引きこもりになる子供の母親の特徴はどのようなものかわかりますか?
その特徴が引きこもりへとつながっている可能性があります。
もちろん同じ特徴をもった母親のもと育った子供がすべて引きこもりになるとも限りません。
本人の気質や家庭以外の環境も引きこもりの要因になりうると考えられるからです。
特徴といってもすべてがあてはまる母親もいれば、そうでないこともあったり、母親でなく父親のほうがこれらの特徴にあてはまったりすることもあるでしょう。
引きこもりの母親や父親の特徴について確認し、まだ引きこもりになっていない場合はぜひあらためて引きこもりにならないようにしていただきたいですね。
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引きこもりの母親や父親の特徴とは
引きこもりの母親や父親の特徴というのは大きく2つだと私は思っています。
①過干渉型
②放任型
だと私は感じています。
相反する2つのタイプがなぜ引きこもりの母親や父親の特徴なのかは、次に具体的な特徴と影響についてお話していきたいと思います。
母親の過干渉が子供の心理に及ぼす7つの悪影響をチェックしてみよう
引きこもりの親の10の特徴
特徴1.比較
- お兄ちゃんは〇〇大学に入ったからあなたもそのレベルがいいわね
- お隣の○○くんは一流企業に就職したみたいよ
- お姉ちゃんはあなたの歳には〇〇してくれたわ
- お父さんの時代はお前くらいの時には○○したものだよ
引きこもりへの心理的影響
深い意味はなくても上記のような比較するような発言を繰り返しされていたりするとつい言われた本人は自分はできていないから・・と劣等感をもってしまいがちです。
この特徴から子供は自分を肯定できなくなってしまうのです。
ましてや不登校や引きこもりになる方のほとんどは繊細で敏感という特徴をもっています。
なかにはHSPだったりすることも引きこもりや不登校には多いのです。
特徴2.コントロールや先回り
- あなたのためを思ってといいながら○○したほうがいいわよ
- これはこうすべきと指示を出す
- 子供が自分でやるほうがよいことも母親がやってしまう
- 母親や父親ができることは、子供もできると信じて指示してしまう
これは程度の差はあっても引きこもりの母親に限らず比較的母親なら誰でもやってしまいがち、言ってしまいがちな特徴といえると思います。
つい将来のために、あなたのためにとリスクを回避して親が指示したりやってしまうわけです。
引きこもりへの心理的影響
あれこれとコントロールされてしまうと、自分の意思を持てなくなります。
もし自分はこうしたいと言ったところで、母親がこのほうがいいのよ。あなたのためよ。なんて言われて、仕方なく従ってしまう。
最初は子供も自分の意思を伝えていても繰り返されるこのやりとりにうんざりして、しまいには親の言うなりになってしまう。
良い学校に入って良い会社に就職するのが親としては子供のためと思っていても果たしてそれが本当に子供にとって幸せかはわかりません。
子供が親と同じ価値観とは限らないのです。
また親が子供が苦労をしないようにとリスクを回避するのが日常茶飯事のため、子供は失敗という経験が少ない。
そのため年齢に応じた成長が妨げられ、メンタルが弱くなってしまう。
他の人が傷つかないことでもより深く傷つき立ち直るのに時間がかかったり、立ち直れなくなることもあります。
するとふとしたきっかけで自己肯定感が下がり、次第に無気力となり、不登校や引きこもりへとつながってしまうのです
特徴3.待てない
前述のコントロールとほぼ同じなのですが、子供が考えているのに待てない。
子供が自主的に何かやろうとするのを待てない・・結果として、指示をしてしまう。
先にやってしまう。
子供が話をしていても周りくどくて要領を得なったりすると、最後まで話を聴かず、待てずに、つまりこういうことでしょ?と解釈を伝え、こうしたほうがいいと言ってしまう。
会話をしているようで、会話になっておらず、親が一方的に話をしているなんてことはないですか?
影響は前述のとおりで同じです。
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特徴4.プレッシャーと厳格さ
これは父親も母親同様になやりがちな特徴だと思います。
- 最低でも○○大学に入らないといけない
- 浪人はさせない
- 会社は一流でないといけない
- 家計が医者だからお前も当然医者にならなくてはいけない
- 父親や母親が恐怖の存在となる
- 一流大学に入らないと〇〇みたいになってしまうぞ
- お母さん・お父さんの面倒をいづれはみてね
- お母さん・お父さんを楽させてね
暴言・罵倒・馬鹿にするモラルハラスメントな毒親は話が通じない
引きこもりへの影響
父親や母親が恐怖の存在だったり威圧という特徴を持っていると、家にいてもくつろぐことができません。
すると子供は外で傷ついたり、疲れた心をいやすことができず、結果エネルギーがなくなり、不登校や引きこもりになってしまうのです。
また親が怖い存在だと自分の意見や意思を言うことができないため何事もあきらめてしまうことになりかねません。
そのため自分のしたいこともわからなくなり、無気力、不登校、引きこもりとつながるわけです。
社会に出たときに意見が言えない、リーダーシップがとれないなど、社会に適応することが難しくなります。
また父親や母親に限らず一緒に暮らしている家族がこの特徴をもっていることもありますね。
躾に厳しすぎる祖母の嫌気がさして、引きこもりの孫が殺人事件を起こしたというニュースにご記憶はないでしょうか?
特徴5.条件付きの愛情
- これができたら○○してあげる
- 次の試験受かったら○○買ってあげる
- 100点取ったらすごいわね。
引きこもりへの心理的影響
特徴としてこのようにあ~したら~してあげるというのは、~ができたらよいこだから愛情を与えるけれど、~ができないのは悪い子には愛情を与えないという解釈がその裏にあります。
もちろんそこまで深く考えたりして発言しているわけでもないと思いますが、裏を返せばこのような解釈になるわけです。
そして仮にこの条件を満たしても親の欲望はエスカレートして、さらなるものを求めてしまいがちです。
すると、それに疲弊した子供は無気力になり、引きこもりや不登校になってしまうのは想像がつくと思います。
やってもやっても終わりのないゴール。
できないことに不安を抱え、戦うのをやめてしまう。結果不登校や引きこもりになる・・
1つハードルを越えても褒められることなく次に設定されるハードル。
これではいくら頑張ってもゴールが見えず、将来にも希望がもてません。
疲弊するのも当然なわけです。
テストで90点をとっても、90もとれたととらえることなく、あと10点とれたら・・とないものに目が向いてしまう・・
子供としては90点もとれたと内心喜んでいても褒められない。まだまだダメだとお尻を叩かれたら疲れてしまいますよね。
特徴6.世間体を気にする
- 引きこもりであることを知られたくない
- 家族以外に引きこもりの子供が家にいることを悟られないようにする
- 平日の日中は、絶対に家に家にいることわからないように、外出は絶対させない
- 今や大学まで行くのは当然
- 世間と違うことは恥ずかしいと強く思っている
引きこもりへの心理的影響
引きこもりや不登校であることを、家族以外の誰にも言えないという母親がたまにいます。
このような特徴を持つ母親の言動は引きこもり当事者にとっては引きこもりである自分を否定していることになるため、自分は存在してはいけない人間だと思ってしまう可能性があります。
親によっては人格否定までしかねず、最悪のケースでは自殺をしたり、怒りの矛先が親に向かい事件にまでなるケースがあります。
特徴7.先走り不安
母親というのはどうしても子供の先々のことを心配しがちですよね。
今の子供を見ていないなんて近頃よく言われます。
今の子供を見ず、将来をみて、将来こうあるべきだから今これをしたほうが良い心配するのが特徴です。
過干渉ともいえますね。
そして常に先のことを気にしてしまうため前述のように90点とれても、あと10点に目が向いてしまうわけです。
これらの特徴を1つだけでなく複数持ち合わせている母親というのが引きこもりの母親だと思います。
引きこもりへの心理的影響
このような特徴は子供に不安感を植え付けます。
そして今の自分に否定的になり、このままではいけないんだという気持ちにさせてしまいます。
つまりありのままの自分でいられないということになります。
そこで頑張ってくれたらというのが親の気持ちなのでしょうが、引きこもりの子供は敏感で繊細という特徴がみられるため、自分の殻に閉じこもってしまい、結果不登校や引きこもりになる傾向があるのだと思います。
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特徴8.夫婦関係が良くない
- お互いに不満がある
- かかあ天下
- 亭主関白
- モラハラ気質
引きこもりの親にこれらの特徴を持った方が一定数いるのも事実です。
引きこもりへの心理的影響
家が居心地が悪いため、自分の部屋からも出てこない重度の引きこもりになりえます。
また身近にいる大人の関係性が悪いため将来に希望を持つことができません。
結婚なんてしたくない、大人になんてなりたくないとも思わせてしまう可能性があるのです。
大人になりたくない、なっても仕方ないという気持ちになれば学校に行く意味、社会に出る意味さえ感じなくなるでしょう。
結果引きこもりになってしまうのも納得というわけです。
特徴9.過度な期待
- 自分は低学歴で苦労したけれど、子供には大学に入ってほしい
- 息子には医者になってほしい
- 自分の家の家系を汲む職業についてほしい
- 自分と同レベルの学校に入ってほしい
低学歴にコンプレックスを持つと教育ママになる?その心理とは?
引きこもりへの心理的影響
過度な親の期待であっても応えられているうちは問題ないけれど、その期待に応えられなかったときに、自分は親に見放されてしまうのではないかと不安になったり、親の求めに応じられない自分は嫌われる、情けない人間だと、自信を失います。
またその固定観念にとらわれてしまうため、考えの幅がなく、白か黒かという判断になりやすく、他の選択肢を受け入れることができなくなり、引きこもりになると考えられます。
たとえば十分良い学校であっても、一流でない学校に受かっても親んは認められず、自分はダメだと思い込んでしまう。
実際にこのような観念にとらわれ生きづらくなっている方はたくさんいるのです。
特徴10.ネグレクト・自分中心
放任な引きこもりの親の特徴です。
子供のことはほおっておいて、自分のことだけを優先する母親になりきれていないという特徴があります。
線引きが難しいですがネグレクトにもなりえるわけです。
幼い子供が家に帰っても母親は常にいない。食事もほとんど作らず、菓子パンばかり・・
サイズの合わない服を着ている。
学校の行事にも来ない。いつもさみしい思いを抱え親の愛情に飢えて育つ。
引きこもりへの心理的影響
子供は親からの愛情を感じることができないため自分を愛することもできず、また愛されるに値しないとさえ思ってしまう可能性があります。
自己肯定感が低くなるのです。
常に虚無感があり、どうせ自分なんて・・・とあきらめにも似た感情を持つようになります。
そのためうまくいかないことが続くと、どうせ何をやってもダメなんだと絶望を抱き、無気力になり、引きこもりという図になってしまう確率が高くなるのです。
またこのような特徴を持つ父親や母親も同じように愛されたことがなく、子供をどのようにかわいがっていいのかわからないという方もいらっしゃいます。
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親の特徴から学ぶ引きこもり対策
親子関係の修復
引きこもりや不登校になると、子供ときちんと会話できなくなったり、子供が暴言を吐く、部屋から出てこない、いっさい関わりがないということもあります。
なかには引きこもりになったのは「お前のせいだ」と母親や父親に向かって言い放つケースもあります。
この場合兎にも角にもまずは親子関係の修復が必要です。
子供が親を恨んでいる場合には、親から謝ることもときには必要です。
それもうわべだけではなく、きちんと子供を理解しどのようなことが反省に値するかを考え謝らないと、口先だけだと、不信感を募らせることになりかねず、さらなる関係の悪化につながりかねません。
子供の言動から親に対して怨みをもっていたり、親のせいで引きこもりになっていると考えられる場合には、自らの行いを振りかえり、つらい思いをさせてしまったことを謝りましょう。
親が常に正しいとは限らないのです。
視点を変える
私も含め引きこもりの母親や父親というのは、つい将来の子供を見据えて、こうしたほうがいい、ああしたほうがいいと言ってしまう特徴を持ち合わせています。
- 今現在を見る。
- 今できているところを見る。
- 今の現状をありのまま認め受け入れる。
過去や、将来のことでなく今です。
引きこもりである現実を受け入れそこを非難するのではなく、受け入れましょう。
引きこもりになって、この先どうするの?
このままだと、ろくな大人にならないわよ。
学校に行かないなら働きなさい。
どうでしょうか?つい言ってしまいがちではないですか?
これらすべての発言はこの先を見越しての発言です。
将来のことを心配するのが悪いわけではありません。
ただ親が不安を抱え、しかめつらをし、心配していると、それは引きこもりの子供にも伝わります。
子供の力を信じることも必要ではないですか?
過去と比べず今できていることをほめる
つい私たち親は、この歳ならできてあたり前、以前はできていたのになど、過去と比べたり、常識にとらわれてしまいがちですよね。
引きこもりや不登校になると、今までできていた、親からしたら当然のことができなくなることがあります。
子供によってはお風呂に入らなくなったり、部屋から全く出てこなかったり、ろくに食事もとらないなど色々と変化を感じると思います。
そして少しずつ改善されてきてもそれを当然と受け止めてしまうのが私たち親の特徴といえます。
良い変化の兆しが見えたらさりげなく褒めるというのを繰り返してください。
大げさに褒めることはありません。
いつもより早く起きてきたら「今日は早いね。いいね。」と笑顔で言ってあげてください。
決して嫌味にならないように、表情が険しくならないようにしてくださいね。
言葉は同じでも怪訝そうな顔をしていたら、それは表情のほうが断然伝わりますから、注意が必要です。
本人にお母さん今の自分を認め褒めてくれていると感じさせることができたら十分です。
くれぐれも全くいつになったら働くの?いつまで寝てるの?など非難するような発言は自粛してほしいものです。
プラスの声掛けと穏やかな表情。できれば笑顔を添えて♪
プラスの声掛けの積み重ねで本人の自己肯定感が高まりり、タイミングよくきっかけがあれば、引きこもりを解決することができます。
ただし、子供が部屋からも出てこない、親と口もきかない、親の作ったご飯も食べないという重度の引きこもりの場合には親と子供の信頼回復がまず先決です。
焦ってきっかけづくりばかりに奔走しても無駄に終わります。
- 親子の信頼関係
- 自己肯定感を高める
- きっかけ探し
この順番で引きこもり対策をして解決につなげましょう。
くれぐれも①からです。①ができてないのに褒めても全く本人は受け入れられないはずです。
自分の価値観を押し付けない
先日他の心理カウンセラーの方と話をしていた際に気づいたことがあります。
何気なく私たちは不登校の子供などに「今が一番楽しいはずなのに・・」と思ってしまったり、つい口に出してしまうことがあると思います。
その心理カウンセラーの方は20代の初めに会社に行けなくなり、毎日つらい日々を過ごしていたそうなのですが、お母さまに「今が一番楽しいはずなのに」と言われたそうです。
その時に「楽しくなくてごめんなさい」と罪悪感を感じたそうです。
お母さまからすると、娘が幸せそうでない、仕事に行けていない、お母さまからみて欠落する箇所に目を向けてしまっています。
そしてそれは子供にとって、足りない部分がある子供で申し訳ないという気持ちにさせます。
つまり子供の自己肯定感を低くする発言だということです。
お気づきでしょうか?欠乏という固着が欠乏を引き起こしてしまっていることを。
人間には固着というものがあり主には3つです。
- 欠乏
- 支配
- 拒絶
これらは複数併せてたいていはもっているものですが、この場合お母さまの欠乏の固着が、娘の欠乏を引き寄せてしまっているのです。
強い固着は望んでいないにも拘わらずその言動がまた同じ固着を引き寄せてしまうのです。
例えば支配の固着があると、支配されたくないのに、コントロールされてしまう支配の固着を引き寄せます。
不登校や引きこもりになる世代は若く、一般的には青春であり充実したひと時を送るものと思われています。
それをそのまま子供に当てはめてしまって本当は楽しいはずなのに・・学校で友達をたくさん作って遊んでいるはずなのに・・と自分の価値観と子供を比較してしまうと、子供はそれを察知して罪悪感を感じたり、自己否定してしまいます。
このほかにも過干渉とも言えるこうしたほうがいい、ああしたほうがいいというのは親の価値観であり、それが子供にとって本当に幸せかどうかは別だということです。
言い換えれば過干渉をやめるということが引きこもり解決の対策につながるわけです。
実際に引きこもりの母親や父親には過干渉という特徴を持つ方が多いわけですから、やめたほうがいいのです。
過干渉をするのでなくサポートに徹してください。
例えばこういう仕事があると調べ尽くして面接に行かせようとするよりも、こうやって調べられるよという程度にとどめる。
全くすべて一人でやらせるのはいままで過干渉をしてきたのに放置されたと感じたり、やり方もわからず途方にくれるかもしれません。
ひきこもっているのをただ見守っているだけでなく、適切なサポートをして、引きこもり解決のきっかけを作ることも対策となります。
親が安定した心持ちでいること
子供が引きこもりだからと、子供を見張るかのように家にいる。
引きこもっている子供がいるからと外出を控える。
自分のことは後回し。
子供の将来に不安を抱え、そのことで頭がいっぱいで、不幸に浸っている。
こんな親のもと不登校も引きこもりも解決しません。
不安があるなら、カウンセラーや支援団体の人の手を借り、不安を受け止めてもらう。
親も自分自身の人生を生き、いきいきと輝く。
そんな親であれば、子供も将来に希望を持てるはずです。
不安があるなら一人で悩まず、ぜひ専門家にご相談ください。
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まとめ
引きこもりの親の特徴どれくらい当てはまりましたか?
たくさん当てはまるほど、改善点がたくさんあるということになりますが、その分効果も出やすいのではないでしょうか?
きっとうまくいけば部屋に引きこもっている引きこもりから、リビングに出てくる引きこもりまでは短期間でいくはずです。
そのあとは親と子供の気力次第。
私たち親はできることをし、サポートをして引きこもりの子供の気力を満たし、外に出ていけるように対策し、うまくいかなくてもくれぐれももとの対応に戻るのをやめ、継続していきましょう。
継続は力なりです!
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