登校拒否・不登校~うつ病で学校に行けない~

登校拒否・不登校でうつ病と聞くと子供でもうつ病になるのか?と驚かれるかたもいらっしゃるのではないでしょうか?

子供もうつ病にはなります。そしてうつ病から登校拒否・不登校。または登校拒否・不登校からうつ病を発症して学校に行けないこともあります。

今回はうつ病と登校拒否・不登校について書いてみたいと思います。

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1.うつ病

うつ病は、脳内の神経伝達物質「セロトニン」「ノルアドレナリン」が減ってしまい、ノルアドレナリンは精神安定や、やる気を起こさせるものなので、減少することにより無気力で憂うつな状態になります。

うつ病は決して怠けているわけでもなく、気の持ちようで何とかなるものでもありません。うつ病で学校に行けない登校拒否・不登校の場合には特にいくら行きなさいと言ってもどうにもならないというのが現状です。

うつ病は日本人の約15人に1人が一生のうちにかかるというデータもあります。早めに適切な治療を受けることが必要となってきます。

子供のうつ病診断チェック

次のうち5つ以上(1か2を含む)が2週間以上続いていたら、専門家に相談することをお勧めします。

  1. 悲しく憂うつな気分が一日中続く
  2. これまで好きだったことに興味がわかない、何をしても楽しくない
  3. 食欲が減る、あるいは増す
  4. 眠れない、あるいは寝すぎる
  5. イライラする、怒りっぽくなる
  6. 疲れやすく、何もやる気になれない
  7. 自分に価値がないように思える
  8. 集中力がなくなる、物事が決断できない
  9. 死にたい、消えてしまいたい、いなければよかったと思う

うつ病の症状は、始めのうち、こころの不調ではなく体の不調や行動の問題として現れることがほとんどです。とくに思春期にはそうした傾向がより強いといわれます。食欲や睡眠に現れるだけでなく、体がだるい、生気がない、頭痛・めまい・吐き気といった体の症状、ひきこもりやリストカット、暴力や攻撃的な行動などとして表現されることもあります。
また、うつ病の症状は、朝の調子がいちばん悪く、午後から夕方にかけて改善してくることがよくあります。朝なかなか起きられず学校を休んだものの、午後からは具合がよさそうに見えると、周囲からはちょっとサボっているだけに見えるかもしれません。

厚労省 子供のメンタルヘルスより

子供のうつ病は大人のうつ病のような症状が出ずに身体症状として頭痛や腹痛に隠れていることも多いというのが特徴だそうです。

登校拒否・不登校の子供たちも頭痛や腹痛を訴え学校に行けないことがあります。

そのためにうつ病の発見が遅れることもよくあるようなので気になったらまずは小児科を、思春期以降は精神科を受診してみてください。

午前中に調子が悪いというあたりが起立性調節障害の症状とも似ていますね。

このため学校に行かなくてはならない朝には体調が優れず、午後になると元気そうに見えるために、怠けたり、本当は学校に行けるのに登校拒否・不登校になっていると誤解されかねません。

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2.うつ病が原因の登校拒否・不登校

うつ病で学校に行けないという登校拒否・不登校の場合にはまずうつ病の治療をした上で周囲が適切な対応を行うことが大切になります。

うつ病の原因

  • 身近な人の死
  • 両親の離婚
  • 友人との別れ
  • 受験

など環境の変化が主な原因です。受験うつは中高生に多く周囲の期待や受験へのプレッシャーやストレス、劣等感などが要因となりうつ病となって現れます。

また親の対応が毒親になっていませんか?毒親の対応とうつ病についてはこちらに書いております。

うつ病悪化予防と昼夜逆転についてはこちらです。

子供のうつ病の治療

登校拒否・不登校のうつ病は心身共に疲れ切っている状態のためにまずはしっかりと休ませることが大切です。子どものうつ病の場合にはまずは精神療法を行い、薬物療法はその後でということになります。(この限りではありません。)

学校や塾、習い事は休ませる。学校も休ませるほどでない場合には短時間登校などの工夫が必要です。

また薬物療法の他にも磁気治療があります。限られたクリニックでしか行えない治療ですが、薬よりはいいとお考えの方には医師と相談の上試してみてもよいのではないでしょうか。

その他カウンセリングを受ける、認知行動療法を受けるなどがうつ病の一般的治療となります。また家族のサポートというのも大きな役割を果たします。

サポートする家族が登校拒否・不登校の子供のうつ病を受け入れず叱咤激励ばかりするのは、本人の自己否定を進めてしまうことにもなりかねず適切な対応とはいえません。

家族がうつ病を理解し受容する。本人の話を傾聴することも大切です。うつ病と自己否定について、詳しくはこちらをご覧ください。

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3.うつ病ではないと診断されたうつ気味の登校拒否・不登校

症状がうつ病に似ていて学校へ行けないため受診したけれど、うつ病ではないと診断されることもあると思います。

実際に息子の場合にも無気力、自殺願望などがありうつ病を疑って受診しましたが、うつ病ではありませんでした。先生が仰るにはこの子は怒りをためているから吐きださせるためにカウンセリングが有効とのことでした。

そして紹介されたカウンセリングに出向いたのですが、このカウンセリングは失敗に終わりました。

特に不登校専門というわけでもなく、一般的な心理カウンセラーのカウンセリングだったのです。

今思うと初めて会う人に自分でもどうして学校に行けないのかわからないのに、しかも自分からカウンセリングを受けたいわけではないのに、うまくいくわけがなかったのです。

うつ病ではないけれど、子供にカウンセリングを受けさせたい場合には子供とのラポール形成(信頼の構築)から始めるカウンセラーであること、そして遊戯療法をするカウンセラーが良いと思います。

しかし登校拒否・不登校になっている無気力の子供は学校に行けないだけでなく、カウンセリングにも行けないというのが一般的です。

予約しても行けないことも多々あると思います。そこでおすすめなのはやはり親がカウンセリングを受けること。

カウンセリングというと心の病があって、それを吐きだすイメージかもしれませんね。登校拒否・不登校の場合親ははカウンセリングというよりは相談ですね。

相談しながら、親の想い、不安、不満を吐きだしていくのです。そして親の影響がいかに子供にあるかを知り、自分が対応を変えていくことで子供が変わっていくのです。

私は間違ってないわ。子どものためを常に考えてアドバイスしているのよ。なんて言っているお母さん。私もそうでした。でもきっと経験者からすると適切でない言動をとっていることがあるのです。

また自分では気づいていてもなかなかやめられないということもあると思います。そんなときには第三者目線があると変わってきます。

是非一度登校拒否・不登校専門の方に相談してみてください。

カウンセリングのお申込みはお問い合わせフォームからお願いします。

不登校の接し方など親向けの具体的なアドバイスをさせていただいております。

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4.まとめ

登校拒否・不登校の状態、症状はうつ病の症状に似ていることがあります。うつ病の疑いで学校に行けないる場合には自己判断せずに受診し、うつ病と診断されたら医師の指導のもと治療しましょう。

その上で親が適切な対応を取ることが大切です。自分だけで解決が難しい時には一人で抱え込まずに相談しましょう。

こちらの記事もご覧ください。

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