不登校になって学校へ行けなくなると保護者の方は担任の先生と主に連絡をとってさまざまな対応を検討されると思います。
保健室登校を始める際にももちろん担任や養護教諭と保護者の連携が必要になります。
特に母子分離不安で保護者と離れられない場合などには保護者と一緒に登校することを考えたり、保護者も学校に滞在したりと協力が必要になってきます。
実際に保護者はどのようにかかわっていったらよいのでしょうか?やることはなんでしょうか?また不登校の親には共通した特徴があります。
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目次
1.学校と保護者の情報共有
不登校になるまでの学校での様子や家庭での様子を学校と保護者で共有することで、何がきっかけで不登校になったのかがわかることがあります。
またどのような対応が良いのかを相談していく上でも保護者と学校が情報共有をするすることは非常に大切です。原因やきっかけも学校と保護者が話をしていくうちにわかることもあります。
いつから様子がおかしい、どのように変わってきたのか、詳細を話していくことで、また学校での様子も聞いていくことで学校側と保護者の話が整理され問題点が見えてくるこがありやることがわかってきます。
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2.保護者がやること
不登校になっている子供は学校に行けない自分を責め、登校できない自分はだめな人間だ、両親に辛い思いをさせている自分はダメなんだ・・と自信を失い、自分を責め、非常に不安で辛い状態です。
登校したくてもできないし、この先どうなるんだろうと思い悩んでいます。
そこへ拍車をかけるように「学校に行かないとだめじゃない」「いつになったらいくの」「将来ろくな大人にならない」など本人の現状や人格を否定する言葉をかけてしまったらどうなるでしょうか?
ますます自信を失い、最悪の場合には死を考えます。そんな最悪の状態を抜け出すためにもまずやることは「受容」です。
保護者は不登校である状態を受け入れる。それがやることです。そして子供の辛い気持ちに寄り添い、子供の心の声に耳を傾けてください。これがスタートです。多くの保護者は最初はこれがなかなかできません。
多くの書物やサイトを見て同じことが書かれていてもピンとこない。よくわからないという方が多いと思います。できないわからないという場合にはまず「学校に無理やり行かせる」発言や行動をやめましょう。
その上で鬱っぽかったり気になる症状がある場合には一度心療内科に訪れることも必要です。
心療内科と聞くとハードルが高いとためらう場合には一度最寄の保健所などに症状を伝え相談すると良いです。
心療内科にかかるべきかどうかアドバイスをしてくれます。
薬の処方に関してはよく説明をうけ相談をしてください。できれば薬を服用させたくないと思う保護者が多いと思います。
その気持ちも伝えてみましょう。
今は天然素材のサプリメントもあるようですので、天然のものから作られているものを取り入れて症状が和らげばその方が安心できますね。
3.保護者の特徴
不登校になる子供を持つ保護者の特徴というのがあります。
組み合わせて持ち合わせている場合とひとつしかあてはまらない場合があります。
過干渉タイプの場合には放任タイプ以外の保護者の特徴が全てが当てはまることがあります。特徴をわかったうえでやることがそれぞれあります。
3-1.過干渉な保護者
あなたのためを思ってと子供のためによかれとしてしまう先回りやお膳立て。
「これはこうしたほうがいい」「今の時間にこれを済ませておきなさい」「宿題やりなさい」行き過ぎると中学生になってもまだ子供の明日の支度までしてしまう。
一見とても熱心で子供のためを思っているようでありながら、実はこれ子供の失敗する経験を奪ってしまっています。そしてだんだんと考えることをやめてしまいます。
なぜなら考えなくても親が指令を与えるからです。やることは指示を与えるのではなく、本人が考えて行動するようにすることです。
こんな話があります。
中学受験のため小学生から母親は熱心に子供の勉強を見て、テストのために試験問題を作ったり、要点をまとめたり試験対策を万全にすることが日常でした。
そのお子さんが中学生になるまで続けたそうです。
高校に入って一人でやらせようと思ってほおっておいたら「お母さんが準備してくれなかったからできなかった」と言われたそうです。
確かに常にお母さんが準備してくれていたのですから、子供はそれが当たり前になり、自分でやらなくてはいけないとも思わなかったのだと思います。
いつまでお膳立て続けたらいいのでしょうか?ずっとやり続けますか?
子どもの時に失敗体験がないまま親のレールに乗り就職まで果たした後に社会にでて初めて失敗をするとどうなると思いますか?
初めての挫折に立ち直れなくなる場合があるのです。
そうするとニートや引きこもりになる可能性が高くなります。今からでも遅くありません。
過干渉タイプの保護者様のやることは過干渉をやめることです。
3-2.放任主義・育児放棄な保護者
過干渉の反対の放任がなぜ?と思いますが、この場合には子供は親に見放されている気持ちになり、親が自分のことを愛しているのか不安になります。
そのため非行や問題行動を起こして時に親の気を引き、愛情を試すこともあります。ひきこもりというよりは非行に走り家には帰らない子供も多いようです。
この場合には子供との時間を増やしさまざまなことを一緒に体験したり、関わることが大切です。このタイプの保護者様のやることは子供に愛情を感じてもらえる言動が必要になります。
3-3.学歴主義
過干渉とセットのパターンが多いですが、良い学校に入り、良い会社に就職すれば幸せと思って疑わない保護者様。
そして自分が高学歴で自分の子供にも本人の意思や実力に関係なくある一定レベルの学校に入りなさいと強要し、無理に塾に入れたり勉強をさせている保護者様
もしくは自分が果たせなかった夢を子供に託しあなたのためよ、学歴がなくて自分は苦労したと言って本人が望んでいない習い事や勉強をさせている保護者様。過干渉と同じで親が敷いたレールで失敗や挫折を感じた時に親のせいにしてしまいます。
自分の人生なのに自分で自由に思い通りさせてくれないために気力を失い、思考停止する可能性が高くなってしまいます。
また親の望むように成績があがらなかったり、志望校に入れなかった場合に自分はダメな人間だと思ってしまいます。
親の理想と現実のギャップに悩んでしまうのです。
このタイプの保護者様のやることは学歴はあなたのものでなく子供のものだという認識をもちましょう。本人の意思を尊重するということです。
3-4.夫婦不仲
夫婦不仲で家の中が殺伐としていたり喧嘩していたりする場合には、家にいても落ち着きませんし、安心して家のなかでくつろぐことができません。
大人でも疲れて家に帰った時にだれかが喧嘩していたりしたら、家に居てくつろぐことができませんよね。
ましてや子どもの場合には保護者二人が喧嘩していると不安でしかたなく落ち着かつかないはずです。
また夫婦で子育てに関して方向性が違う場合、子供は何を軸に行動してよいかわからなくなります。
この場合のやることはもちろん夫婦仲が良くなること、家の中の雰囲気をよくすることです。不登校がきっかけで、離婚したり別居したりという話は意外にも多くききます。
逆に不登校をきっかけに夫婦仲がよくなったという話もあります。
この問題を一緒の方向に向いて解決できるかどうかがカギとなっているようです。
きっとこのなかのどこかに今このサイトをご覧になっている保護者様の特徴があてはまるのではないでしょうか?ご自分で認識し改めることが不登校解決につながります。
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4.保健室登校の際の保護者のやること(小学生以上)
まず学校との情報共有の中で、保健室登校について確認をしておきます。登校時間や、日数、学習指導など、本人の希望と実際学校が対応できるものを確認しておきます。
また母子分離不安がみられる場合には学校まで保護者が一緒に行く、保健室登校の際に一緒に付き添うなどの保護者の対応も検討すると良いでしょう。
実際に保護者に保健室の片隅に居てもらい保健室登校をある程度実施して、少しずつ保護者がいる時間を少なくして教室復帰を果たせたという例もあります。
臨機応変に保護者も学校と連携した対応をとることが必要です。ただし保健室登校をする際には必ず本人の意思を尊重して実施して下さい。
本人が希望していないのに無理に保健室登校を強要するのはやめましょう。
心のエネルギーがたまっていない場合にはまず子供の心のエネルギーをためることが必要です。そちらについてはこちらをご覧ください。
5.保育園・幼稚園の場合の保護者のやること
保育園や幼稚園に行きたがらない場合はほとんどが母子分離不安によるものと思います。
保育園であれば、保護者は仕事に行かなくてはならないため子供が泣き叫んでも、保育士さんも慣れて引き取ってくれると思います。
でも泣き叫ばれたら保護者もつらいですよね。
この場合のやることは母子分離不安を解消することです。詳しくはこちらに書いてありますので参考になさってください。
6.保健室登校のメリット
保健室登校の良いところは養護教諭がいるということです。成績に関係のない養護教諭が話しを聴いてくれることで子供は次第に心を開き、本音を漏らすこともあります。
不登校を克服した保健室登校体験者の話でも養護教諭と話しをしていて、自分はここ(学校)に来ていいんだと思えた。話しを聴いてもらえて安心した。という声が多いです。
また学校内にあるために提出物を提出できたり、先生の指導を受けたり、出席扱いにしてもらえるというメリットもあります。ただし出席日数の扱いについては特に高校以上では学校により対応が異なることもあるので、必ず学校に確認が必要です。
そのほか自然と他の児童に接する機会も持てるため少しずつ子供にエネルギーがたまってきたときに自分から交流ができるようになったり、自分から行動をするきっかけが持てます。
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5.まとめ
保健室登校をする際には学校と保護者が連携して実施することが必要です。また保護者は不登校の保護者の特徴を知り、対応を改めることも必要になります。
まずは親が変わることで子供が変わっていくはずです。保健室登校はあくまで本人の意思に従って始めましょう。保育園、幼稚園の場合には母子分離不安を解消することが登園につながると思います。
保育園の場合には保護者もお仕事がありやむを得ないとおもいますが、幼稚園であれば、無理に預けずに母子分離不安の解消に努めると良いかもしれないですね。
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