発達障害の場合の別室登校

発達障害を抱えて不登校になるお子様の場合、どのようにして不登校から脱するのが良いのでしょうか?発達障害の場合には不登校になってから初めて気づいたという親御様も多く、一見して発達障害とわからない軽度な発達障害の場合も多々あります。まずは発達障害とはどのようなものなのでしょうか?別室登校はできるのでしょうか?

1.発達障害とは

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生まれつきの(先天性)障害で脳の発達が関係しコミュニケーションや対人関係において苦手です。そのため環境や育て方でなるものではありません。行動や態度が「変わった人」「自分勝手」「個性的」と周りから見られてしまうこともあります。本人も生きづらさを感じている場合もあります。

発達障害には以下のものがあります。

  • 広汎性発達障害(アスペルガー症候群・自閉症)
  • 学習障害 (書く、読む、理解することが苦手)
  • 注意欠陥障害 (不注意・多動・突発的な行動)

調べたところ不登校になる子供のうち発達障害の割合は小学生で6割程度、中学、高校で4割程度のようです。発達障害ということを周囲がわからないと、誤解した印象を持たれてしまうこともあり、親子ともに苦労されると思います。まだまだ周囲に理解されていないのが実情です。

2.発達障害の治療

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発達障害の完治というのは困難なようですが、社会生活を送る上での問題を軽減する治療はあります。

  • 薬物療法
  • 心理療法
  • 行動療法
  • 療育

療育とは自立できるように取り組む治療と教育のことです。着替えが苦手なお子様に運動プログラムを実施したり、言葉が上手く話せないお子様には行動が描かれたカードと物の書かれたカードを見せてそのものと動作の名前を教えることで改善したりするものです。早期発見し、早期に開始することがとても有効です。

何よりも大切なのはお子様が自分は能力がなくてできないんだと思わず障害のためにできないということを理解しておくことが、自己肯定感をあげるために必要です。

一人で悩み抱え込まずに発達障害に関してお悩みの方は発達障害支援センターや療育機関に相談してみてはいかがでしょうか?

3.別室登校をしてみる

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発達障害に限らず不登校の子どもに共通することとして「真面目」「自己肯定感の低さ」ということがあります。発達障害の子供であれば

  • みんなと仲良くしなくてはいけない
  • 勉強しなくてはいけない
  • 学校へ行かなくてはいけない

主に上記のようなことを思っているとおもいます。できないことがひとつでもあるとできない自分はだめだ・・という思い込みをしてしまいます。そこで別室登校をすることで1つ解消されるのが「みんなと仲良くしなくてはいけない」ということです。発達障害でなくてもそのように思う子供は多いでしょう。ましてや発達障害が理由でみんなと仲良くできない、うまく調子を合わせられないという場合には、無理にそうする必要はないことを伝え、別室登校であれば、個人のペースで勉強し登校が可能なことを伝えましょう。別室登校は発達障害の子供にとっては登校しやすいスタイルだと思います。

1つでもハードルがなくなれば、自己肯定感を上げるためにはとてもよいですよね。その上で別室登校をして登校できる自分がいれば更に自信に繋がります。その上で親は療育についても勉強し、日常に取り入れたり、専門家の指導を受けたりされるのが今後お子様が自立するためにはよいかと思います。

勉強に関しては発達障害の子ども向けの塾というのもあるのでお子様自信が勉強しなくてはいけないけれどどうしていいかわからないと思っている場合には複数の発達障害向けの塾に問い合わせして、お子様に合う塾をみつけられると良いかと思います。

まずはできる範囲でお子様の不安を取り除き、自信を高めるために親御様は子供の気持ちに寄り添い、共感することをこころがけましょう。こだわりの強いお子様も多いと思います。その時にこちらもこだわりを強く持っているとぶつかってしまいます。親は柔軟な対応をし、子供の人格を対して否定するような発言はさけましょう。そして親御様も悩み家にこもりがちという方もいると思います。是非発達障害の知識のある支援センターや保健所などの相談してください。ひとりで悩みを抱えていても解決しませんし、その不安はお子様に伝わります。相談することは悪いことではありませんし恥ずかしいことではありません。そのために存在しているのですから、気軽に相談してみましょう。

4.発達障害の子供の進学

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発達障害のお子様でも色々な選択肢があります。ただ発達障害の程度や本人の希望によるとおもいます。

  1. 全日制高校
  2. 通信制高校
  3. 定時制高校
  4. チャレンジスクールやエンカレッジスクール(東京都の場合の名称/お住まいの地域により異なる)
  5. 特別支援学校

発達障害のお子様の特性を考慮すると全日制の高校では周りに合わせるのにまた疲れてしまうという可能性もあると思います。通信制では登校する日数を選べるので負担が少なくなりますね。いづれにしてもお子様の希望を聞いた上で親はどのような学校があり、特色などを伝えたうえで、見学や体験授業を受けたりしてあくまで本人の意思を尊重して学校を選ぶことをおすすめします。親が先走って、うちの子供には絶対ここがいいなどと先回りや誘導するのはやめましょう。本人の意思を尊重し、本人が決定するということが重要です。

5.まとめ

まずは発達障害に関する知識を親も子供ももち子供も年齢によっては発達障害が理由で現在不登校になり、本人のせいではないんだよと伝えることが自己肯定感を高める可能性があります。そのうえで、別室登校など本人に合うスタイルで登校し、進学先選びをすると良いと思います。親も発達障害に関して人に言いづらかったり相談しづらいということもあると思いますが、発達障害専門の相談窓口もあるので、悩みを抱え込まずに相談することが解決につながると思います。

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