発達障害の子供は不登校や登校しぶりになりやすいと言われています。ではなぜ発達障害の子供は不登校・登校しぶりになるのか?発達障害とはどういうものかを確認していきましょう。
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目次
1.発達障害とは
発達障害は、脳機能の発達が関係する生まれつきの障害です。発達障害がある人は、コミュニケーションや対人関係をつくるのが苦手です。また、その行動や態度は「自分勝手」とか「変わった人」「困った人」と誤解され、敬遠されることも少なくありません。それが、親のしつけや教育の問題ではなく、脳機能の障害によるもの
政府広報オンラインより引用
1-1.広汎性発達障害
自閉症やアスペルガー症候群などコミュニケーション能力や社会性に関連する脳の領域に関係する発達障害の総称でコミュニケーションをとることが苦手でこだわりがあったりするために他の人に理解されずらくトラブルになることが多くあります。
集団行動が取れず、他人とうまく関われないのが特徴です。
人とうまくコミュニケーションが取れないことで自信を失い、不登校や登校しぶりになりやすいといえるでしょう。
1-2.注意欠陥多動性障害(ADHD)
不注意、じっとしていられない、衝動的な行動を特徴としています。
急に車道に走り出したり、家を飛び出したりすることがあるようです。
ただいつも動きまわっているわけではなく、自分が興味を引くことには驚くほどの集中力を見せることもあります。
幼いころには多動の側面が顕著化し、大人になるにつれ不注意の面が出てくる傾向にあるようです。
この発達障害の場合にもケアレスミスなどが続くことで自信を失い、登校しぶりや不登校になりやすいと考えられます。
1-3.学習障害
この発達障害の場合には知的発達に遅れはないものの、読む、聞く、話す、計算する、書く、推察するなどのどれかの能力を学んだり行ったりすることに困難をしめします。
上記3つの他にも吃音やトゥレット症候群というチックの障害を含むこともあるようです。
発達障害は併発することもあり、病気ではないため治療というのはありません。
ただ発達にあった教育と支援を行うことでできることが増えていきます。後述する療育などを発達障害の支援を行う専門機関に相談の上実施するのが有効なようです。
2.発達障害の割合
参考までに通常級に在籍する発達障害の可能性のある生徒に関する割合を内閣府の発表より下記引用します。
内閣府HPより
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3.発達障害の場合の不登校・登校しぶりの要因
発達障害に関する理解がまだ得られていないことより、人とのかかわりにおけるコミュニケーションなどで誤解も生じやすいため、学校でのトラブルが多くなってしまいます。
また学習障害の場合には学業不振により自信がなくなり、登校しぶりや不登校のきっかけになってしまいます。
学習、行動、対人面においてトラブルが起きやすいため自信を失い、学校における居場所というものを失うため不登校・登校しぶりの要因となってしまうのです。
また発達障害はトラブルが起こりやすいことからいじめなどの二次被害にあっていたり、鬱や強迫神経症の症状が出ることもあるようです。
実は不登校・登校しぶりになってからご自分のお子様が発達障害だとわかるというケースも多いようです。
不安のある方は最寄の保健所や精神福祉センターなどに相談すると、アドバイスや、専門医を紹介してもらえますので、ご相談されるのが良いでしょう。
4.発達障害の場合の不登校・登校しぶりの対応
ではどうしたら発達障害の場合の不登校や登校しぶりというのは解消できるのでしょうか?
4-1.受容
まずは親御様が発達障害について理解し不登校・登校しぶりの状態においても受容することが一番重要です。
そのためにも発達障害を正しく理解しておくことが必要です。
その上で、決して否定したり、非難することなく、また普通を強要することなく発達障害の子供のありのままを受け入れましょう。
発達障害の子供に普通という観念を持ち続けてしまうと、「どうしてあなたはできないの?」と本人を否定しまう発言が出てしまい、傷つけてしまいます。
おそらく不登校・登校しぶりになっている状態では既に心に傷を負っているため更に傷が深くなってしまいます。
少なくとも親御様だけは、子供を否定せずに現状を受け止め、発達障害についても理解をしてあげてください。
次に学校へ自分のお子さんの発達状態について特性を理解をしてもらうように話しをしておくと良いと思います。
その上で先生から、場合によってはクラスメイトにも話をしてもらって理解を得るのとよいですね。
発達障害であることとその特性がわからないと、周囲はどうしても「わがまま」「怠けている」と誤解しかねません。発達障害の子供をクラスメイトが肯定的に受け入れるようになるのが理想ですね。
時にはコミュニケーションの苦手な発達障害の生徒に代わって先生が代弁してくれたりすると子供も救われますので学校にも理解を求め連携するのが良いでしょう。
4-2.療育
療育とは社会的な自立を目指す、治療と教育のことをいいます。
教育支援プログラムに基づき、身体機能や言葉の発達に遅れがある場合にトレーニングを行います。療育は早期に取り組むのが有効と言われています。
勉強に関しても発達障害を専門としている学習塾もあるようですので、無理をせず本人にあった教育を受けるのが良いと思います。
勉強だけでも追いついていれば、登校しぶりや不登校から再登校できるときに自信になります。
普通級に通っている場合でなかなか理解を得られない、本人が登校したがらない場合には支援級に通うことも検討されると良いでしょう。
4-3.居場所
発達障害の子供だけでなく、不登校・登校しぶりの子供に必要なのは居場所です。
それは本来は学校と家庭にあるべきなのですが、学校に居場所がない、家庭に居場所がないというケースが不登校の子供には多々あるのも現実です。
学校においては先生の協力のもと前述のようにクラスメイトに理解をしてもらい、受容してもらえれば居場所にもなりえますが、難しい場合には適応教室や別室登校、保健室登校、フリースクール等も視野に入れてみるのも良いでしょう。
またご家庭においては子供が安心して羽を伸ばしてくつろげる空間であることを心がけて頂きたいと思います。
これは発達障害の場合だけでなく、不登校・登校しぶり全般において同じです。
家庭内不和があったり、乱暴な言動をする家族がいると、家にいても落ち着きませんよね。
疲れて帰宅した時に誰かが喧嘩して言い争っていたり、乱暴をしたり、大きな音を立ててドアを開け閉めしたりしていたら心が休まりません。
思い当たる点があれば是非とも今日から家が家族皆にとって居心地の良い空間になるようにして頂きたいと思います。
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5.まとめ
いかがでしたでしょうか?発達障害の特性がおわかりになりましたでしょうか?発達障害を周囲が理解し、受容することが一番重要です。これは不登校・登校しぶり全般において同じですね。
こちらの記事もご覧ください。
毒親と発達障害の関係性 毒親がADHDやアスペルガー・精神病の場合や遺伝も
生きづらい原因となる障害は?発達障害?コミュニケーション障害?
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中学1年生男子で発達障害があり、支援クラスに在籍しています。2学期が始まって、登校渋りや不登校で、今は1時間でも良いから毎日登校を目標に頑張っています。発達支援センターの方の助言の流れで、「人は甘い方へ(自分の都合のよい方へ)行きがちだからね。とか、授業の途中で車で迎えに来てもらって帰るのはねぇ。お母さんにベッタリの状態ですね。」
など言われ、完全不登校にならないように必死に頑張っているのにと、とても悲しく、正直腹が立ちました。また、担任からは、家の居心地が良いから登校できないのでは。とか、不登校の日に図書館やスーパーへ行って周りの目が気にならないのかとも、いわれました。発達障害の本や、テレビ、ネットでいろいろ調べ息子の特性や性格に合ったように関わってきましたが、誰の言葉を信じたら良いのか今、とても混乱しています。悲しいです。
不登校や発達障害というのはまだまだ世間では理解されていません。
でもせめて学校関係者や発達支援センターの方々には理解していてほしいですよね。
悲しいお気持ちよくわかります。信頼できる相談者、理解者がいないと本人もご両親もつらいですよね。
それにしても心無い言葉ですね。
Yumiriさん、温かいコメントありがとうございます。
たとえ発達障害があっても、私が今まで息子にしてきた声かけや助けは甘えさせていただけなのだろうか?息子にあった支援はしてはいけなかったのだろうか?それよりも、先生たちが毎回言われるように、将来自分の力で生きていけるように、こんな状態でも厳しく接していかなければ息子の未来はないのだろうか?…私も、多分息子も気持ちがとてもしんどくて、特に先の見えない将来のこてを言われると不安で、とても辛かったです。
でも、ogawa さんのおかげで今夜は少しホッとし、眠れそうです。
うれしくて、涙が溢れてます。本当にありがとうございます。