不登校になった原因や状態によっては転校を考えたり、現在在籍している学校での別室登校を考えたり・・とても悩みますよね。
最終的には本人の意思次第だと思います。不登校のまま転校できるのか?別室登校できる状態まで本人の状態が回復するのか?どの選択がベストなのでしょうか?
[quads id=1]
目次
1.不登校の転校
1-1.転校するメリット
不登校になった原因のひとつに現在在籍している学校の校風や先生、生徒と合わないということがあれば、学校を転校するというのも一案です。本人が希望して転校し、その時期が本人の心が満たされている適切な時期であれば環境の変化が良い方向に向かう可能性もあります。
子供が現在の学校では無理という発言があったり、心機一転やり直したいと思っている場合には転校するのはよいと思います。転校先の学校が今在籍している学校から離れていれば友達も環境も変わり転校することで再スタートが切れます。
1-2.転校するデメリット
現在の在籍が公立である場合には比較的自宅から近い距離にあるかと思います。その場合には転校しても前の学校からどうして転校してきたのかを聞かれたらどうしようという不安が本人にはあると思います。もし転校しても通えなかった場合にさらに自信を喪失してしまうという心配があります。
息子の場合には私立の中学に通っており、公立中への転校も勧めてみましたが、本人は当時「転校するくらいなら死ぬ」と言っていました。そのときの私が感じた、息子の気持ちを代弁するなら「みんな自分が受験して私立に行ったことを知っているのに、いまさら公立に転校するのは恥をさらし好奇の目で見られるだけだ」という気持ちからの発言ではなかったかと思っています。
小中学生であれば、単位なども関係なく転校は比較的容易かと思いますが、高校生の場合には転校先の学校により条件がさまざまで、出席日数や、単位等の取得によりできない場合もあると思います。転校する際には詳細に転校先への確認が必要です。その点通信制高校であれば、受け入れが柔軟なところが多いです。
転校を考える場合には一番大事なことは本人の意思と心の充実度合い。
そして親が子供が求めていないにも関わらず転校ありきで先走らないことです。親主導で転校を進めてしまうと、転校先で通えなくなったときに「親が決めたところだから」という言い訳をしかねませんし本人も納得して転校したのでなければなおさら登校できないでしょう。
安易に転校を決めるのはおすすめできません。
2.別室登校について
2-1.別室登校とは
学校内の空き教室や面談室を利用して登校することです。
小学生低学年であれば保健室登校も別室登校にあたりますし中学だと不登校も多くなるため1室を専用にしていたりします。たいていの学校は本人の希望のとおりの登校を受け入れてくれると思います。
午後から登校したり、友人に会うことに不安な生徒は放課後に登校したり、プリントをもらって学習したり、空いている先生が対応してくれる学校もあります。
2-2.別室登校のメリット
転校するのとは違い通いなれた学校であり、友人などの環境を変えずにすむ。
また不登校に歯止めをかけるために今までの経緯を知っている先生などに協力を仰げることです。試験なども別室で受けられたり、状態がよくなれば教室復帰へ向けて給食だけ教室でとったり、ホームルームのも参加したり不登校から脱するためによいと思います。
別室登校に限らず転校もそうですが家にずっとひきこもっているよりも外に出て人とかかわることができるため、社会性が家にいるよりは養われます。
2-3.別室登校のデメリット
別室登校は転校に比べハードルが低いため、親が早くなんとかしたいと親御様主導で実施させようとしがちです。本人の状態が満たされてない場合に無理に別室登校するとかえって疲れてしまい不登校を脱するのに時間がよりかかってしまうこともあります。
また先生や生徒も変わらないため現在の学校の対人関係において不安がある場合には別室とはいえ登校するのが難しい場合もあります。
[quads id=2]
3.別室登校・転校する際に気を付けたいこと
別室登校をするにしても転校するにしても子供の意思を尊重してください。
そして何より子供がまだ外に出られる状況でないのに親主導で勝手に転校を決めてしまったり別室登校を促したりするのはやめましょう。
本人にまだ身体症状が出ていたり、昼夜逆転の生活を送っているような場合にはまだまだ時期尚早です。
鬱などの症状がある場合には一度心療内科にかかるか、保健所などに相談をしてみましょう。薬が処方されるのが心配。
薬は飲ませたくないという場合にはサプリメントを試してみてもよいでしょう。
本人の状態を見極めるポイントとしては
- 前向きな発言が増えてきた
- 暇だと言うようになってきた
- 外出するようになってきた
- 勉強を始めた
- 学校を気にするようになってきた
- 昼夜逆転がなくなってきた
- 身体症状が治まってきた
など子どもの心が満たされ次へ踏み出そうという様子が見られたら別室登校・転校など次のステップへ進むチャンスです。それでも子供は勉強に対する不安を持っていたりやインターネットやゲームにのめりこみ昼夜逆転気味であることもあると思います。上記のような状態がある程度あてはまれば勉強の不安に関しては個別学習塾やオンライン学習に取り組むのもよいと思います。
また昼夜逆転に関しても心が満たされ前向きな気持ちになれば徐々に解消するはずですが、決まった時間に朝陽を浴びる、カーテンを開けるということも大切です。それでも曇りの日や冬はなかなかそうはいかないと思います。光目覚まし時計というものもあるので利用してもよいでしょう。
4.別室登校・転校のために親ができること
不登校になるのはたいてい学校や部活、友人とのトラブルなど目に見えるきっかけがあり、その他に複合的な要因がありなっていることがほとんどです。原因と思っていることはたいていきっかけにすぎません。
もし先生が原因であったら、その先生がいなくなれば登校できるはずですが、実際には登校できない子供がほとんどです。なぜならそれはあくまできっかけにすぎないのです。
不登校の子供に共通しているのは心が繊細で敏感であるため自己肯定感が低いこと。それゆえに傷つきやすく、困難を乗り越えていけないのです。そこで親ができることは自己肯定感を高めることと、将来に希望を持たせることです。そうはいってもではどうしたらいいのか?
- 今の状態(不登校)を認める(=学校にいけなくても大切な自分の子供)
- 家を心からくつろげる空間にする
- 家族間の争いはしない
- 暴言や否定的なことを言わない
- 前向きな温かい言葉をかける
- 過干渉・先回りはやめる(過干渉タイプの親の場合)
- 子どもとの関わりを持つ(放任タイプの親の場合)
大人であっても会社や人付き合いなどに疲れること落ち込むことがあると思います。でもそのストレスを解消してまた次の一歩を踏み出すためには心のエネルギーをチャージする必要があります。それは家でできるのが理想です。疲れて帰ってきても家で羽を伸ばし、寛ぎエネルギーをチャージする。このチャージができないと次に向かうことができません。
暴言を吐いたり、イライラしている家族がいたり、夫婦が喧嘩していたり、家の中の雰囲気が悪いと寛げないですよね?ましてや不登校になる子供は敏感で繊細ですから、自分が悪いのではないかと思ってしまったり、心無い言葉で傷つきます。是非できることから取り組んでみてはいかがでしょうか?取り組んですぐに効果はなくても親が変われば必ず子供も変わってきます。そうしたら別室登校や転校など次にステップへ向かえます。
5.まとめ
別室登校をするにしても転校をするにしてもまず子供の心のエネルギーが満たされていないとできません。その上で子供の意思を尊重してください。そして親は子供のエネルギーが満たされてきても引き続き4で書いたことを実践し続けて下さい。せっかくよくなってもまた以前のように親が戻ってしまっては、子供もまた以前の状態に戻ってしまいます。別室登校も転校も本人にとってより幸せな選択を本人ができるといいですね。
こちらの記事もご覧ください。
登校拒否・不登校の連絡はどうする?原因が担任の先生の場合にはどうしたらいい?
[quads id=3]
コメントを残す