小学生・中学生の登校拒否・不登校の理由と有効なカウンセリングとは

登校拒否・不登校になる生徒が多くなるのは中学生です。なぜ中学生になると小学生に比べてはるかに多くなるのか?

登校拒否・不登校という状態になってしまう理由とはなにか?全般的なことと中学生だからこその理由、小学生ならではの理由について文部科学省のデータとともに考えてみたいと思います。

そして登校拒否・不登校を克服するために有効なカウンセリングとはどのようなものだと思いますか?

 

[quads id=1]

1.小学生・中学生の登校拒否・不登校

登校拒否・不登校は中学生になると、小学生に比べてはるかに多くなります。下記文科省のデータでも明らかとなっています。

文部科学省発表データを引用

小学生から中学生にかけては2倍以上の登校拒否・不登校児童の数です。

大きな理由としては小学生から中学生になることで意識や環境が変わることと、思春期がゆえの問題ではないかと思います。

[quads id=2]

2.小学生・中学生の登校拒否・不登校の理由とは

小学生、中学生の登校拒否・不登校の理由というのは限定するのは実はとても難しいです。理由と思っていることが、きっかけだったり、原因や要因だったりします。

そして登校拒否・不登校の生徒に訊いてみてもわからない、理由はない、自分でもわからないと答えるのがほとんどだと思います。

そのなかでもこれが理由であり、きっかけであり、原因ではないかと思われることについてまとめてみました。

母子分離不安(主に小学生)

下記に記載の通り小学生は大きく環境が変わります。その1つが母親と離れる時間が長くなるということ。

お迎えもそうですが、小学生になると遊びに行くのも子供だけのことも多くなり、母親と離れる時間が増えてきます。

また小学生だと習い事を始めるといままで付き添っていた親もいかなくなることもあり、さらに親と離れる時間が増えるため母子分離不安によって登校拒否・不登校となるケースが小学生の場合いは多いでしょう。

この場合付き添い登校なども有効かと思います。詳しくはこちらの記事に書いています。

母子分離不安の解決法についてはこちらに詳しく書いております。

環境・意識の変化(小学生)

小学生になると大きく環境が変わります。まず登校に関していままではお迎えに来てもらっていたのが、自分で登校しなくてはなりません。

そして小学生になると勉強がはじまります。宿題がでることもありますし、また授業中に静かに座っていなくてなりません。

お友達とトラブルがあっても今までのようにすぐに先生はとんできません。

そして放課後の時間も小学生ともなると親がついていくことはなくなり、子供同士で遊ぶことになります。

小学生になると色々な意味で少し大人になるという意識の変化や今までとの環境の変化に大きくとまどうこともあるでしょう。

環境・意識の変化(中学生)

中学生までは義務教育ですので、どこかの学校に必ず入ることができます。

しかし中学生から高校生となると、必ず受験が必要となります。中学生になると進学を見据えた教育が行われます。このため知らず知らずプレッシャーやストレスを感じる中学生も多くなるというのが理由の1つではないでしょうか?

また周囲も小学生まではお咎めないことも中学生となると、大人扱いをされることも多くなり、そのためのストレスやプレッシャーがかかることも理由の1つになると思います。

その他にも中学では小学校と比べると校則が細かく厳しくなったり、部活などで縦のつながりが今まで以上に増えます。特に中学1年生などは先輩との上下関係に慣れていないため理想と現実のギャップや環境の変化への適応がうまくいかないことも登校拒否・不登校の理由や原因、きっかけとなります。

また部活も勉強も忙しくて次第になんのためにこんなことしているのだろう?と人生について考えこんでしまう中学生もいます。そして次第に息切れし無気力となり登校拒否・不登校となってしまうのです。

人間関係のトラブル

いじめに限らずちょっとしたコミュニケーションのずれや心無い言葉に傷ついたり、仲間外れにされたわけではないのに孤独を感じたり、特に女子の場合には中学生ともなるとグループで行動しがちですが、誘ってもらえなかったなども登校拒否・不登校の理由となります。

陰で悪口を言っている気がするなど、周囲が悪意を持っている場合以外でも当事者のとらえ方によっては傷つき登校拒否・不登校の理由となってしまうのでしょう。

登校拒否・不登校の理由は中学生の場合人間関係のトラブルが一番多いのではないでしょうか?もちろん小学生でも該当する理由です。

友達同士に限らず、担任の先生との相性が悪い。特定の授業が苦手でその担当先生との折り合いが悪い、部活の顧問の先生に自分だけいつも厳しくされている気がする・・などもあると思います。

人間関係のトラブルは理由にもなりますがあくまで登校拒否・不登校のきっかけだと思います。

自己否定がおきて無気力になり、そして登校拒否・不登校になるともいえます。

心身症・恐怖症・不安症など

心身症、や対人恐怖症や視線恐怖症があったり、パニック障害などがある場合にはそもそも外に出ること事態が困難なため登校拒否・不登校となってしまいます。

人が怖い、学校が怖い、小学生なら先生が怖いなんていう生徒もいます。そちらについてはこちらをご覧ください。詳しく書いております。

学業不振

これも理由というよりはきっかけかもしれませんが、勉強全般ができなくて学校に行きたくなくなる。特定の科目ができなくてその日の授業が受けられなくなり、次第に登校拒否・不登校になるということもあると思います。

小学生では勉強が始めてですし、できるできないで自信がつくかつかないか大きく分かれるところです。

その他中学生の場合には今までなかったテストでの順位づけにより劣等感を感じやすくなってしまうことが理由として考えられます。

家庭内不和

夫婦や嫁姑、兄弟など家族間で不和があり、家の中が落ち着かない。心休まらない。これがどうして理由になるかといえば、学校でトラブルがあっても家が落ち着ける場所で、心のエネルギーが減ったときにまた充電することができれば、また次の日に元気に登校できますが、学校も家も居心地が悪いなんて言う場合にはその子供は安心に過ごす場所、居場所がありません。

常にアラートが鳴っている状態なのではないでしょうか?夫婦関係の不和が登校拒否・不登校に影響することについてこちらに詳しく書いていますので参考にしてください。

親の不適切な対応

この場合には理由には一見ならないように感じる方が多いのではないでしょうか?でも過干渉したりしていませんか?

過干渉はマイナス影響が大きいのです。詳しくはこちらに書いております。

他にもいわゆる厳格すぎる親や過干渉過ぎるはたまたネグレクトな親など毒親の対応は登校拒否・不登校やニートを生み出そているかもしれません。詳しくはこちらをご覧ください。

教育ママで中学受験をさせた方はこちらを参考に、また学歴コンプレックスから教育ママになったあなたはこちらを参考になさってください。

発達障害

発達障害も登校拒否・不登校の理由になります。詳しくはこちらをご覧ください。

ちなみに内閣府発表の理由を下記参考までに載せておきます。理由とかかれていますが、これはきっかけともいえるでしょう。

前述のように実際には登校拒否・不登校状態の子供に理由を聞いたところできちんとわかっている生徒は少ないはずです。

どのように調べたのかがわかりませんが、下記の理由が本当かどうかはわかりかねる部分があると思います。

一番の理由が不安など情緒的混乱、次に無気力とありますが、どうして情緒混乱を起こしているのか、無気力になっているのかが問題です。

こちらの記事の過干渉のところにも書いておりますが、親の対応や学校の対応などが理由となってり無気力になっていると私は考えています。

下記は参考までに文部科学省発表の不登校・登校拒否の理由です。

文部科学省HPより



3.登校拒否・不登校に有効なカウンセリングとは

たいていの親は何とか登校拒否・不登校を克服するのにカウンセリングを受けようと一度は思うものです。

しかしながらただの心理カウンセリングではなかなか登校拒否・不登校を克服するのには難しいのが現状です。

実際に息子の場合には心療内科を受診後カウンセリングが有効との診断で、ご紹介頂いた心理カウンセリングに行きましたが、全くもって効果はありませんでした。

ではどのようなカウンセリング、カウンセラーが良いと思いますか?

親が登校拒否・不登校のカウンセリングを受ける

なんで親がカウンセリングをうけるの?登校拒否・不登校になっているのは子供よ。と言われそうですが、親が変わることで登校拒否・不登校を解決した例はたくさんあります。

一方で、親が登校拒否・不登校前と同じ対応をし続けカウンセリングも受けない。いつまでたっても登校拒否・不登校を受容しているようで受容できていない親の場合には解決が長引いているのが現状です。

もちろん全ての登校拒否・不登校の子供の親の対応が不適切なわけではありません。

親もしくは子供が認知行動療法を受ける

認知というのはその人の考え方です。この認知を変える認知行動療法は子供も受けられるのであれば、受けると効果的だと思います。

しかし現実には登校拒否・不登校の中学生はカウンセリングを受ける気力さえなく、外出も難しい場合が多くあります。

そのため親が受けるほうが現実的と言えます。

子供が箱庭療法を受ける

前述通り子供が行けるかどうかという問題がありますが、箱庭療法であれば、とっかかりとしては良いかもしれません。

カウンセリングだと自分の気持ちや感情を表現することが難しい場合がありますが、箱庭療法であれば、箱の中に人形などを並べてそれをカウンセラーが読み解くので負担なく受けられ、本人も遊び感覚で取り組める可能性があります。

子供がバウムテストを受ける

バウムテストというのは、絵を書いて、その絵の色づかいや筆遣い、書く順番や、対象物の描かれた位置などから絵に投影された作画者の感情、苦悩、願望などを読み解くものです。

木一本を描くにも人によって色々な描き方をします。実際に心理の勉強で私もやってみましたが、他の生徒と比べたら本当に多種多様で驚きました。

自分の中で木はこういうものと思っていても人によっては全然違うのだなとあらためて感じたものです。特に小学生などはうまく気持ちを言葉で伝えられないでしょうから、箱庭やこのようなテストを受けてみると良いかもしれないですね。

4.登校拒否・不登校に対する周囲の理解が必要

小学生であっても、中学生であっても登校拒否、不登校になる生徒に共通しているのは心が繊細で敏感だということです。

そのために他のみんなが傷つかないことでも傷ついてしまうことがあります。そして登校拒否・不登校の当人が誰よりも登校しなくてはいけないと思っています。

実はこれは周囲にはそう思えない、感じてもらえないという現実があります。私もかつてはそうでした。

登校拒否・不登校の当初というのは本当に辛そうで、身体症状も出ている息子をみてかわいそうだな、辛そうだなと思いました。

しかし段々と、朝のうちは具合が悪そうでも昼頃には元気になり、そして本格的に登校拒否・不登校となってくると外出もするようになってきて、学校に登校するということを忘れているのではないか?この状態になれてしまったのか?と思ってしまい、ここでまた「学校に行けないの?」と毒親の私が顔をだしてしまっていました。

多くのご家庭においてやはり同じことが多く家にいるならせめて家事をしなさいと家事をさせようとするけれど、無気力なためそれもできず怒ってしまうという親御様もいるのです。

確かに正論かもしれませんが、実は登校拒否・不登校の子供に正論は凶器になってしまうのです。登校拒否・不登校の当人は痛いほどわかっているのです。

学校に行かなくてはいけないという正論。家にいるなら家事をしろという正論。家にいるなら勉強くらいしなさいという正論。

兄弟からお前は学校に行かなくていいなぁと言われ傷つく.. やっと学校に行くことができたのに先生にどうして来れなかったのかと聞かれる・・責められているように感じてしまう・・

実は全て誰よりも登校拒否・不登校の当人がわかっているのです。でもできない、無気力、自己否定がおきるのです。またなぜ学校に行かなくてはいけないのか?と考え始める子供もいます。

周囲の大人を見ていて将来に希望を持てない子供たちです。周囲の大人がいきいきと輝いていないと子供は学校に行き、勉強して大人になってもいいことがないのではないか?大人になって楽しいのか?つらいだけなんじゃないか?

会社で疲れ切って帰宅するお父さん。休日はいつも家でごろ寝。子供からしたらお父さんは何が楽しみなんだろう?と思う。

いつも不満ばかり言っているおかあさん。いつも口やかましいおばあちゃん、おじいちゃん。学校に行かないことを責める兄弟。この世の中いいことはあるのか?と疑問を持つ子供。

子供ってよく周囲を観察しています。中学生ともなれば、将来のことも考え始めます。そんなときに登校拒否・不登校になっている子供たちは周囲にいる大人の姿をみて悲観し将来に希望を持てていないのかもしれません。

周囲が理解し、受け入れてあげること。大人が良いお手本となることはとても大切です。

自己肯定感を高めることも必要ですね。こちらに自信を持てる子供にするための秘訣を書いておりますので参考になさってください。

そして登校拒否・不登校となっている本人を変えようとするのでなく、親がカウンセリングを受けるだけで、子供も変わっていきます。

自分だけでなんとかしようと本を読んだり、講演会に行くよりも、登校拒否・不登校専門のカウンセラーにカウンセリングを受けることで早く解決できます。

しかしそのためには親が変わる、受け入れるということが大前提です。

カウンセリングのお申込みはお問い合わせフォームからお願いします。

不登校の接し方など親向けの具体的なアドバイスをさせていただいております。

1日も早い解決を目指したい方是非ご相談ください。

↓参考になれば、ぽちっとお願いします。↓

不登校・ひきこもりランキング

にほんブログ村 子育てブログ 不登校・ひきこもり育児へ
にほんブログ村

5.まとめ

登校拒否・不登校になる小学生、中学生の理由から、その心理をおわかりいただけたでしょうか?

登校拒否・不登校を克服するには周囲の理解があるとスムーズです。実は学校の先生でさえ登校拒否・不登校の生徒の心理がわかっていません。

そしてなんと登校拒否・不登校になる親の職業が意外にも教師が多かったりします。たいていは隠していますが・・

登校拒否・不登校が身近な学校の教師であってもなかなか理解しづらいのですね。親もしかりです。周囲の理解が深まれば、登校拒否・不登校も減るのではないかと私は思っています。

一人でも多くの方の目にこの記事が留まり、登校拒否・不登校が減れば嬉しい限りです。

こちらの記事もご覧ください。

大学・高校受験目指し保健室登校から始めませんか?

 

[quads id=3]

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。