母子分離不安に有効なカウンセリングとは

小学生以下の不登校の主な要因の一つとして、「
母子分離不安」が考えられます。

母子分離不安とは文字文字通り
母親から離れたときにおこる不安症状です。

生まれてすぐに世話をしてくれ
終始一緒にいてくれるのがたいていは母親ですから、
その母親から離れる状態に不安を持つことは
幼いころなら誰しも経験することです。

しかしほとんどの人は成長していくにつれ
母子分離の状態であっても不安を感じなくなっていきます。

母子分離不安の原因
そして有効なカウンセリングについて
お話ししていきます。

1.母子分離不安がおきる原因

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1-1.適切な時期に母子密着ができていない

人は誰でも生まれてすぐに自分で自分の世話はできないため、
たいていは母親がその役割を担います。

おむつを替えたり、服を着替えさせたり、
食事(授乳)をさせたりしてお世話をします。

そしてそれだけではなく泣けば抱っこをしてあやしたり、
微笑みかけたり、頬ずりしたり、
手を握ったりしてふれあい、
愛情を注いでいき、子供は存分に甘えます。

その積み重ねにより基本的信頼感を得て、
子供は安心していきます。

そしてこその上で母親から離れて
いろいろなことをチャレンジしていけるようになります。

しかし安心の獲得ができておらず
子供が母親の信頼を得ていないと
母親から離れることに不安になってしまいます。

このため母子分離不安が起こります。

諸事情により親子で過ごす時間が十分にとれなかった場合や、
母親以外の家族が主に育児を担当していた。

または母親自身が十分に自分の母親から愛情を注がれていなかったため
子供へどのように接してよいのかわからなかったり、
母親自身が母子密着の経験がなく
育児に関してどうしてよいかわからないということもあります。

またお母さんに悩みがあり
常に育児以外のことで心配したり、
不安になっている場合も考えられます。

お母さんだけが悪いわけでは決してありません。

お母さん自身が実はとても寂しい思いをしていたり、
甘えた経験がなくわからないということもあります。

1-2.過度な母子密着

上記に反し母親が子供を常に気にかけすぎて、
心配をしすぎてしまう。

子供が成長してもなおあれこれと
指示を出したりしてしまうことがあります。

「この子は私がいないと何もできない」
と思い込んで世話を焼き過ぎたり、
過干渉になったりする場合があります。

子供は自分で何もしなくても母親が代わりにやってくれるという
繰り返しから一人では何もできない
「させてもらえない」「考えられない」
「選択できない」という判断能力の欠如におちいる場合があり
年相応の成長ができずにいることがあります。

この場合の母子分離不安には
母親に対するカウンセリングが有効だと思います。

母親自身が自分の思い込みや不安によって
子供が母子分離不安に陥っていることに
気付いていないことがあります。

カウンセリングを母親が受けていくことで、
お母さん自身がお母さんの問題に気づき、
母親自信の不安が解消され、
自分を客観的にみることもできます。

カウンセリングにより母親自身の問題があきらかになり、
不安が解消されれば子供にもそれが伝わって
母子分離不安の解消につながると思われます。

2.有効なカウンセリング

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2-1.家族療法

家族の関係を図に描いてみてください。

家族それぞれとその関係を考えて距離を表し、
関係を線でつないでみます。

各家族間のバランスが良いのが理想です。

母子分離不安の場合には上記の原因により
主に2つの図が想定されます。

1つは子供と母親が近すぎて関係性が(絆線が太い図)
近すぎる、もしくは母親との関係性が希薄な図です。

これをバランスよくなるように家族の関係性を修繕していきます。

母子分離不安だからといって、
母と子供だけの問題ととらえるのでなく家族の問題としてとらえて行います。

家族はお互いの論理思考に強く影響しあう存在ですので
非常に重要だと考えられます。

過度な母子密着による母子分離不安の場合には、
母親へのカウンセリングがとても有効だと思います。

お父さんが育児に参加しない、関係性が希薄すぎる場合には
お父さんにカウンセリングをしたり、
両親へのカウンセリングが有効でしょう。

2-2.遊戯療法(プレイセラピー)

主に子供に用いる療法で、遊ぶことを通じて心理を読み解き、
また論理思考を遊びを通して
子供にわかってもらうというカウンセリングです。

子供は自分の気持ちをうまく言葉で表現できませんので
言葉の代わりに遊ぶことを伝達手段として用いて
気持ちを表現してもらいます。

カウンセラーはその遊びを通じて子供の心理、
気持ちを理解し共感し、励ましていきます。

この積み重ねによるカウンセリングによって
子供は安心と信頼、自信を持つようになっていきます。

2-3.認知行動療法

認知行動療法とは簡単に言えば
認知=物事のとらえ方、受け止めかた、
思い込みを変えていくというものです。

母子分離不安の場合には母親が離れると
母親がいなくなって永遠に戻ってこないのでは?
という心理が働くためにおこる不安です。

親は離れてもまた必ず戻ってくるんだ
という認識に変えていくよう働きかけ、
考え方の癖、傾向を改善します。

特に過度な母子密着に起因する母子分離不安の場合には
母親に対してのカウンセリング、特に認知行動療法が最適と思われます。

子供が自分がいないと何もできないという思い込みを
カウンセリングやコーチングなどで変えていき、
それを行動に表していくことによって
子供の母子分離不安が解消されます。

3.自分に合うカウンセリングを受ける

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自分に合うカウンセリングを受けるには、
カウンセラーとの相性が大事だと私は思っています。

ご相談を受けていて驚いたのはカウンセラーや精神科医から
「あなたの教育が間違っている」
「躾を間違いましたね。」と言われたと仰る
相談者が結構いらっしゃるということです。

不登校の場合にはよく話を聞いていくと
不登校を専門とされていない
心理カウンセラーや精神科医の方が多いようです。

精神科医の方はお医者様ですし
たくさんの知識があるのだとは思いますが。

しかし学問や知識だけで不登校は解決はできません。

母子分離不安が原因の不登校に困って相談にくるのに、
その方へ向ける発言としては、
いかがなものかと私個人は思います。

あと多いのはただ話しを聞いてくれるだけで
なんだかピンと来なかったと仰る方も多いです。

カウンセラーの最大の役目はお話しを聴くこと
だとは思いますが、母子分離不安や、不登校のカウンセリングとなると
少なからずアドバイスがほしくてご相談にくる方がほとんどです。

その方の状況に応じた提案や
アドバイスをくれるカウンセラーがよいかと思います。

相談を受ける際にはご自分に合うカウンセラー、
そしてできれば不登校分野が得意とされる方をお勧めいたします。

相談者もカウンセラーも人間ですからやはり相性ってあります。

息子も当初一般的な心理カウンセラーのもとを訪ねましたが、1
度行った帰りにもう受けないといいました。

私もそのカウンセラーの方と話しをしましたが、
決して悪いわけではないのですが、何も得るものがありませんでした。

そして次に行ったのは不登校専門としている
カウンセラーのカウンセリングです。

このとき息子は以前の経験からカウンセリングに行くことを
とても嫌がりました。

1度行ってみてどうしてもいやならもう一切カウンセリングを受けろとは言わないから
と言って無理に連れていきました。

このカウンセリングを受けた帰り道
「なぜ最初からここのカウンセリングに連れてきてくれなかったの?」
と息子は言いました。

私もこのカウンセラーの方はお話ししていて
とても不登校の子供や親の心理をわかってらっしゃる方だと思いましたので、
とても納得した覚えがあります。

お子様自身が受ける場合には親とカウンセラーの相性でなく、
子供との相性が大切ですね。

自分に合うカウンセラーを見つけて
お母さん自身が不安を払拭できるような
カウンセリングだといいですね。

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4.まとめ

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カウンセリングと一言に言ってもいろいろな療法があり、
カウンセラーもさまざまです。

自分に合うカウンセリング、
カウンセラーを見つけてお母さん自身が自分の問題や傾向に気付き、
癒され、ご自分の不安が解消され
結果として母子分離不安が解消されるといいですね。

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こちらの記事もご覧ください。

小学生の母子分離不安~2つの原因とは~

幼少期の母親不在は人格形成や情緒不安定と関係があるのか?

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