アダルトチルドレン(AC)は生きづらいの?

アダルトチルドレン(AC)は生きづらいといいます。

そもそもアダルトチルドレン(AC)ってなに?アダルトチルドレン(AC)の背景と生きづらい原因について探ってみたいと思います。

Yumiri
この記事を書いているのは息子が不登校・引きこもりを経験したから心理カウンセラーとなったYumiriです。

アダルトチルドレン(AC)とは

アダルトチルドレン(AC)とは機能不全家族で育ち大人になってからも心に傷を抱えている人達を表す言葉です。

機能不全家族というのは毒親も該当します。(毒親の記事はこちらからどうぞ

  • 家庭内での不和や対立
  • 身体的虐待
  • 性的虐待
  • 精神的虐待、暴力
  • 親のアルコールやギャンブル依存
  • 育児放棄(ネグレクト)
  • 子供の人格を尊重しない
  • 親が子供の意思に関係なくすべてにおいて支配をする
  • 両親どちらかの存在感が希薄
  • 兄弟で差別をされたり、人と比較されることが多い

躾や教育と称して行き過ぎた行いをして子供の心に傷やトラウマを残してしまいます。

人格形成において家族の影響は大きく親の価値観は子供の価値観にもなっていきます。そのため機能不全家族で育ったアダルトチルドレン(AC)は生きづらさを抱えてしまうのです。

では機能不全がもたらす影響、アダルトチルドレン(AC)が持つ生きづらさを具体的にみていきましょう。

(こちらにも詳しく機能不全家族の特徴や影響について書いています。)

アダルトチルドレンの生きづらさ

自己否定

機能不全家族で育ったアダルトチルドレン(AC)は自分が愛されているという実感が持てません

ネグレクトの場合は愛情を感じられないことで自己否定するのはもちろんのこと、過干渉や過保護すぎても自分ができないから親が世話をやいてくれていると自己否定してしまう。

もしくは親がいないと自分は何もできないと気づいたときに一気に自信を喪失し、何をやってもうまくいかない、できないと生きづらいと思ってしまいます。

過干渉のマイナス影響についてはこちらに書いています。正しい対処法はこちらです。

また機能不全家族の場合には自分の発言が許されなかったり、何か発言したところで親の価値観や理想に合わないと否定され親の価値観や理想を押し付けられてしまいます。

自分の人生なのに親のいいなり、何をしても親に否定されてしまう、そんなことから自己否定が強くなり生きづらくなってしまうのです。

感情を封印

自分の気持ちを言ったところで、家族に受け入れてはもらえない。むしろ何倍にもなって怒られてしまったり、時には暴力を受けてしまったり、精神的虐待をされてしまう。

それを繰り返すうちに生きる術として自分の感情を封印するようになります。自分が黒とおもったことでも親が白と言えばそれは白となってしまう。

そしてそれに反論しようものならとことん叩き潰されてしまう。感情を封印するしかなくなってしまいます。時には存在していないかのようにふるまい自分に問題がふりかからないようにしようとします。

すると次第に無気力になります。

自分は価値のない人間だ、自分の人生なんてどうでもいいと思ってしまう。そう思おうとするのです。

しかしその感情を封印し続けることは生きづらいことです。

周囲の友人たちは感情豊かに表現できることが自分にはできない、許されないという思い込みがあるため生きづらいと感じる場面が多くなってしまいます。

振り回される

母親は白といっていても父親が黒といっている。自分はどちらに従えばいいのだろう?

友人AはAという店がいいというけれど、友人BはAという店はよくないという。常に親の感情や価値観に振り回され自分で判断することができなくなってしまっているアダルトチルドレン(AC)は常に人の感情や情報に振り回されてしまうため生きづらいのです。

つまり多くのアダルトチルドレン(AC)は自分軸が持てないのです。自分軸が持てない、持つことを許されずに育ったため、社会に出たときに自分の意見がないなどと非難されてしまうこともあり、どうしよいかわからず生きづらいと感じてしまうのです。

またアダルトチルドレン(AC)は親の顔色を常に気にして過ごしてきているため大人になってもその習性は変わらないのでとても気づかれしてしまいます。

人に振り回され生きづらくなってしまうのです。

親密な人間関係を恐れてしまう

愛情を感じることなく成長したアダルトチルドレン(AC)は自分が受け入れられていないと感じています。

また暴力などを受けて育ったアダルトチルドレン(AC)は人を信じることができません。

そのため相手に受け入れられないだろう、これまでの経験から否定されたときにまた傷ついてしまうのではないかという不安から、人を信用することもできず親密な人間関係を構築することに不安があります。

そのため親友と呼べる友人ができにくかったり、お付き合いする人がいても「心を開いてくれないんだね」と言われてしまって結果別れてしまうことになったり生きづらいと感じる経験がさらに生きづらくさせてしまう言動をとらせてしまうのです。

そしてそんな自分を好きになれずますます自己否定をおこします。まさに負のループです。

また愛情を受けていないと自分も相手に愛情を注ぐことができません。愛情の注ぎかたがわからないのです。

また自分が愛情と思ってしていたことが、他の人にとってみたら押し付けだったり、価値観のずれにとまどうこともあります。

こんなことから親密関係を築けず生きづらいと感じてしまいます。

認知の歪み

自分の家が機能不全家族とは気づかずに価値観が形成され、社会に出たときに、自分の家は他の家とかなり違う。

自分の認識とほかの多くの人たちとの認識が違う。

認知のズレから人と共感できなかったり生きづらいと感じてしまいます。

常に良い子供、良い人であろうとしてしまう

親に認めてもらおう、親に受け入れてもらおうとして子供時代を過ごしてきたアダルトチルドレン(AC)は常にそのような思考があります。

時には緊張を強いられる家庭の場を和ませようと道化師になり頑張ってしまったり、問題を起こさないようにしようと、場の空気を読みすぎて疲れてしまうこともあります。

そのため大人になってもそれは続き「良い人」でいなくては「この場をなんとかしなくては」と無意識に思って行動をしてしまいます。

そのためやりたくないことを引き受けてしまったり、押し付けられてしまったり、場の雰囲気をやわらげようとひょうきんを装ってしまったりそんな自分を嫌になりまたもや自己否定をしてしまうため生きづらくなってしまうのです。

また常に完璧であろうと自分に厳しくしすぎてしまい生きづらいと感じてしまう人もいます。

問題行動や自傷

前述の良い人であろうとするのとは逆に問題行動や自傷をしてしまうアダルトチルドレン(AC)もいます。

これは無意識に自分が問題行動や自傷を起こせばその場がおさまるのではないかと他人のために自己犠牲をしてしまうのです。

非行に走ったり、不登校、ひきこもりの場合もあります。本人も意図してしているわけではないので、どうしようもなく生きづらいのです。

Yumiri
いつしか我が家を機能不全家族にしてしまったため、息子が不登校になったのだろうと今はわかります。

アダルトチルドレン(AC)の生きづらさを解消する方法

機能不全家族で育った故に知らず知らず生きづらい要素を身に着けてしまったアダルトチルドレン(AC)。

その生きづらさを解消するにはどうしたらよいのでしょうか?

過去と向き合い負の感情を手放す

過去は変えられません。しかし過去と向き合わなくては前には進めないのです。

生きづらさの元となっているトラウマとなる思い出や出来事を手放しましょう。

  • 嫌だったことを紙に書きだしてみる。殴り書きでもOK。

これをすると当時の感情がよみがえり、辛くなったり、泣きたくなったり、怒ったりとさまざまな負の感情がでてきます。じっくりと時間をかけてやってみましょう。

泣いても怒ってもいいのです。むしろそのほうが良いです。泣いたあとにすっきりしたという体験をした方は多いと思います。それと同じです。

過去の出来事や感情と今一度向き合ってみてください。見ないようにして過ごしてきたから生きづらいのです。

この生きづらい感情を解放して次に進めるステージに上がりましょう。カウンセラーの手を借りてやってみてもいいです。

自分ひとりで頑張りすぎずに時には人を頼ることも必要です。

Yumiri
Yumiriに相談に来られるクライエントはセッションの終わりにはたいてすっきりとした表情に変わり、前向きに現実をとらえるようになっているよ。

自己受容

ありのままの自分を受け入れること。過去と向き合うことで、現在の自分の在り方に気づくと思います。

過去の思い出やトラウマが現在の自分を形成している。その自分を受け入れる。自己受容ができていない人は他人を受け入れることもできませんし、前には進めません。

あなたはあなたのままでいいのです。変わるのは自己受容ができてからです。

認知の修正

認知行動療法やカウンセリングを受けるのもよいですが、自分で認知を修正していくこともできます。

認知=物事の捉え方というのは親の影響を大きくうけています。そのためこれはこうあるべきと思っていたことがアダルトチルドレンの場合には大きく世間と違っていることもあります。

客観的なものの見方をするように心がけてみる。NLP(神経言語プログラミング)でいうところの分離という方法です。

簡単に言えば自分のことなんだけれども他人事、全く知らない人のように自分を見ていきます。

その上でこうしたほうがいいというのがわかるはずです。そして自分の意見や考えに固執せずたくさんの人と話をしたり、本を読んだりして見分を広げることも認知の修正には役立つと思います。

認知を変えて生きづらいアダルトチルドレン(AC)を卒業しましょう。

ネガポジ変換

認知の修正ともかぶりますが、ネガティブな思考をポジティブにしてきましょう!

今はネガポジ変換辞典というアプリもあります。そのアプリを見ているだけでも発想が変わってきますよ。

とろい → 寛容である。おっとりとしている。

せっかち → 時間を大切にしている。効率的に動こうとしている。

飽きっぽい → 視野が広い、切り替えが早い

とこんな具合です。そして

これしかできない → これできる

これを繰り返すうちにとても前向きになってきます。相手に何かを伝えるときにもポジティブ変換した言葉でいうのと、ネガティブな言葉で言われるのとでは印象が変わります。

是非これを癖づけてみてください。あなた自身が変わり、また周囲もあなたを肯定的にとらえてくれるようになり、ひいては生きづらさを解消することになってきます。

まとめ

アダルトチルドレン(AC)がどのようなことから生きづらくなってしまったのかがわかりましたね。

わかって、受容することができたら、負の過去のトラウマを手放す。そして自分の捉え方、考え方を変えていってみることで、きっと変わってくるはずです。

また親の呪縛から逃れられていない人はまずそこからひも解いていきましょう。

機能不全家族で育った子供の影響や特徴を知っておこう

自己否定の改善方法はこちらに書いています。

毒親からの洗脳から抜けだす方法はこちらです。

性格のリフォーム方法はこちらに書いています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です