引きこもりはどこまで親の責任なのか?

引きこもりは親の責任なのか?

と問われたら、私は半分半分だと思うと答えます。

それは引きこもりになる年齢や経緯、家庭環境により、引きこもりの責任が親にあるかどうかというのは変わってくるでしょう。

でも不登校で引きこもりの方々の話を聴いている限りでは親の責任が半分以上あると思っています。

しかし、ある程度の年齢になって引きこもりを続けている場合には、親にもともと責任があったとしても、引きこもっている本人にも責任はあると感じます。

どうして親の責任だと思うのか?そしてなぜある程度の年齢になるとひきこもり本人の責任だと思うのかについて話てみたたいと思います。

引きこもりは親の責任

引きこもりになるのは親の責任というのは、不登校なり、引きこもりになる過程において親に責任があると感じます。

そして、多くの引きこもりの方たちが言う「親のせいでこうなった」という根拠について考えてみたいと思います。

まず、不登校や引きこもりになる要因の一つとして、親の子供への接し方があると思います。

その多くは親は子供のためを思ってしていることなのですが、結果からすると子供のためになっていないことが多いです。

親の理想の押し付けであったり、自分の思うようになってほしいとコントロールしたり、レールを敷いたりと過干渉な親が多いといえるでしょう。

一方で、真逆の放任、ネグレクトによる不登校や引きこもりというのもあります。

主に親の責任と感じる親の対応について順を追って説明します。

過干渉な親の責任

過干渉というのは基本的には親からすると、子供の将来のことを思ってしていることですよね。

たとえば、「早くしたくをしなさい」→遅れないように というメッセージがこめられています。

いわば愛情があってしたことで、たいていの親は言っていると思います。

私も御多分にもれずかつてはしていました。

しかし、よく考えてみると、毎回親が失敗を回避するように指示を出しているということになります。

そのため失敗という貴重な経験を積まずに子供は育ちます。

勉強に関しても「宿題はやったの?」と声をかけ、熱心な親は夏休みの自由研究を手伝ったり、毎日のスケジュールを親主体で計画し、夏休み明けまでに宿題が提出するように管理をします。

これを子供が大人になってもやるのですか?

失敗を回避し続けることはできますか?

もちろん答えはNOですよね。

すると、子供は今まで親が失敗を回避してくれて過ごしてきたために、初めての挫折や失敗にとまどいます。

これが、幼いうちであれば、失敗を繰り返すことで、失敗しないように自分で考え行動します。

そしてメンタルも少しずつ強くなります。

しかし大人になるまで過干渉をつづけられた子供はどうでしょうか?

いきなり社会に出て挫折を体験し、そこで引きこもりになる人もたくさんいらっしゃいます。

とくに学校から仕事まで、何から何まで親の言うことを聞いてきて挫折を体験した場合には、何もかも親の言うようにやってきたのにという気持ちが強く、親の言う通りにやってもダメじゃないかという憤りを感じます。

ましてやほかに行きたい学校や、なりたい職業があったのに、親が反対し、親の言うなりになったのに失敗をした。

子供からしたら、話が違うじゃないかという気持ちになり、引きこもりは親の責任であるといいたくもなるわけです。

過干渉にも程度があり、子供にも気質があるため過干渉だからと言って皆が引きこもりになるとは限りません

しかし、現実「親のせいで引きこもりになった」という引きこもりが一定数いるのも事実です。

過干渉という親の対応で、子供が失敗という貴重な経験をせずに育ち、失敗に打ち勝つ力、乗り越える力がついてこなかったので引きこもりになっている可能性があります。

これは親の責任と言えるのではないでしょうか?

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威圧的な親の責任

過干渉にプラスして、威圧的な親の場合、すべてのことに対し、子供に発言権を持たせず、親が良いと思うことを優先して決めてしまうことがあります。

威圧的な親の場合には子供は恐怖を感じ、次第に親だけでなく、他の人に対しても意見を言えなくなる可能性があります。

その影響から社会に出たときに意見を求められても答えられない

そのため就職活動がうまくいかない。

就職できても意見が言えない。そのため仕事ができないとリストラされたり、部署を異動させられる。

いままで自己主張や意思表示を許さない親の対応が引きこもりの要因を作っているかもしれません。

親の責任だと思っていても怖くて親には言えず引きこもる・・こんなこともあるのです。

言葉にできなくて引きこもり、暴力となって現れるケースもあります。

引きこもりになる要因は親の対応にあり、親に責任があるといえるでしょう。

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不仲な親の責任

夫婦仲が悪い場合には、子供は結婚に希望を持てません。

もっと広義には将来にさえ希望が持てないことがあります。

それは親の責任ともいえます。

将来に希望が持てないという点では夫婦仲が悪いことだけではなく、親が愚痴や不満ばかり言っていたり、親が休日ゴロゴロしているというのもそうです。

大人が楽しそうに、いきいきと過ごしていなければ、子供は将来に希望をもてないのは自然です。

このためこのような場合も親の責任ということが言えると思います。

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ネグレクトな親の責任

ネグレクトと、多少の放任は異なります。

ネグレクトの場合にはするべき世話をせず、子供に関心をもっていない場合です。

ネグレクトの場合には子供は成長過程において、親の愛情を求め、関心をひこうとします。

しかし自覚があるとは限らず無意識におこなっている場合が多いようです。

無気力、非行、不登校、ひきこもりなどがその行動の現れであることがあります。

親に愛されないことで自信がもてない、自己肯定感が育たない・・

そして引きこもりになり、脱出できない。

このようなケースの不登校や引きこもりは親に責任があるといえるでしょう。

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親が責任を感じたら

これまでの対応に問題があったと親の責任を感じたのであれば、今からでも対応を改めるとよいでしょう。

それぞれどこに問題があったのかに気づき、改めることで、引きこもりの子供の自己肯定感が高まります。

自己肯定感が高まらないと、引きこもりから脱したいと思ってもなかなかできません。

自己肯定感が高まり、きっかけがあればきっと引きこもりから脱出できると思います。

そして大切なのは、引きこもりになっている子供の気持ちや意思です。

いままでは親がレールを敷いてきた場合は特に、子供の意思を尊重してあげてほしいと思います。

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引きこもりは自分の責任

どこまでが親の責任で、どこからが引きこもり本人の責任かというのは線引きは難しいです。

引きこもりになることに、もともと親に責任があったとしてもある程度の年齢になってからであれば、いつまでも親の責任だといっていても何も解決はしません。

引きこもりになる要因は親にあったのだとしても、ある程度の年齢であれば、引きこもりになっていることを自分の問題ととらえ、なんとかするために動く必要があります。

親に責任があるからと、いつまでも恨み、親のせいにして、引きこもり続けて何も行動ができない方がいます。

このような方は親への恨みつらみを人に話したり、自分の中で折り合いをつけ、親と直接話をしたりすることで引きこもりから脱出できた方もいます。

親の責任はあるにせよ、引きこもり状態をよくないと感じているのであれば、何か行動するしかないのです。

一度引きこもりが親の責任だと思う根拠を親に話してみたらどうでしょうか?

中には威圧的な親で怖くてそんなこと言えないという場合は手紙で伝えたっていいのです。

自分の思いを閉じ込めていると、うつになったり、ストレスから病気になりかねません。

感情を吐き出すことで、少しはすっきりしますし、うまく伝われば親も責任を感じ、対応をあらためるかもしれません。

相談にいらした方の中には、引きこもりになったのは親のせいだと思っていたけれど、そんな親と一緒にいるのさえ、嫌だ。

親の責任とはいってもいつまでも親元にいるのはよくない。

親と一緒にいるといつまでも引きこもり続けてしまう。

なんとかしなくてはと、勇気を出して、一人暮らしを始めた方もいます。

そうは言ってもまだ引きこもり気質が残り、バイト生活で、社員にはなれずにいるそうですが、それでも一人暮らしを始める勇気、引きこもり脱出した勇気は評価したいところです。

いきなり正社員でなくても少しずつ経験を積んでいけばいいのです。

親の責任だからと、いつまでも家に引きこもっていても行動をしないことには何も変わらないのです。

自分が引きこもりになったのは親の責任と思っていても家が居心地よいのであれば、それは親の責任ではない気がします。

もともとは親の責任だったとしても親が変わり、家の中が居心地が良いということもあるかもしれません。

引きこもりが親の責任だというケースは家の中の居心地が悪く、あなたの本来の居場所になっていないはずです。

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まとめ

引きこもりが親の責任だと親が感じたのであれば、対応をあらためましょう。

時にはそれまでの行いに対し、子供といえども謝ることも必要かもしれません。

またそうは言っても大人になっての引きこもりはたとえ親の責任だったとしても、いつまでも親を責めたり、親のせいにしたところで時間ばかりが経ってしまうかもしまうれません。

そうすると結局ご自分が最終的に困ります。

親もいつまでも生きているわけではありません。許せないことがあれば、一度じっくりと話をし、自分の気持ちを伝えてみてはどうでしょうか?

感情を吐き出し、そこから一歩踏み出す勇気を持ち、前に進みませんか?

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