母子分離不安は愛情不足とどのように関係があるのでしょうか?
不登校の原因の一つとも考えられる「母子分離不安」と「愛情不足」この関係性について考えてみましょう。
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目次
1.母子分離不安とは
あらためて母子分離不安とはどういうことをいうのでしょうか?
子供が母親から離れた状態について不安になってしまうことをいいます。誰でも幼いころは多かれ少なかれこのような母子分離不安は経験することだと思います。
- お母さんの姿が見えずに泣く
- お母さん以外の人が抱っこすると泣く
- お母さんが子供を預けて出かけると泣く
上記の状態は母と子供が離れた状態に乳幼児期に子供が不安に感じてする行動です。
成長過程において乳幼児期に一度は通る道と言ってもいいようなことで人見知りとも関係が深いと思います。
わかりやすい例ですね。でも下記のようなことも母子分離不安といえます。
2. さまざまな母子分離不安の状態とは
2-1 乳幼児期に多い母子分離不安
- 赤ちゃん返り
- 母親から離れようとしない
- 母親を独り占めしようとする
上記の状態は乳幼児期には誰にでも経験があると思われる状態だと思いますのでそれほど気にしなくていいかと思います。
でもあまりに長引いたり、下の子供の出産に関連しての赤ちゃん返りの場合には子供への対応を少し意識したほうが良いかもしれないですね。
2-2 乳幼児以外でもおこる母子分離不安
- お母さんの気を引くためと思われる問題行動が多い
- 腹痛や頭痛を伴う身体症状が出る場合
- 母親の外出を嫌がる
- 極度の心配症
上記の母子分離不安状態が長引いている場合や、頻繁に起こる場合には気にしてあげたほうが良いかもしれません。
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3. 愛情不足は関係があるの?
3-1.愛情不足が母子分離不安の原因?
- 子供より自分優先
- 子供がかわいいと思えない
- 子供が生まれたことで思うようにならずに悩んでいるお母さん
上記が原因の場合にはやはりお母さんが愛情をたくさん注いであげる必要があると思います。
一方で上記のように感じたり、されているお母さんの場合にはその生い立ちが影響しているものと思います。
お母さん自身がそのように育ったのかもしれないです。
その場合にはおかあさま自身がまずは癒されないといけません。(インナーチャイルドを癒しましょう)
自分を責めずにカウンセリングを受けたり、気持ちを受け止めてくれる方に相談しましょう。
愛情をたっぷり注いでも母子分離不安にはならないとは断言できません。
なぜなら愛情不足と感じるかどうかは母親でなくあくまで子供基準だからです。
そして子供も十人十色。
同じ環境で、まったく同じ愛情を注がれた境遇の兄弟姉妹だとしてもその子供によって感じ方や受け止め方が違うからです。
大人でも一般的につらいと感じられる出来事が起きたとしても平然としていられる人、なんという最悪な事態だと感じる人、これをばねに頑張ろうと前向きな気持ちになれる人・・・いろいろといますよね。
子供にも性格やもって生まれた気質。遺伝からくるものもありますので感じ方はいろいろなのです。
そしてはたからみて愛情不足では?と思われるお母さんの子供が必ずしも母子分離不安になるともいえないのです。
息子が幼稚園のころ息子が幼稚園に行っている間に同じマンションに住む同じ幼稚園へ通う息子を持つ友人と出かけていたのですが、帰宅途中に車の渋滞がひどく、息子たち(友人の息子も)の帰る時間より帰るのが遅くなってしまうことがありました。
当時は主人の仕事で海外で生活しており、住んでいるマンションからインターナショナルスクール(幼稚園も含む)へ直通のバスで通っており、帰りもバスがマンションについたら自分で部屋まで戻ってくるというのが日常でした。
しかしその時は私は家におらず息子はマンションの玄関先で大泣きして待っていました。が一方で、友人の息子は全く泣くこともなくおとなしく待っていたということがありました。
もちろん子育ての仕方も違うし愛情の注ぎ方も違ったとは思いますが、同じ出来事に対してこれほどに子供によって違うのだなぁとつくづく思ったものでした。
ちなみに友人の子供もうちの息子も一人子。
もちろん私も反省しそんな息子を愛しく思うと同時に大変申し訳なかったので以後そのようなことはないように努めましたが・・(苦笑)
こういう経験があると子供にとってはトラウマになってしまっていたのかもしれません。いやそれ以前にトラウマになる出来事があったからこそ、このような反応が出たともいうべきかもしれないです。
実は2歳くらいのときに息子がビデオに夢中の間にゴミ置き場にゴミ捨てに行ってしまい、戻ってきたら、玄関の外に出て泣いていたということもありましたので・・こういうことが積み重なってしまうと、子供にとってはお母さんはいなくなるかもしれない・・という不安が常にあるのかもしれないですね。いまさらながら反省です。
考えてみたらもう高校生なのに、息子が朝寝坊してる休日に朝近所に買い物に行ってるときに電話がなって「どこ行ってるの?心配したよ」と言われたことが最近あります。
これも前述の体験からくる母子分離不安かもしれないですね。
振り返ってみるとうちの息子はまさに母子分離不安を繰り返しているのかもしれません。
一般的には惜しみなく愛情を注がれて育った子供は自信がつき自己肯定感が育ち、失敗にもめげずに苦難を乗り越えていく力を養います。
お母さんから愛情を注がれて育った子供は成長するにつれ、お母さんが少しいなくてもすぐに戻るという予測ができるようになり母子分離不安にはならなくなっていきます。
一方で愛情不足な場合には自分は嫌われているんじゃないか? お母さんはいなくなるのではないか?など自信がなく常に不安な状態に陥ってしまいます。
これって夫婦の関係に似てませんか?例えば奥様が旦那様からの愛情を感じられず(愛情不足)自信が持てず、不安(母子分離不安ならず夫分離不安?)になり浮気を疑うなんて、よくあることですよね!?
愛情不足が原因というよりは愛情をお子様が感じられているかどうかが母子分離不安のカギというところだと思います。
3-2.愛情過多(過度な母子密着)も母子分離不安の原因に
愛情不足とは逆にお母さんが惜しみなく愛を注いでいると思うような下記のケース。
母と子が常に密着し過ぎている場合にも実は母子分離不安になります。
- 常に一緒にいて、お母さんがなんでもしてあげる。
- なんでも指示をあたえる
- 子供が失敗しないようになんでも先回りをする。
- 子供のためを思って自分を犠牲にして子供につくす。
- 子供を生きがいにしているお母さん
上記のような場合、いままでなんでもお母さんが考え失敗しないように先回りをして過ごしてきている場合には離れなくてはならなくなったときに(幼稚園や学校に入るなど)自分で何をしてよいのか、失敗しないか、子供は不安になるため母子分離不安はおこります。
具体例としては翌日の支度をお母さんがしたり、勉強の段取りをお母さんがしたりしていませんか?
子供に失敗をさせないように子供のためにとしているその行動は、愛情だと思っているかもしれませんが、子供は失敗を繰り返して学び、自立をしていきます。
これができていないと成人して就職してから初めて失敗を体験し、立ち直れずにひきこもってしまったり、最悪のケースでは自殺ということも近年増加傾向にあります。
失敗は若いうちにしたほうがいいのです。どうすることが本当の意味でお子様のためになる愛情の注ぎ方を考えて行動していきたいですね。
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4. 愛情不足を解消するには
他記事にも述べていますが、愛情不足の解消の一番はスキンシップ
- 手を握ったりつないだりする
- ボディタッチ
- ハグをする
- 否定するような言葉を用いない
- 愛情ある声掛け
- 子供の話しを傾聴し共感する
- 子供を尊重する
- マッサージをする
愛情不足と感じるかどうかは子供の受け取り方ですが、子供に母子分離不安の様子がみられたら上記を意識して愛情不足と思われないように愛情をたっぷりと注いであげたいですね。
まとめ
愛情不足に限らず愛情過多(過度な母子密着)の場合にも母子分離不安はおこります。
愛情のかけかたやそのバランスと子供の受け止めかたが母子分離不安になるかどうかカギとなります。ご自分のお子様をよく観察し、求めに応じて愛情を注いであげるようにしたいですね。
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