小学生の登校拒否(不登校)の克服する5つの方法と対策

登校拒否(不登校)というと中学生から多くなるイメージがあり、小学生でも登校拒否(不登校)ってあるの?と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか?

文部科学省の発表では平成26年度で登校拒否(不登校)の小学生の割合は1.21%で82人に1人の割合です。

2クラスに1人程度ということになりますね。

小学生の登校拒否(不登校)は甘えなのでしょうか?

小学生の登校拒否(不登校)の原因と対策や克服方法について考えてみましょう。 ちなみに不登校と登校拒否を同義で扱っています。詳しくはこちらをご覧ください。

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1.小学生の登校拒否・不登校の要因とは

環境の変化

小学生であれば、まだまだ親に甘えたい年頃です。

幼稚園や保育園と違って小学生になると、一人で登下校をするようになります。このことだけでも本人にとっても親にとっても大きな変化となります。

今まで親が送迎していた幼稚園や保育園と違い小学生は一人で登下校するのが当然となり、入学して最初の頃は心配していた親も次第にそれが日常となってしまいますが、これも少しずつ子供にとってはストレスになっていることがあります。

また幼稚園や保育園では先生が子供一人一人に気を配り、時にはスキンシップをしたりしてお世話をしてくれていて甘えることもできたと思いますが、小学生になると、先生は幼稚園や保育園の先生と比べると目をかけてくれませんし、甘えることはできません。

そのため友達と何かトラブルがあっても基本的には自分達で解決する必要があります。小学校では泣いても先生はすぐに飛んできてはくれません。

うまく自己主張ができない子供は自己主張できる子供に圧倒されて、言いたいことがいえないこともあるでしょう。

そしてそのストレスが次第にたまっていってしまい登校拒否(不登校)の要因になることがあります。

そして今までは遊んでいたらよかったものが、小学生になると、授業を受けなくてはなりません。

1時間近い時間じっと椅子に座っていなくてはなりません。

これらの環境の変化について行けずに登校拒否(不登校)になることがあります。

また幼稚園や保育園と比べると小学生になると集団でじっと座って話しを聴く機会や、行事も全学年で行うものなどもあり、集団行動の機会も多く環境に適応することが要求されてきますので適応しづらい子供は登校拒否・不登校になることもあります。

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母子分離不安

母子分離不安とは文字通り母親から子供が離れたときに不安を感じることをいいます。小学生の母子分離不安については詳しくはこちらに書いております

親への依存が高い子供ほど母子分離不安から登校拒否(不登校)となってしまいます。

まだまだ甘えたいのに、物理的に親と離れなくてはいけない時間が幼稚園よりも長くなります。

登校自体母親と離れて登校しなくてはいけませんのでストレスですが、いままで友人とトラブルがあってもなんだかんだ幼稚園や保育園の先生が介入してくれたり、母親が入ったりしていたことも自分で解決しなくてはいけないのです。

こんなストレスも登校拒否・不登校の要因となります。

つまり甘えたり、頼れる人がいないという状況に不安を感じることから、登校拒否(不登校)になることがあります。

また幼稚園や保育園に比べて時間的にも長く母親と離れなくてはならないことから、母子分離不安が起きやすくなります。

また小学生になり一人で登校することも最初は気を張り詰めていて頑張り続けていた子供がGWや夏休みあけなど長期のお休みを挟んで登校拒否(不登校)となるのはよくあることです。

これは登校しなくてよいという解放感で親と甘えて過ごしていた休暇が終わり、そこから抜け出せなくなる。または連休などをきっかけに気が緩み、頑張り続けていた糸が切れるとでもいったらよいのでしょうか?

連休明けや夏休み明けに不登校になったり、再発する原因

勉強

小学生になるといままではなかった勉強がはじまり、点数がつけられます。このため勉強ができずに劣等感を感じたり、学年が大きくなるにつれ学習内容も高度になり、ついていけなくなる子供もでてきます。

これも不登校の要因となりえます。

宿題が出た場合には期日までに指示された課題をすませていかなくてはいけません。

いままでのようにお手紙や連絡帳に親向けに連絡があったものも、いちいち課題や宿題の内容と期限が通達されるわけではないので、自分で管理しなくてはなりません。

宿題や課題のやり忘れから自己否定がおきる。

成績の優劣により自己否定がおきるということも不登校(登校拒否)の要因の1つになりますね。

自己否定せず、自信を持つ子供になる7つの秘訣


トラウマ

お友達とトラブルになって学校で嫌な目にあった。仲間はずれをされた、学校でトラウマとなる出来事があったなども登校拒否(不登校)の要因の一つになります。

親の対応

小学生になったとたん、「もう小学生なんだから甘えてはいけません」なんて急に厳しくしていませんか?

小学生からは自分で何事もやらせようとする親御さまもきっといると思いますが、いきなりすべてにおいて甘えてはいけない、自分でとなると、今まで親がサポートしてくれていたのに、つけ放されたような気持ちにもなります。

また逆に親の過干渉やネグレクトその他適切でない対応が多いと、登校拒否(不登校)になりやすくなります。

また不登校(登校拒否)になってからの対応の仕方により、不登校が長引くこともあります。

過干渉な親の場合には「~しなさい」「~した方がいい。あなたのためよ」といって子供のためを思っての言動だと親は思っていますが、実際にはそれは子供にとってマイナスの影響が大きいのです。

指示に慣れてしまった子供は親がいない場面でどのように対処したらわからなくなってしまうのです。

親が子供のことを思って危険や失敗を回避するための言動かと思いますが、大人になるまでに危険や失敗をせずに育った場合のことを想像してみてください。

親がずっと子供についているわけにはいきませんから、社会に出たときに失敗することもあるはずです。

それらに対して対処する力がついていないためはたから見ると大したことのない失敗で、一気に自信を喪失しひきこもりにまでなってしまうことがあります。

いままで失敗をしたことがなければないほど1つの失敗の影響が大きいのです。

実際に中高年のひきこもりが増えている要因の1つと考えられています。

また不登校になってからも「学校に行かないと勉強が遅れるわよ」「学校はいくものよ」なんて言っていませんか?「登校するなんて当たり前のことじゃない、なぜ言ってはいけないの?」と思ってる場合には長期の不登校決定です。

実は私も当初は前述発言をしてしまっていた毒親でした。それに気づいても夫がそれを受け入れられずに息子の登校拒否(不登校)が長引いてしまったと今ではよくわかります。

両親揃って登校拒否(不登校)を受け入れ、両親が同じ方向を向いていないと、登校拒否(不登校)を克服するのは時間がかかります。しかし早期に親が同じ方向を向き適切な対応をすることで登校拒否(不登校)の克服は早くできます。

実際に私が相談を受けている方でもずっと解決しないご夫婦と早期に登校拒否(不登校)が解決している方の差はこれです。

親の過干渉の影響については詳しくこちらに書いておりますので、参考になさってください。

この他にも親が学校や、担任の先生を批判していたりマイナスな発言をしている場合にはそれを聞いた子供が担任や学校に対してのイメージを悪くもってしまい、本当は好きであっても親が悪く言っているからよくないんだと思ってしまって登校拒否(不登校)となることもあります。

登校拒否・不登校の連絡はどうする?原因が担任の先生の場合にはどうしたらいい?

ネグレクトの場合には子供は親の愛情を求め、自分でも気づかずに登校拒否(不登校)となっていることがあります。親の影響はとても大きいのです。

親の対応を変えて早期に登校拒否(不登校)を解決したい方は是非お気軽にお問い合わせください。お問い合わせフォームより承ります。

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2.小学生の登校拒否(不登校)の克服方法と対策

不登校である子どもを受容する

自分が学校に行けない登校拒否(不登校)の状態にあることで親を苦しませてしまっていると考えてしまうのが、登校拒否(不登校)の子供です。

小学生であればなおさら親の反応を大きく感じとりますので、親が学校に行けないことを責めたり、無理に行かせようとすると、学校拒否(不登校)の自分はダメな子供なんだと強く自己否定してしまいます。

またまだまだ小学生ですから、甘えたいはずです。登校拒否・不登校の克服のためにも対策としては甘えたいときはしっかりと抱きしめてあまえさせてあげてください。

学校に行けない子供が悪い子供ではありませんし、不登校は甘えているわけではありません。よく義務教育だから学校に行かないといけないという方がいますが、実はこれは間違っています。

義務教育とは私たち親が子供に教育を受けさせる義務を負っているのであり、子供が絶対行かなくてはいけないという定義ではありません。

子供は教育を受ける権利があるということです。

第4条 (義務教育) 国民は、その保護する子女に、九年の普通教育を受けさせる義務を負う。

教育基本法より

子供が生まれてくるときにあなたは何を願いましたか?毎日子供が学校に登校することや勉強ができるようにということではないと思います。

多くの親御様は無事に、健康に生まれてくることだけを望んでいたのではないでしょうか?

子供が登校拒否(不登校)なんて人に言えなくて・・かくしているという方もいますが、なぜ隠す必要があるのですか?

無理に公表することはなくても隠すというのは後ろめたい気持ちがあるからです。

ということはあなたは子供の登校拒否(不登校)を受け入れていないということになります。

この場合不登校の克服に時間がかかります。

なぜなら登校拒否・不登校の子供を否定することになるからです。

登校拒否・不登校の克服には必要である「あるがままの子供を受け入れる」というのを意外とできていないものです。小学生の登校拒否(不登校)であれば、対策として親の対応を変えるだけで、早くに不登校を克服できます。

また言葉では学校に行けなくても大丈夫だよと言いながら親に笑顔がないと、言葉よりも感情が伝わりますので、子供は自分を受け入れてないと敏感に感じます。

あなたが心底登校拒否(不登校)という状態を受け入れられれば自然と笑顔になれるはずです。

できれば学校の先生方も同じ対応をとってほしいと思います。

なかには登校拒否(不登校)の子供に嫌味を言う心無い先生がいることも事実です。

本来であれば登校拒否・不登校の克服のための対策として社会全体が登校拒否(不登校)に理解を示し、受け入れることができれば、登校拒否(不登校)やひきこもりも減ってくるはずです。

教師は理解しておきたい不登校の気持ちと本音。責任は?

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過干渉をやめる

ついつい子供のためと思って指示を出してしまっている親は多いと思います。私もそうでした。過干渉は子供のためと言いながら親自身の見栄や理想のためだったりします。

こちらの記事に詳しくは書いていますが、過干渉は子供にマイナスの影響を与えますので、やめることが登校拒否・不登校克服への解決への第一歩です。

~しなさい~したほうがいい。何時までにあれしなさい、これしなさい・・子供はロボットではありません。子どもの意思を尊重して、失敗したら、そこで子供は学びます。

今のうちにたくさんの失敗をすることで、子供が自立するための力をつけ、心も強くなり登校拒否(不登校)を克服できます。

登校拒否(不登校)の子供は繊細な子供が多いです。繰り返しになりますが、克服し強くなるためにも失敗して学ぶことが必要です。

対策としては過干渉な親であれば、放任するぐらいの気持ちがちょうどよいのです。

失敗を経験してこなかったからこそ、メンタルが強くなっておらず登校拒否・不登校になるともいえるのです。

愛情を示す

母子分離不安や、ネグレクトなどの場合には登校拒否(不登校)の子供は親の愛情を求めています。

小学生であれば、抱きしめる、頭をなでるなどして甘えさせ、スキンシップや、一緒に過ごす時間を増やすようにするのが登校拒否(不登校)克服につながります。

自分のこともしたいし、家事もあるし、余裕がない・・なかにはお仕事をフルタイムでしているという方もいらっしゃるでしょう。家事は人に頼むこともできますが、母親、父親はあなたしかいないのです。

今は大変でも振り返るとあっという間のかけがえのないひと時です。

時間を巻き戻すことはできません。家事代行サービスなども利用しながら子供と関わる時間を増やしてみてはどうでしょうか?

子供とどう接していいのか?何を声かけていいのかわからないお父さんは朝の挨拶とおやすみを必ず笑顔で言うようにしてください。もしいままでしていなかったのであれば、対策としてこれだけでもいいのでやってみてください。

登校拒否(不登校)克服への一歩です。

自己肯定感を高める

子供にとっての社会は学校です。人は自己肯定感が高まると社会に出たくなる生き物だそうです。社会に出て承認欲求を満たしたくなるのです。

登校拒否・不登校の克服には絶対に必要なことです。

では対策として小学生が自己肯定感を高めるにはどうしたらよいのか?

子供が何かできたら褒めること。そして感謝を伝えること。これを繰り返すことで、子供の自己肯定感は高まります。

小学生であれば、簡単なお手伝いを頼んでみてはどうでしょうか?日が暮れたらカーテンを閉める。お風呂のお湯はりボタンを押してもらう。近所に買い物を頼む。配膳を頼む。

できそうなことを頼み、できたら褒めてください。たとえあなたが望むような結果でなくてもやってくれたら、感謝をしてください。それが登校拒否(不登校)を克服するために必要です。

保健室登校から始めてみる

登校拒否・不登校の状態からいきなり教室に行くことはできなくても対策としてまずは小学校の前まで子供と一緒に行ってみる。

それができたら保健室登校して養護教諭の先生とお話ししてみる。

なにもすぐに不登校からいきなり教室復帰を目指す必要はありません。

徐々に慣らし、登校拒否(不登校)を克服していくのもよいのではないでしょうか?

こちらに養護教諭の役割と保健室登校について書いていますので、是非参考になさってください。

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3.まとめ

まだまだ甘えたい小学生は環境が大きく変わるため母親と離れるだけでも1つの試練です。その上勉強などもしなくてはならずストレスも大きいですよね。

登校拒否(不登校)になってもあなたの子供であることに変わりはありません。対策をたてそのままの子供を受け入れて登校拒否(不登校)を克服するサポートをしてあげてほしいと思います。

具体的に自分のどんな対応を変えていいのかわからない、どう対策してよいのかとお悩み方はお気軽にお問い合わせフォームよりお問い合わせください。

小学生の母子分離不安についてはこちらに書いております。

こちらに保健室登校の実態について書いております。

登校拒否・不登校の親の4つの特徴や家庭環境と8つの原因

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2 件のコメント

  • 今週月曜日から小学4年の、娘が学校に行かなくなりました。
    日曜日に公園で遊んだ際、立ちくらみ、軽度の熱中症となり、学校で同じことがあると心配。というのが理由だと本人は、言っています。外にも出たがりません。どのように接すれば良いのか、また、どのように接すれば元気に登校するようになるのか、悩んでいます。
    アドバイスいただければ幸甚です。
    何卒よろしくお願いいたします。

    • 不登校の子供は自分でもよく原因がわかっていないことがほとんどで、原因と思われることはあくまできっかけであったりして本当の原因は別のところにあるというのがほとんどです。
      詳細を伺わないとアドバイスが難しいのですが、よかったら無料相談にお申込みください。

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