円満な家庭内別居のルールとは?

離婚したい。別居したいという気持ちはあるけれど、踏み切れない、決断できない・・という方は多いですね。

子供のこともあるしなかなか決断できな事情もあるでしょう。

そうはいっても同じ家の中にいても市でも別居状態という方もいればやり方、ルールを決めて家庭内別居をされている方もいるようです。

家庭内別居をお互いがストレスなく円満にできるやり方、ルールってあるのでしょうか?

お金や食事、車、帰省はどうするの?また介護が必要になったとき、近親者の葬式はどうしたら良いのでしょうか?

もはや家庭内別居から離婚しかないのでしょうか?ルールを契約書として取り交わすべきなのでしょうか?

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1.家庭内別居とは

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夫婦の関係は冷え切っていて、気持ちは離れてしまっている。

でも離婚までできず、冷戦状態ながら同居を続けている状態を世間では家庭内別居と言っているようです。

ご夫婦によってはやり方やルールをきちんときめて冷戦状態でなく割り切って同居を続けている方もいるようです。

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2.家庭内別居のメリット

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    • 世間体を保つ
    • 養育権等心配せず子供と暮らせる
    • 財産分与や手続きが必要ない
    • 経済的な変化がない
    • 離婚に比べてパワーが必要ない

感情的に同居人と割り切れたら家庭内別居はメリットが得られることばかりなのかもしれませんが、これは当事者次第ともいえます。

3.家庭内別居のデメリット

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  • 同じ住居のため相手との距離をとりづらい
  • 子供がいる場合には遅かれ早かれ心身共に影響を受けやすい
  • 家事の線引きが難しい
  • 嫌な相手と暮らすというストレス
  • 家庭内別居を続けた末高齢になった時介護の心配がでてくる
  • 親が訪ねて来たときの対応に困る
  • 相手の実家への帰省時に困る

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4.円満な家庭内別居のやり方・ルールはどうする?

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もしご夫婦で家庭内別居をするという意思のもとで円満に家庭内別居をするのであればやり方・ルールを決め、可能なら合意書や契約書という形で残しておくとのちのち問題にならずによいでしょう。

4-1.食事のルール

私の知っている限りでは家庭内別居の場合には食事は全て別というご夫婦が多いようです。

奥様はご自分と子供の食事を用意する。旦那様は自分で買ってくる。朝は外で食べるというやり方など、家で食事をしないという家庭内別居としてのやりかた・ルールが円満にいくようです。

ご夫婦の食事の時間に関してやり方やルールを決めて奥様の食事の時間にはキッチンには旦那様は入らない。

旦那様の食事の時間は奥様がキッチンに入らないなどルールを決めて家庭内別居をされている方もいます。

冷蔵庫に関しても2つ準備してご夫婦それぞれが使用しているという徹底した家庭内別居をされている方もいます。

食べ物の恨みは怖いですから(笑)、もめごとを回避して家庭内別居をストレスなくおこなうには良いやり方でありルールなのかもしれないですね。

4-2.リビングの使用に関するルール

顔を合わせたくないという方がほとんどのようですので、暗黙のルールとして、夫婦どちらかがリビングに居る時はもう一方の夫婦は自室にこもるやり方をされている方が円満な家庭内別居になるようです。

なかには旦那様はリビングは使わないというご家庭もあるようです。

4-3.洗濯に関するルール

洗濯はどちらがするのか?別にする場合には洗濯機を使用する時間はどうするのか?円満に家庭内別居をおこなうにはやり方・ルールめておく必要があります。

4-4.お風呂使用に関するルール

お風呂も入りたい時間がかぶることが多いと思いますが、これもお互いの様子を見ながらお風呂に入るのか、それとも時間を決めておくのかお風呂に関しても家庭内別居のやり方やルールを決めないと喧嘩のもとになってしまいます。

4-5.掃除に関するルール

誰がどこの掃除をするかルールややり方を決めておく必要があります。

4-6.生活費(お金にまつわるルール)

これも食事のルール・やり方をどうするかによっても変わってきますが決めておく必要がありますね。

家庭内別居していても夫婦であることに変わりませんから、お金(生活費)は双方で分担する義務があります。

洗濯などの家事の配分によっては洗剤などのお金を生活費から妻が出すのか、夫が出すのかなど細かいことも決めておいたほうが無難です。

生活費やお金に関しては特にルールを決めておくほうが快適で円満な家庭内別居のやり方としてはよいのではないでしょうか?

ただ家庭内別居というのは喧嘩や口論の末感情的になり気づいたら家庭内別居状態というご夫婦も多いようですのでなかなかお金(生活費)に関してルールややり方を決めるのは難しいですね。

4-7.帰省

親には夫婦関係や家庭内別居のこと話していない場合に、帰省はどうするのか?自分の実家にだけ帰るのか?それとも体裁を保って夫婦そろって帰省をするのか、決めておくと、直前にもめなくてすみます。

帰省を機に家庭内別居をしていることを報告するというのもあるでしょう。

帰省の費用についても生活費から出すのか、帰省先の夫婦が出すのか決めておくとよいですね。

4-8.車

車を所有している場合には、使用方法や維持費に関して生活費からだすのかも含めてきめておいたほうがもめずにすみますね。

4-9.介護はどうするのか?

まだご夫婦は介護なんて考える必要のない年齢かもしれません。しかしそれぞれの親が介護が必要になった時にはどうしますか?ずるずると専業主婦の奥様に押し付けられてしまうこともあります。

もちろん喜んで義両親の介護を引き受けますというのであれば良いのですが。

どうせ家庭内別居のルールを決めるのであれば、介護についても考えておいた方が良いのではないでしょうか?

4-10.葬式

自分の親や親戚のお葬式に家庭内別居中の相手に知らせるのか、知らせるとしたら、葬式の参列はどうするのか?

なかなかない事態ではありますが、これも決めておくにこしたことはないですね。

4-11.可能なら契約書や合意書をかわす

上記のほかにも子供の行事の時はどうするのか?自治体の役員が回ってきたときはどうするのか?など、可能な限りあらかじめ決めておいて、合意書や契約書といった形で残せるのであれば、お互いにもめずにすみますね。

夫婦仲が悪いと子供に与える5つの影響の記事はこちら

子育てがしんどいのは旦那のせい!?

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5.家庭内別居後の将来のことを考える

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家庭内別居のルールを作ってストレスなく生活を送れたらそのままで良いと考えるご夫婦もいると思います。

しかし子供がいると家庭内別居をすることによる影響はとても大きいです。それでも家庭内別居を続けるのか、別居に踏み切るのか、離婚をするのか、夫婦関係修復を目指すのか。

どこかで決断するタイミングが必要です。もちろんずるずると家庭内別居をし続けるというご家庭が多いのも事実です。

はたして家庭内別居が、家族みんなにとって幸せなのかははなはだ疑問です。

5-1.別居をする

家庭内別居から別居に踏み切った際のメリットとデメリットについて

メリット

  • 物理的に別空間で生活となるため精神的に楽である
  • 冷静に夫婦関係を見直せる
  • お互いの存在意義を感じられる可能性がある

デメリット

  • 夫婦それぞれの生活が確立されてしまう
  • 期間によっては慣れてしまいお互いを必要としなくなる
  • 子供へ悪影響がある

別居をするのがあくまで夫婦関係修復のためであれば、時期を決めておいたり、別居する際にも連絡を密に取り合うなどのルールを決めて合意書や契約書という形で書類を作成しておくとよいですね。子供への影響についてはこちらをご覧ください。

夫婦関係の修復を心みてもやはり離婚以外に考えられない場合には離婚となります。離婚の仕方にも種類があります。

5-2.離婚の種類

よく考えた末離婚に至ることもあると思いますし、DVやモラルハラスメント、浮気などの場合には離婚したほうがいい場合もあります。

①協議離婚

夫婦間で協議し合意すれば協議離婚が成立します。

②調停離婚

1の協議離婚に夫婦間で合意ができない場合にそれでも離婚したい際には夫婦関係調整という調停の申し立てをします。

離婚について当事者間の話合いがまとまらない場合や話合いができない場合には,家庭裁判所の調停手続を利用することができます。
調停手続では,離婚そのものだけでなく,離婚後の子どもの親権者を誰にするか,親権者とならない親と子との面会交流をどうするか,養育費,離婚に際しての財産分与や年金分割の割合,慰謝料についてどうするかといった財産に関する問題も一緒に話し合うことができます。

裁判所HPより

夫婦関係調整(離婚)

相手方の住所地の家庭裁判所又は当事者が合意で定める家庭裁判所に申し立てをします。

必要書類および費用

  • 収入印紙1200円
  • 連絡用の郵便切手(裁判所にお問い合わせください)
  • 申立書とその写し
  • 離婚調停不成立調書
  • 夫婦の戸籍謄本(全部事項証明書)
  • (年金分割割合についての申立てが含まれている場合)年金分割のための情報通知書

調停の結果双方が合意し調停が成立すれば離婚が成立します。

③審判離婚

夫婦関係調整の調停で不成立の場合、まれではありますが裁判官の判断で審判が下り離婚が成立することがあります。

ただし審判が下されてから当事者の異議申し立てを2週間以内にした際には審判の効力がなくなってしまいます。

④裁判離婚

調停で離婚が成立せず、それでも離婚したい場合には裁判での離婚をめざすことになります。

離婚について家事調停で解決ができない場合には,離婚訴訟を起こすことになります。
離婚訴訟では,離婚そのものだけでなく,未成年の子どもがいる場合に離婚後の親権者を定めるほか,財産分与や年金分割,子どもの養育費などについても離婚と同時に決めてほしいと申立てることができます。又,離婚訴訟とともに,離婚に伴う慰謝料を求める訴訟を起こすこともできます。

裁判所HPより

離婚訴訟の手続き

原則として夫婦どちらかの住所を管轄する裁判所に訴状を提出します。ただし調停を行った裁判所と異なる際には調停を行った裁判所で行うこともあります。

必要な費用および書類

  • 収入印紙(裁判所に確認が必要)
  • 郵便切手(裁判所に確認が必要)
  • 訴状2部
  • 夫婦の戸籍謄本およびコピー
  • 年金分割の申し立てもする際には「年金分割のための情報通知書」及びそのコピー
  • 源泉徴収や通帳のコピーなど

離婚訴訟の場合にはほとんどのケースで本人尋問が行われ、これを裁判官は重視します。

裁判の行方により裁判官から和解が提示されることもあります。夫婦双方が合意すれば離婚は成立し慰謝料額等の決定もされます。

和解が成立しない場合には裁判において離婚の可否、慰謝料等が裁判官により判決としてくだされます。

判決は強制力がありますが、納得できなければ上訴(控訴・上告)もできます。

裁判の期間については司法統計では半数が1年以内に第一審を終え、9割がたが2年以内に終了しているようです。

5-3.復縁

なかには別居まで至ったけれども冷静に考える時間を持ち、お互いが必要だと気づき夫婦関係修復し、復縁され円満な夫婦関係になるご夫婦いらっしゃいます。

夫婦関係修復についてはこちらに書いていますので、ご参考になさってください。

6.まとめ

家庭内別居はお金(生活費)、食事、洗濯、帰省、車の使用方法そして場合によっては介護のやり方や葬式に関するルールを決めておく。

そして可能であれば合意書や契約書おくと円満にできることもあります。お互いを他人だと思えば体裁も保てて夫婦にとっては楽な選択かもしれません。

しかし子供のことを考えてとき、また将来のことを冷静に考えた時にその選択が本当に良いものなのか、慎重に考える必要があります。

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