引きこもりの社会復帰は無理だと思う人も多いでしょう。
しかし、それは引きこもりの年数や、状態、社会復帰の仕方によっても変わってくると思います。
引きこもり〇十年の人がいきなり正社員で毎日働くといってもハードルが高すぎますよね。
でももう30代だけど、引きこもって数か月という場合ではすぐにでも社会復帰できるかもしれません。
では無理せず、確実に社会復帰をするためにはどのように引きこもりから脱出していけばよいのでしょうか?
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目次
引きこもりの状態から考える社会復帰
完全なる引きこもり
自分の部屋からも出てこず、家族とも話さない。
ネットは見たり、オンラインゲームをしていても仲間と会話したり、チャットもしない。
本当に誰とも交流がない、話をしない。
お風呂にも入らない。ごはんもろくに食べない。
人によっては家族が寝静まる夜になると、部屋から出てごはんを食べたり、お風呂に入っている引きこもりもいます。
よくテレビドラマに出てくる引きこもりの図ともいえるでしょう。
食事を引きこもり当事者の部屋の前に置き、親がむなしく去っていくような光景が目に浮かびます。
完全なる引きこもりの場合には社会復帰の前にまず部屋から出てくるという目標を立てなくてはなりません。
この引きこもり状態の場合には、いきなり社会復帰を目指すというのは無理というものでしょう。
しかしスモールステップの目標を立てて、まず部屋から出るようにするという目標から取り組み最終的には、家から外に出て、社会復帰を果たすという目標に無理をせず向かっていけば時間はかかるでしょうが、無理ではなくなります。
ではなぜ、この状態の引きこもりが部屋から出てこず家族とも交流をしないのだと思いますか?
- 部屋以外の家の中が安心安全でない。
- 家が居心地のよくないものである。
- 家族に不信感をもっている
主に上記が部屋に完全に引きこもってしまっている場合に考えられる要因です。
家が居心地よくないというのは、家族がけんかをしていたり、心が休まらない状態や、親が口うるさく干渉したりするなど、言い換えれば家が居心地が悪く、引きこもり本人がありのままの自分でいることができない、許されない状態ともいえるでしょう。
この場合社会復帰を目指す前に、まずは家族と引きこもり本人の信頼関係を回復させることが最優先となってきます。
しかし引きこもりが長期化し、ある程度の歳になっている場合には、家族だけの解決は無理かもしれません。
引きこもりの支援を行っている団体などの第三者に入ってもらったり、専門のカウンセラーなどにアドバイスを仰いだほうがよいでしょう。
親が正論をぶつけすぎたり、誤った対応をし続けると引きこもり当事者と家族との関係はますます悪化し、社会復帰は無理なものとなってしまう可能性もあります。
部屋の中からは出る引きこもり
自分の部屋からは出てくる引きこもりも人の数だけ種類はあります。
部屋からは出てくるけれど、家族とは話はしない。
家族とは要件しか話さず雑談はしない。
家族とは雑談したり、家から出ないこと以外は引きこもり前と変わらない。
家族と話をして笑顔もある引きこもりであれば、社会復帰は無理ではないでしょう。
しかし時間はかかるかもしれませんし、最初に述べた引きこもりのような完全に家族などとの交流を遮断する引きこもりに悪化する可能性もあります。
もし悪化せずに家では明るくただ外に出ないというだけなら社会復帰するのも難しくないでしょう。
あとはきっかけとタイミングそして最終的には本人の心の在り方だと思います。
まずは短時間外に出られるような取り組みをしてみて、徐々に外出できるようにすることから始め社会復帰の道を目指してみてはどうでしょうか?
少しは外に出る引きこもり
引きこもりの中にもちょっとした外出はする引きこもりもいます。
自分の趣味や、コンビニ程度の外出はするのです。
そういう場合には引きこもりの中でも比較的容易に社会復帰できる可能性があります。
あとは本人のタイミングときっかけ、そして何より重要なのが、本人の引きこもりの要因にあるかもしれません。
引きこもりの要因によっては社会復帰が無理になる可能性もある
引きこもりと一言で言ってもその要因は多種にわたり、人により異なります。
家では明るい引きこもりであっても、その要因によっては社会復帰が無理となることもあるのです。
引きこもりの要因はさまざまではありますが、一般的には下記が考えられます。
それぞれの要因を解決していくことが社会復帰につながるでしょう。
しかし最終的には本人がその要因を克服しないと社会復帰が無理になってしまうでしょう。
人が怖い・対人恐怖症
人が怖くて引きこもりや不登校になる人は大勢います。
いじめや、人間関係のトラブル、先生や学校の対応、もしくは上司のモラハラやパワハラなど、様々なことにより人が怖い、外出が怖いと感じてしまうのです。
そのため他人は怖くて信頼できなくても家族なら信頼し、安心できるということもあります。
社会復帰をするためには、家族以外とのかかわりを持つ必要があるから、対人恐怖症を克服する必要があります。
そして、少しでも克服できたらあまり人に会わないバイトから始めてみてもよいですね。
深夜や早朝のお掃除のバイトなどよいかもしれませんよ。
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自信がない
何かの挫折をきっかけに不登校や引きこもりになる方は多いです。
そしてマイナス思考に陥り、自分はダメだと自分を責め、半ばあきらめてしまう引きこもりや、自信喪失から殻に閉じこもってしまう引きこもりもいます。
また引きこもりである自分に罪悪感をもってしまい、ありのままの自分を受け入れることができず自己肯定感が低いままの方もいます。
まずは自己受容をし、少しずつ目標を上げ自信をつける必要がありますが、周囲に理解がなく不適切な対応がされるとますます落ち込み自信回復ができません。
そのため引きこもりから抜け出すことが難しくなってしまい、社会復帰が無理になってしまうこともあります。
プライドの高さやこだわり
理想と現実のギャップから不登校や引きこもりになるという引きこもりも大勢いらっしゃいます。
なかでもプライドが高すぎてその理想にかなわないなら引きこもっているほうがいいという結論を下してしまう引きこもりもの方もいます。
このような引きこもりは、白か黒かでしか物事を判断できません。
中間というものがなく、「仕方がない」「こんなこともある」と思えないため、究極の選択の結果引きこもりになるのです。
自分を周囲は理解してくれていないと感じたり、人によってはみんなが自分についてこれないとも思ってしまう人もいるのです。
引きこもりになったことを人のせいにしたり、見下したり、国が悪い、社会のせいだとまで言い出したりもします。
世の中が悪いから将来に希望が持てず引きこもりになっているんだと責任転嫁をしていることもあります。
わかってくれないなら、理想通りにいかないなら、勝てないなら、社会復帰なんてせず、引きこもりでいい。
誰かのせいにすることで自分のプライドを守るという選択なのでしょう。
プライドは高いけれど自信はなく、理論武装をしている引きこもりも多いです。
この場合には価値観を変える必要があります。
たいていは育った環境の影響を大きく受けていますので、親や周囲が対応を適切に変えたうえで、最終的には本人が物事を柔軟にとらえられなければ社会復帰が無理になるといえるでしょう。
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諦め・自暴自棄
引きこもりになったことで、人生終わったと思い込んでいたり、自暴自棄になっている場合も社会復帰が無理になることもあります。
いつからでも社会復帰しようと思ったときが一番早いタイミングです。
いつからでも自分次第で変わること、引きこもりの現状を変えることは可能です。
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社会復帰は最終的には本人次第
引きこもりの社会復帰は結局最後は本人次第です。
いくらその要因が、他人や親にあったとしてもそれを乗り越える力、柔軟な考えを持てなくては引きこもりから脱して社会復帰するというのは難しくなってしまいます。
まずは引きこもりという現状を本人が受け入れ、認めその上で、這い上がる力が必要です。
しかし本人だけでなく、周囲も適切な対応をしたり、タイミングをみてきっかけを与えたりすることで社会復帰しやすくできるとも言えます。
引きこもりの家族を受容することは必要ですが、あまりに快適過ぎても社会復帰のタイミングを逃してしまうかもしれません。
引きこもりから社会復帰への取り組み
まずいきなり社会復帰=就職というのはハードルが高いといえます。
そのため達成可能な目標を立ててそれができたら、次なる目標を立てるという繰り返しをしていくことで最終的に社会復帰を果たすという取り組みがよいと思います。
- 部屋や外に出られない人はまずはそこから始める
- それができたら定期的に外出できるようにする。
- やりたい仕事よりもできるバイトから初めてみる
- うまくいかなくても「そんなこともある」「仕方がない」と思える柔軟さを持つ
- 就職にこだわらず、在宅でできる仕事を探すもしくは作ってみる
不登校・ひきこもりランキング
まとめ
引きこもりから社会復帰するためには、引きこもりの状態別、要因別にも異なる部分があります。
しかし最終的に引きこもりから社会復帰ができるのか、無理なのかどうかは本人次第です。
周囲はサポートときっかけを与えながら、引きこもりから社会復帰できるように取り組み、少しでも早く引きこもりから脱出できるようにしてほしいと思います。
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