円満な夫婦関係は子供が健全に育つためには必要なことです。
一見関係のないと思うような不登校ですが、実は関係しています。
そしてまだ不登校になっていなくても夫婦の関係がうまくいっていないことにより今後お子さんに弊害が出てくる可能性が高いです。
ではなぜ子供に影響があるのか?お伝えしたいと思います。
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目次
1.夫婦関係に修復が必要な場合の子供への影響
夫婦関係が悪い環境で子供が育った場合には夫婦から子供へ注がれるものとして不満や不安のエネルギーが注がれるということです。
いくら夫婦それぞれが子供と良い関係を築こうと努力し、子供に愛情を注いでも一方で負のエネルギーが子供に注がれているのも事実です。
1-1.顔色をうかがってしまう
夫婦の関係が悪いと子供は前述のように不満と不安のエネルギーを受けています。
また夫婦の意見が違った場合にはどちらの話を聞いたらいいのか、どちらに従ったらいいのか?
常に両親の顔色をうかがうようになってしまいます。
1-2.子供が自分を責めてしまう
夫婦が喧り言い争っているのを聞いていると自分(子供)が悪い子供だからお父さん、お母さんは喧嘩をしているんだ・・と思うようになってしまいます。
そのため波風をたてないようにと、喧嘩をさせないように「良い子供」であろうとします。
実際の話としてお父さんが母親を子供のことで母親がちゃんとしつけをしていないから子供ができないんだと罵っていた際に子供が「お母さんを責めないで、私が悪いの」と発言をしたという話があります。
このような夫婦関係のもとで育った子供は常にアンテナを敏感にはっています。
いつお父さん、お母さんが喧嘩するかわからないと敏感になっているのです。
そんなときに自分(子供)のことで親が喧嘩していたら子供は夫婦(両親)の関係を修復させようと、喧嘩の火種をなくそうと親をかばう発言をするのです。
1-3.夫婦関係から人間関係や社会を学んでいる
子供は生まれてから親のもとで生活し、社会というものを学びます。初めて触れる社会が家族です。
一番長く所属する社会、つまりその夫婦から受ける影響というのは大きいわけです。
夫婦が張り合ったり、喧嘩して言い負かしたりしている環境の下では親というものはそうあるものという間違った思い込みをしてしまいます。
こんな話があります。
夫婦関係が悪い両親のもとで育ったある女性は夫婦とはつねにお互いを言い負かし自分が優位にたつように張り合って生活するものだと思っていたそうです。
その女性は最初の結婚では自分の両親の夫婦関係の影響からご主人を常にどうやったら言い負かせるか、自分が優位にたてるか、そればかり考えて行動を起こして生活していたそうです。
いうまでもなくその夫婦は関係修復はできず離婚へと至ります。
そしてあるときに学んだそうです。本来の夫婦のあり方を。
そして2度目の結婚生活は円満に暮らしているようです。
どちらか一方がこの女性のような観念を持ち続けた場合には残念ながら夫婦関係の修復というは難しいでしょう。
でも何かをきっかけに本人が気づくことができれば、次からは失敗した経験をもとに夫婦関係を円満にできるようになるのです。
子供は夫婦関係を目の当たりにしています。言動には気を付けてほしいものです。
1-4.精神が安定しない
常に夫婦(両親)が喧嘩したり、言い争っている家庭では子供は安らいだり、羽を伸ばすことができません。
いつ夫婦喧嘩がおこるかわかりませんから、不安で仕方ありません。
そのため疲れはて、だんだんとエネルギーがなくなります。
使わなくてよいエネルギーを使ってしまうのです。
そして精神不安から自律神経失調症になったり、心因的な頭痛、吐き気、腹痛、はたまた不登校へとなってしまう可能性が高くなります。
不登校の子供の身体症状として頭痛、吐き気や腹痛というのはとても多い症状です。
1-5.未来に希望がもてなくなる
夫婦関係が悪い環境で育った子供は親をみていて大人になっても楽しくなさそう。
大変そうと負のイメージしか描けません。
子供は関係の悪い夫婦のもとで育つと未来に希望が持てなくなります。
学校にいっても意味あるのかな?将来大人になって何が楽しいのかな?と生きる希望さえもなくなってしまう可能性があります。
そしていつしか学校に行く意義を感じず、自分でもよくわからないけれど不登校になってしまうのです。
心理カウンセラーとしてご相談にのっていると夫婦関係でお悩みの方は非常に多いです。
そして不登校の相談を受けていても夫婦関係がうまくいってないご夫婦が多いのも事実です。
では夫婦関係修復にこころがけるには、どのようなことに取り組めばよいのでしょうか?
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2.夫婦関係修復のために
2-1.感謝の気持ち
結婚して夫婦として長年過ごしていると、そばにいるということ自体が当たり前の日常になってしまいますs。
このため、結婚前に一緒にいるだけで幸せだった夫婦も空気のような存在となり、いつもそばにいることに感謝できずにいると思います。
例えばつらい仕事や家事、育児、混雑の満員電車や日ごろの人間関係のストレスなど・・疲れることは夫婦それぞれにあると思います。
それを乗り越えられるのはなぜか?お互いのサポートや、いてくれる安心感からではないでしょうか?
例えば専業主婦の奥様とご主人様。
俺が稼いだ金で食わしてやって生活ができているんだ!誰のおかげで生活しているんだ!なんて横暴なことを思ったり口に出して言っていませんか?
あなたが稼いでいるのかもしれませんが、それは奥様が家を守ってくれているから子供の健康状態やその他家のことを気にすることなく会社に行って仕事ができているんですよね?
また奥様がパートの場合。
フルタイムでなくパートで生活をできているのはご主人が一定の収入を得られているから。
専業主婦(主夫)の場合はどちらか夫婦一方が安定した収入があり、働かなくても生活できているから専業主婦(主夫)でいられるのです。
夫婦お互いがそれぞれを認め、感謝の気持ちをもっていたら(これから持てば)夫婦関係修復ができるはずです。
そして子供が生まれてくる前どんな気持ちでしたか?無事に生まれてくることを健康だけを祈っていたのではないでしょうか?
無事に生まれてきたことに感謝をしたはずです。子供がいるだけでも感謝の気持ちを持ちましょう。
子供が成長するにつれ生まれる前の気持ちをよそに、子供のためという免罪符で、子供をコントロール(支配)しようとする夫婦は多いです。
我が家もそうでした。
将来のために習い事をさせる、良い学校にいかせる、良い成績をとりなさい・・などなど、どんどん子供のためといって夫婦の理想を押し付けたり、夫婦が果たせなかった夢を押し付けたりしていませんか?
そしてそこから夫婦の意見が違ったりして喧嘩になっていませんか?
子供は所有物ではありません。
子供の意思を尊重し、夫婦は子供の存在に感謝をしていれば夫婦関係は良好なはずですし、子供も不登校にはなりません。
2-2.思いやり
夫婦になる前はお互いを思いやり気遣いしあっていたのではないでしょうか?
結婚して夫婦になると、思いやることも忘れて甘えてしまうことがあります。
例えば休日にいつまでも寝ていておきてこない相手。
それに対して結婚前なら「疲れているんだろうな・・」と気遣え思いやりをもって「もう少しそっとして寝かしておいてあげよう」と思えたあなたも夫婦となると「いつまでも寝てるな~!」なんて言ってませんか?
また食事に関して「代り映えしないな」もしくは、食事を作ってもらっても「ごちそうさま」「おいしかったよ」などと言わずに無言で食事したりしていませんか?
毎日献立を考えて食事を準備するのは大変なことです。
お互いが生活しやすいように、気持ちよく過ごすためにも思いやりの心を忘れずに夫婦関係修復をめざしましょう。
ただしあまり気を遣ってばかりで自分に言いたいことを言えないというのは片方ばかりが我慢するという結果になってしまうので、言い方等も考えて自分の考えや思いは話したほうが良いですね。
2-3.ほどよい距離感
夫婦お互いが干渉をしすぎても、何も干渉せず、まるでいないよいかのように無視するのも良い夫婦関係を築けなくなります。
何事も夫婦一緒にというのも疲れてしまい一人の時間も必要ですし、夫婦なのに、何事も別にするというのもなんで結婚して夫婦になった意味がわからない・・と思ってしまいますよね。
お互いが心地の良い距離感を保つというのも夫婦関係修復には必要ですね。よく夫婦で寝室が別だと仲が悪いと言ったりしますが、個人的にはそうは思いません
それぞれの時間がもててリラックスできればそれでよいですし、一緒に寝たいときは一緒に寝ればよいと思います。人それぞれ価値観は違うので、メディアの情報に流されることなく、ご夫婦にあったお互い快適な過ごし方をするのが良いと思います。
2-4.男性の場合
男性に多いのが自分の気持ちを言葉で表せないということ。もちろん性格によってはそんなことないという方もいるでしょう。
「おいしい」「嬉しい」「楽しい」「ありがとう」などなど・・・奥様に伝えていますか?きぢんと言葉でつたえましょう。
2-5.女性の場合
昔に比べて今の男性はそうでもないかもしれませんが、男性はやはり「頼りにされる」「ほめられる」「たてる」というのが好きな傾向にあると思います。
そこを意識した対応をすると夫婦関係を修復するのが容易になるかもしれません。
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3.夫婦関係修復が困難なケース
3-1.夫婦どちらかがDV、精神的DVがある場合
今は男性に限らず女性もDVをするケースが多くなってきています。
これは男女雇用均等法が発令されてから徐々に増えているともいわれています。
最近の女性は強くなってきているということですね。でもその強さを間違った方向に働かせている場合には夫婦関係の修復は難しいと思います。
DVや精神的DV(モラルハラスメント)をする人の傾向として、親が同じくDV傾向、支配型傾向にあるケースが多くを占めます。
そのような環境で育つとDVや精神的DV(モラルハラスメント)を自然としてしまっているため、なかなかやめさせるのは難しいのです。
そしてDVや精神的DV(モラルハラスメント)をする人はたいていDV直後や精神的DV(モラルハラスメント)の後に優しくなるという傾向にあり、DVを受けている側が離婚を考えた際に「でもいつもそうではないし、優しいときもあるから・・」と思いとどまってしまうことがよくあります。
いやな思いをしてもそうでないときもあるためついつい我慢してまい時間がたってしまいがちです。
DVの環境下の夫婦に育てられた子供はそれを大人になって自然とまねするようになります。
子供に影響が出るのを覚悟で結婚生活を続けますか?
家庭内の精神的も含めたDVというのはなかなか周囲からは気づきにくいのですが、被害者が勇気を出して相談することが、解決への一歩となります。
この際にDVする側の家族に相談するのは無駄です。同じ環境下で育っているため第三者からみておかしいと思うような出来事をおかしいと感じないからです。
相談する場合には最寄りの市区町村の女性センターや保健所、心理カウンセラーなどに相談しましょう。
3-2.浮気を繰り返している場合
繰り返すということは反省もしていないし、もう病気と思うしかありません。
離婚を決心できないなら別居をして離れてみて、また浮気をされても夫婦で居続けたいのか?じっくりと考えてみるとよいでしょう。
夫婦関係が修復できるにこしたことはありませんが、子供のため、自分の将来のことを考えたときには別居や離婚もという決断も時には必要だと思います。
女性の場合には子供がいると気になるのは生活するための収入だと思います。でも収入は自分がパートでもいいから働く、父親に養育費をもらう、場合によっては国から補助を受けるなど、贅沢をしなければどうにかなるはずです。
夫婦関係できずに悪環境下で子供を育て続けるかどう、考えたほうがよい場合もあります。
4.まとめ
いかがでしたでしょうか?夫婦関係修復に役立つアイデアは見つかりましたか?
夫婦関係修復に取り組むには先に気づいたほうから取り組めば時間はかかったとしても相手も少しずつ変わってくるはずです。
相手を変えようとせずに自分が変わることで、相手も変わってくるものです。心理学ではよく言いますが「過去と他人は変えられません」そうです。
自分で未来をかえていけばいいのです。
ただ自分では自分の心のくせや傾向に気づいていないことも多くどこを直せばよいかわからないという方も多いです。その場合には友人やカウンセラーに相談にのってもらうのが良いでしょう。
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