事件から学ぶ教育ママの失敗

子供のため幸せのために良い教育をと熱心な教育ママ

でもその熱意が行き過ぎてしまって失敗・・、事件が起きてることも周知の事実。過去にあった事件を例に、教育ママの影響と適切な対応について考えてみました。

1.教育ママにまつわる事件の数々

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教育ママや過干渉など子供への行き過ぎた愛情からの言動が招いたと思われる失敗や事件が日本だけでなく、中国や韓国でも多数起きています。

複数の事件からどのような背景があって、教育ママの対応の失敗による事件が起きているのかをみていきましょう。

2.パソコン遠隔操作事件(2012年)

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2-1.事件概要

遠隔操作ウィルスによる犯罪予告事件。自身が勤務する派遣先のパソコンを用いて他人のパソコンに不正な指令を与えて、所有者の認識しないところでPCを操り、少なくとも計13件の殺害、襲撃予告をした。

複数人物が誤認逮捕されたが、東京都江東区、IT関連会社社員、片山祐輔容疑者(30)が威力業務妨害容疑で逮捕された。

片山祐輔被告が起訴された内容は下記のとおり。

  • 横浜市内の小学校襲撃予告/威力業務妨害
  • 繁華街大量殺人予告/偽計業務妨害
  • 日航機爆破予告/ハイジャック防止法違反
  • 漫画イベントでの大量殺人予告/威力業務妨害
  • アイドルグループ襲撃予告/威力業務妨害
  • 携帯ショップ襲撃予告/威力業務妨害
  • 伊勢神宮爆破予告/威力業務妨害

2-2.片山祐輔被告の事件に影響したと思われる要因

片山被告の場合には教育ママの影響というよりは父親に対するエディプスコンプレックスによるものが要因として大きかったようです。

エディプスコンプレックスとは精神分析用語で、男性が父親に対して嫉妬をし無意識に葛藤する感情で、無意識に異性の親(=母親)の愛情を得ようとするため同性の親(=父親)に対しては嫉妬しているが、衝動を抑えているものです。

片山祐輔被告の父親は丑田俊二さんと言う方(片山姓は母親のもので父親が死去後に改姓)で、国立福島大学をご卒業後IBMに勤務。そして数学の研究をされており複数の本も出版されているエリートなお方のようです。

一方で片山祐輔被告本人は学習院高等科卒業後に東京電機大学中退。中学から学習院のようですので、中学受験を経験して入っています。その後東京電機大学を中退しているようです。

そして片山祐輔被告は中学時代にいじめにあっていたようで、法廷で証人となった母親は「中学に入ると学校での出来事を話さなくなり、表情もなくなった。逮捕後、初めていじめられていたことを明かされた」と証言しているそうです。

また裁判で片山被告は「大学でサークルに入ったが『空気が読めない。ノリが変』と言われ、友達ができなかった」

自分は企業が求める人物像と違う。社会に必要ない人間だと感じ、むしゃくしゃしていた」「ネットで注目されたかった」と打ち明けています。

事件が概要や環境などから考えると、中学受験や親の教育、親の経歴などから片山祐輔被告の価値観はエリートな父親と比べていたり、いじめにあった過去や大学時代の友人からの言動により失敗や挫折を経験し自信を喪失していたことから事件が起きたのではないかと推測されます。

また空気が読めない、ノリが変といわれたとのことから発達障害もあったのかもしれません。

3.文京区幼女殺害事件

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3-1.事件の概要

1999年11月22日、東京都文京区にある音羽幼稚園にて、当時2歳若山春奈ちゃんが行方不明に。

春奈ちゃんは母親と共に同幼稚園に通う兄を迎えにきたが、母親がほんの一瞬目を離した隙に姿が見えなくなってしまった。

それから3日後の11月25日、1人の女性が「春奈ちゃんを殺害して遺棄した」と警察に出頭してきた。

驚くべきことに、その女性は春奈ちゃんの兄が通う音羽幼稚園に長男を通わせていた主婦・山田みつ子(当時35歳)だった。

3-2.事件に影響したと思われる要因

山田は春奈ちゃんやその母親とも面識があり、当時母親同士は子どもを通じて親しい関係にあった。

文京区の音羽地区というのはお茶の水付属女子大付属幼稚園、東京学芸大学付属幼稚園という国立幼稚園があり、この地区にわざわざ越して受験をする家族もいるほどの文教地区です。

なぜ引っ越しをするかというと入試要項に通学時間が30分以内とあるからです。

国立のため私立ほど費用もかからないこともあり、非常に人気が高く、受験倍率は20倍を超すことも多いそうです。

犯人の山田と若山さん一家は家族構成が同じで、春奈ちゃんと山田の長女は一緒に御茶ノ水幼稚園を受験。若山春奈ちゃんは受かった。

若山さん一家はご主人が資産家の御曹司で裕福な家庭だそうです。

一方で山田家は夫が住職で、職場が近いという理由で、文京区に住んでいたようで、山田本人の出身は静岡で、高校から短大まで埼玉で過ごし、卒業後静岡に戻りました。

事件後の供述で、山田は若山さん一家が羨ましく、自分の娘が不憫で、春奈ちゃんが羨ましかったと言っているようです。また以前には若山さんがいなくなればいい、とも言っていたそうです。

この発言からも自分の理想を子供に押し付けてきたけれど受験に失敗。夢を実現できず、母親の身勝手な行動から、春奈ちゃんを殺害してしまったことが窺えます。

教育ママだったからこそ招いてしまった失敗であり、事件です。

4.神戸連続児童殺傷事件(酒鬼薔薇聖斗)

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4-1.事件の概要

1997年神戸市須磨区で起きた事件で2名が死亡し、3名が重軽傷を負った事件。

あまりの残虐さに記憶に残っている方も多いのではないかと思います。

事件の始まりは切断された頭部が中学校正門前に置かれていたこと。被害者の口には酒鬼薔薇聖斗の名前で犯行声明文まではさまれていた残忍な事件。

犯人は当時14歳の中学生というショックなものであった。

4-2.事件に影響したと思われる要因

この少年の両親はとても教育熱心で、まさに母親は教育ママそのもので大変躾や教育に厳しく、過干渉で犯人は小学生の時に既に軽いノイローゼにあったようです。

ときには注意してきかないときにはおしりを叩いこともある大変厳しい教育ママだったそうです。

そして祖母の死を経験した少年はナメクジの腹を針で割いたり、カエルを解剖したり、猫を殺すようになっていったようです。

ノイローゼと診断した医師からも母親の過干渉をやめるようにの指導があったようですが、その後も教育ママな対応、過干渉は続いていたようです。

そして逮捕後の少年は精神鑑定の際に「僕はマザコンだった時期がある」「母を必要以上に愛していたというか、僕のすべてでした」「母以外の家族は、それほど大事ではない」また母親にだけは事件のことは知られたくなかったと後に語っています。

犯人には弟がいますが、弟を泣かせた時などは厳しく接していたようですし、一連の発言の中に、母親をとても求めている印象を受けます。

おそらく、母子分離不安がおこり、教育ママの過干渉がさらに拍車をかけて、母親に依存傾向であったのではないかと推察できます。

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5.まとめ

この他日本以外でも中国や韓国で、自分の子どもが受験に失敗し、将来を悲観したことで、子供に手をかけてしまう事件や、子供が教育ママな親を憎み手をかけてしまうというなんとも悲しい事件が起きています。

下記の過干渉の記事にも書いていますが、子供のためを思っての教育ママであり、過干渉な行為のいきつくところはどうなるのか?

今一度考えた上で教育ママや過干渉を続けるのかはあなた次第です。

こちらの記事もご覧ください。

母親の過干渉が子供の心理に及ぼす7つの悪影響をチェックしてみよう

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