家庭内別居の子供への9つの影響と親子・夫婦の修復法について

夫婦関係は冷え切っているけれど、離婚に踏み切れず子供のため・・という理由から家庭内別居状態の夫婦は多いといいます。

そんな子供のための家庭内別居。

果たして本当に子供のためになるのでしょうか?

よく聞くのは母が経済的な自立ができないためにやむをえず家庭内別居を続け離婚せずにいるご家庭。

家庭内別居から夫婦関係の修復するのにはどうしたら良いのでしょうか?

また家庭内別居の子供への影響と親子喧嘩からまるで家庭内別居状態の親子の修復法についてお伝えしようと思います。

Yumiri
この記事を書いているのは息子が不登校・引きこもりを経験したから心理カウンセラーとなったYumiriです。実は家庭内別居でなく別居中なんです・・

1.家庭内別居の子供への影響について

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夫婦関係が冷え切って、心が離れている。

口も聞かない、食事も一緒にしない、行動は別・・なんていうことを世間では家庭内別居と言います。

ではなぜそんな夫婦なのに、離婚しないのか?それは大きな理由として2つ考えれられます。

ひとつは子供のため。もうひとつは経済的なことが大きな理由です。

子供のために家庭内別居をしているというご夫婦のもとで子供は果たして幸せなのでしょうか?影響はないのでしょうか?

子供への影響としては下記が考えられます。

影響1.将来に希望がもてない

夫婦が冷え切っている状態で、ただひとつ屋根の下に暮らしているだけという状態が家庭内別居ですから、まず結婚に対して希望が持てないもしくは逆に強い憧れを抱きます。

強い憧れを抱く場合も家庭内別居の影響はもちろん大きく、反面教師となるため、良い家庭を築こうとし、相手に理想やこだわりを押し付けかねません。

相手を必要以上に束縛したり、支配しようとしてしまう可能性があるのです。

家庭内別居は子供に大きく影響します。

また相手が思うようにならない場合には自分が結婚生活を維持するために頑張りすぎる、我慢しすぎる、尽くしすぎる傾向になり心身ともに壊れてしまう可能性があります。

影響2.安らげる場所がない

最初から家庭内別居状態のご夫婦はいないでしょうから、家庭内別居に至るまでの間に口論、喧嘩があったはずです。

そんな状態の夫婦の下では安心して過ごすことができず寂しい思いをしているはずなので子供への影響は大きいです。

影響3.人間不信

ご夫婦によっては家庭内別居であっても子供とはそれぞれ交流があるといいます。

その際に夫婦の悪口を子供に言ってはいけません。

どちらの言っていることが正しいかわからなくなり、そのことが子供へ影響し親子の信頼関係だけでなう、人そのものが信じられなくなる可能性があるのです。

家庭内別居により、夫婦お互いの悪口が言いやすくなってしまうということもあるでしょう。

影響4.人の顔色を窺うようになる

家庭内別居状態の夫婦はいつ喧嘩がおこるかわかりません。

常にアンテナをはり、顔色を窺うようになります。このため子供はとても敏感になり安らぐこともできません。

また自分のせいだと思ってしまい、なんとか夫婦仲を改善させようと顔色窺いながら、夫婦どちらにも余計な気遣いをするようになってしまい子供は人の顔色を窺うようになってしまいます。

子供が親に気を遣いすぎて、親に対して機嫌をとるために絶対服従の親子関係になってしまうこともあります。

影響5.子供らしくいられない

子供であれば天真爛漫という言葉がありますが、無邪気で飾らず自然にいるさまをあらわします。

本来子供の姿はこうあるべきではないかと思いますが、「飾らず」「自然に」といういふるまいが家庭内別居の影響でできなくなる可能性があります。

常に夫婦間のいさかいを気にして子供は迷惑をかけないようにしようとする心理が影響し、ストレスをためる可能性があります。

このため親を理解するようなそぶりを見せ大人であろうとするのです。

家庭内別居は親子らしい関係ではなくなる可能性があります。

影響6.問題行動を起こす可能性が高くなる

家庭内別居の不穏な空気感などの影響によって、無気力、非行、不登校、ひきこもり、学校での問題行動(いじめをする側等)、をする可能性が高くなります。

ちなみに不登校やひきこもり、非行をする子供の親についてなんらかの問題があることが多く、家庭内別居をはじめ夫婦仲がよくないケースが多く見受けられるのも現実です。

家庭内別居など夫婦間の影響を大きくうけていることがあります。

不登校の親の特徴をこちらの記事にも書いていますので、よろしければ参考になさってください。

影響7.感情を抑えつけてしまう

これは4、5に書いていることとかぶりますが、夫婦仲が悪く家の中の雰囲気が悪いため子供は迷惑をかけたり親を困らせてはいけないと思ってしまうため自分の感情を抑えてしまうのです。

常によいこであろうとし、自分の感情を抑制することによって家庭内別居ですでに波風立っている状況からさらに悪い状況にしないようにという子供なりの配慮の現れといえます。

影響8.人格形成に影響する

家庭というものが家庭内別居なわけですから、子供にとって価値観と性格に影響を及ぼしてしまいます。

ここまでの影響からもよくわかるように、感情を出せず常に抑圧した気持ちを持つことで、我慢しすぎてしまうタイプになってしまう。

また気持ちを他人にぶつけ、他人をコントロールするようになる可能性さえあります。

人格形成だけでなく、結婚をしたときの夫婦関係や親子関係にも影響することになるでしょう。

影響9.体調不良を引き起こす

病は気からとよくいいますが、家庭内別居により、これだけの我慢やストレスが積み重なるわけですから、子供に影響がないわけありません。

ストレスがたまり、自律神経が乱れ心理的な要因から吐き気や頭痛、腹痛などの体調不良をおこす可能性があります。

ちなみに不登校の始まりによくある症状でもあります。

さて、ここまで家庭内別居が子供に及ぼす影響についてお話してきましたが、どうでしょうか?

子供のためと家庭内別居を選んでいる方お気づきでしょうか?子供にとってはひとつもメリットがなくマイナスの影響ばかりです。

家庭内別居をすることで、離婚を決断するよりは体裁は整い、楽かもしれませんが、それは夫婦にとってだけのメリットではないでしょうか?

確かに離婚や別居をしていないという事実は子供にとってプラスなのかもしれませんが、他には家庭内別居のメリットはなにも子供にとっては精神的苦痛を強いられ悪い影響が多いのです。

これはあくまで個人的意見ですが、離婚はさておき、家庭内別居よりは別居をするほうが子供にとっては良いのではないかと思います。

実際にご夫婦がうまくいかず、別居をしたことで不登校を解決された方は大勢いますし離婚をされて不登校を解決したケースもあります。

もちろん子供の不登校をきっかけにして夫婦が力を合わせて解決したことで夫婦関係を修復し、不登校を解決したご夫婦もいらっしゃいます。

本当に家庭内別居が子供のためになっていますか?「あなたのためにしていることよ」なんて言っていませんか?

常に気を使わなくてはいけない家にいて、悪い空気に包まれていてエネルギーがチャージできないのではないでしょうか?子

供のための家庭内別居なのであれば、子供への影響を考慮しどのような生活スタイルが子供のためになるか、ご夫婦で話あったほうが良いでしょう。

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2.夫婦関係修復の方法

家庭内別居の子供への影響を考慮すると夫婦関係を修復するのがもちろん一番良いですね。

そのためにはどんな修復法があるのでしょうか?

2-1.自分が変わる

自分が不満をもてば、おそらく相手も不満を持っているはずです。

相手を変えようとするのでなく、自分から変わる。そうすると時を経て自然と周りも変わってきます。

心理学でよく言われているのは「過去と他人は変えられない」ということです。

逆に言えば自分と未来は変えることができるわけですから、自分が変わることで、相手の行動変容を促すことが、夫婦関係修復のきっかけになると思います。

相手からあなたの考え方がおかしい、頑固だなどと言われ、他の方にも言われることがある場合には認知(=物事の見方)が歪んでいることも考えられます。

その場合には心理カウンセリングや認知行動療法などを受けることをきっかけに、ものの見方が変わり、自分が変わることで周囲が変わってくる可能性があります。

離婚を回避したいのであれば家庭内別居を解消し夫婦関係修復のため最後の望みで取り組めばきっかけになるかもしれません。

2-2.本音で話す

夫婦でいるとお互いそばにいるのが当たり前。

何も言わずともわかってくれているはずとコミュニケーションが不足してしまうことがあります。

また夫婦どちらかが強いともう片方に人間にとっては「言っても無駄」「わかってもらえない」というこれまでの経験が邪魔をして言えなくなってしまうということもあります。

家庭内別居から離婚を考えてしまうほど夫婦関係修復が難しいと感じたら、離婚する覚悟であたって砕けてみませんか?

それから離婚をしても遅くはありません。本音で話しをすることが離婚回避して夫婦関係の修復をできるかもしれません。3

2-3.常に感謝の気持ちを持ち、言葉で表す

結婚して夫婦として過ごしていると、結婚前に一緒にいるだけで幸せだった夫婦も空気のような存在となり、いつもそばにいることに感謝できずにいると思います。

例えば仕事や家事、育児、混雑の満員電車や日ごろの人間関係のストレスなど・・疲れること、いやになってしまうときなどは夫婦それぞれにあると思います。

それを乗り越えられるのはなぜか?お互いのサポートや、そばにいてくれる安心感からではないでしょうか?

例えば専業主婦の奥様とご主人様。俺が稼いだ金で食わしてやって生活ができているんだ!誰のおかげで生活しているんだ!なんて横暴なことを思ったり口に出して言っていませんか?

気付いていないかもしれませんがそれはモラルハラスメントです。

あなたが稼いでいるのかもしれませんが、それは奥様が家を守ってくれているから子供の健康状態やその他家のことを気にすることなく会社に行って仕事ができているんですよね?

また奥様がパートの場合。フルタイムでなくパートで生活をできているのは、ご主人が一定の収入を得られているから。

専業主婦(主夫)の場合はどちらか夫婦一方が安定した収入があり、働かなくても生活できているから専業主婦(主夫)でいられるのです。

夫婦お互いがそれぞれを認め、感謝の気持ちをもっていたら(これから持てば)夫婦関係修復ができるはずです。

家事や育児をして当たり前、お金を稼いで当然と思うのではなく、お互いがいるからそれぞれの役割をすることにより生活が成り立っていることをあらためて感じ感謝をすることで夫婦関係を修復することができます。

また夫婦なんだから言わなくてもわかるだろうという思い込みはやめた方がよいです。

結婚するまでの間、異なる環境下で育ってきているわけですから、あなたの当たり前は相手の当たり前ではありません。

どう思っているか、こういうのが好きで、こういうのがいやだと言葉に出して伝えコミュニケーションを取ることは大切です。離婚回避のために簡単に取り組めることのひとつですね。

2-4.思いやり

夫婦になる前はお互いを思いやり気遣いしあっていたのではないでしょうか?

結婚して夫婦になると、思いやることも忘れて甘えてしまうことがあります。

例えば食事に関して「まだできていないの?」「このおかず飽きた・・」もしくは、食事を作ってもらっても「ごちそうさま」「おいしかったよ」などと言わずに無言で食事したりしていませんか?

毎日献立を考えて食事を準備するのは大変なことです。

その他にもきっと色々とあるはずです。新婚当初ならきっと思いやりをもって心遣いができていたのではないでしょうか?

2-5.ほどよい距離感

お互いが干渉をしすぎても、何も干渉せず、まるでいないよいかのように全て行動は別。というのも良い夫婦関係を築けなくなります。

何事も夫婦一緒にというのも疲れてしまい一人の時間も必要ですし、夫婦なのに、何事も別にするというのもなんで結婚して夫婦になった意味がわからない・・と思ってしまいますよね。

お互いが心地の良い距離感を保つというのも夫婦関係修復には必要ですね。

よく夫婦は寝室が一緒がいいと言ったりしますが、個人的にはそうは思いません。

夫婦それぞれ別の寝室があることで、それぞれの時間がもててリラックスできればそれでよいですし、一緒に寝たいときは一緒に寝ればよいと思います。

人それぞれ価値観は違うので、メディアの情報に流されることなく、ご夫婦の価値観で快適な過ごし方をすることが夫婦婦関係修復につながると思います。

2-6.男性の場合

男性に多いのが自分の気持ちを言葉に出して伝えない人が多いということ。

もちろん性格によってはそんなことないという方もいるでしょう。

「おいしい」「嬉しい」「楽しい」「ありがとう」などなど・・・奥様に伝えていますか?きちんと言葉で伝えないと伝わりませんよ。

2-7.女性の場合

昔に比べて今の男性はそうでもないかもしれませんが、男性はやはり「頼りにされる」「ほめられる」「たてる」というのが好きな傾向にあると思います。

そこを意識した対応をすると夫婦関係を修復するのが容易になるかもしれません。

2-8.日常から離れてデートや旅行をする

思い切って旅行をしてみたり、1日だけ贅沢なディナーを食べにデートしてみたりして、夫婦になる前のことを思い返しデートをしながら話をしてみるのも離婚を回避し、家庭内別居を解消し、夫婦関係修復に良いきっかけになると思います。

夫婦になって長くなるとデートするってこともなかなかなくなってくると思います。ときにはおしゃれして、素敵なレストランにデートに行くのも気分が上がって夫婦関係修復に効果があるかもしれないですよ。

子供がいる場合にもたまには預けて二人だけで過ごす日帰り旅行やデートの時間を持ってみてはどうでしょうか?


2-9.別居してみる

家庭内別居でなく、本当に別居してみるというのも実は夫婦関係を修復するのに、よいと思います。

家庭内別居だと、どうしても同じ家の中にいるために普通の別居とは異なります。

本当に別居することで、相手のありがたさ、良さをわかることもあります。

逆に、本当に離婚したほうがいいかどうかも決心がつくのではないでしょうか?

実際に私は別居中ですが、離れてみて主人の良さに気づいたこともあります。

別居という手段も夫婦関係修復のためのステップと思ってみてはどうでしょうか?

Yumiri
別居している私が思うのは、冷静になれるし、相手の良さも見えてくるということです。なかにはやはり別居から離婚となる人もいると思いますが、いきなり離婚するよりは、冷静な判断を下せると思います。

証拠を揃えて家庭内別居から離婚へ

さて次に親子間でまるで家庭内別居のような生活をしているというご家庭もなかにはあるようです。そのままの状態はよくないことはおわかりですよね。

ではどうしたら親子間での家庭内別居を解消できるのでしょうか?

 

3.親子間の家庭内別居

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ちょっとした喧嘩や思春期の子供を持つ親子の場合などは特に、親も腹がたってしまって、食事は作るけれど口をきかずに数週間・・人によっては数か月という方もいるようです。まるで家庭内別居状態です。

親子間の家庭内別居といっても結局は親子なので、食事や洗濯などのお世話はするけれど、口をきかない状態を家庭内別居と言っている方が多いようです。

Yumiri
息子に腹を立てて、親子間で家庭内別居状態なんてこと以前は我が家でもありました。

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4.親子間の家庭内別居を解消するには

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親子でのまるで家庭内別居状態。これを解消するには親が折れるしかないと私個人は思います。

でも喧嘩の原因は子供が悪いのに!と怒るかたもいらっしゃるかもしれませんが、それはそれ。

まずは冷静に考えて親のあなたが悪ければあやまりましょう。

もしそうでなく子供のほうが悪い場合、思春期で悪態をついている場合などには、無視をせず必要最低限の言葉をかけましょう。

まずは挨拶だけでよいです。「おはよう」「いってらっしゃい」「おかえり」「おやすみ」これだけでも良いです。

子供を変えさせたいのであれば、まずはあなたの言動から変えるのです。無視はいけません。無視は相手の存在を否定する行為です。

心理学では過去と他人(この場合は子供)は変えられないというのは有名なことです。

相手に変わってほしければ、まず自分からです。自分が変わることで、子供も気づくはずです。

ただし時間はかかるかもしれません。でも必ず変化は起こります。

実は私もつい先日息子と1週間ほど冷戦状態でした。

その時は発端となる出来事があり、私にも少し非があると思ったので、謝りました。だけど、子供はほとんど口を聞かずとても冷たい態度でした。

でも私は普段通りに接しました。1週間もかかったのは始めてです。

それだけ息子も成長し大人になってきて意地やプライドがあるのかなぁなんて思ったりしました。

子供がいくつであれ、あなたのほうが長く生きているのです。大人らしいふるまいをしませんか?子供は親の鏡ですよ。

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5.まとめ

さてここまで家庭内別居が子供に与える影響と親子間について話をしてきました。

家庭内別居の子供に与える影響は計り知れないですね。

そして良い影響はひとつもありません。夫婦関係を修復することは本当にできないのか?家庭内別居が子供のためになるのか、子供への影響を今一度考えてみて可能であれば夫婦関係の修復を目指せるといですね。

そして親子間の家庭内別居状態。

これは最終的には夫婦と一緒で思いやりが必要なのではないかと私は思います。そしてどんな時にも相手を変えたいときには、変えられません。まずは自分が変わることが相手を変えることに繋がります。

そこを意識した対応を心がけてみませんか?

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