人が怖い・・学校が怖い・・・教室が怖い・・友達が怖い・・・だから学校に行きたくないという子供たちがいます。
今はその気配すら感じさせないうちの息子もかつては言ってました。「学校が怖い・・」と。
なぜ人が怖い・・学校が怖い・・教室が怖い・・と思ってしまい、学校に行けなくなり、不登校となるのでしょうか?
なぜ人や学校に対して恐怖を持ってしまうのか?またどうして学校に行きたくないのか?その心理と学校に行けるようになるための対処法について、本人ができる対処法や周囲ができる対処法についてまとめてみました。
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目次
1.学校が怖い・人が怖い心理とは
まず学校や人が怖いと感じる要因についてですが
先天的要因
生まれつきニコニコとしているような子供もいれば、少し扱いづらい子供もいるように、生まれながらの気質というものもあると思います。
人見知りの子供などは人を警戒しますよね。ひょっとしたら怖いと思っていることの裏返しとして人見知りとなっているのかもしれません。
環境要因
両親が人付き合いが苦手な場合には自然と人付き合いの少ない環境下で育ち、人とかかわる経験が不足していることがあります。
そのため人が多いのは苦手、家族以外の人は怖いと感じてしまたり、思い込んでしまっているということもあります。
その他に、エリクソンの発達心理学では、乳児期(口唇期)に基本的信頼の獲得をするといっていますが、この時期に母親がネグレクトであったり、スキンシップを怠った場合には基本的信頼が得られず愛着関係が築けないため不信となり、自己否定にもつながり、その後の人間関係にも影響が出るといっています。
あなたの育った環境つまり家族は機能不全家族かも?こちらの記事をご覧ください。
後天的要因
過去に何か人や学校に対して怖いと思うようなトラウマがある。
その出来事をきっかけに、特定の人が怖くなったり、人そのものに不信感を抱いたり、それが学校に関係する人達であれば、学校が怖いという心理に陥ってしまいますし、学校に行きたくないと思ってしまいます。
人前で先生に激しく叱責された。学校で授業中にあてられて、答えられず、クラスのみんなに馬鹿にされた、恥ずかしい思いをした。からかわれた・・人が怖いし、学校も怖い。そして学校に行きたくない。
部活で思うように活躍できなかった・・そのことで先輩や先生にひどく叱責されたなどの出来事から自己否定となり、学校での特定の人や自分以外のすべての人、そして学校そのものが怖いという心理に陥ってしまうのです。
人によっては人の視線を感じて怖いという人もいます。
そのため電車に乗ると人の視線を感じて怖い、学校に行く道が怖い人がみんな怖いだから学校に行けないという人もいます。
息子もかつて学校での友人関係のトラブルから、人間不信に陥り、本人の言葉を借りれば「学校が怖い」と言っていました。
信頼していた友人への不信感から人が怖い、そして学校全体への不信感に変わり、学校が怖いという発想になったのだと思います。
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2.人が怖い・学校が怖い人が学校に行けるための本人の対処法
人が怖い、学校が怖い、学校に行けない・・不登校や引きこもりになってしまう。
そんな人たちが人が怖くなくなり、学校に行けるための対処法を本人の対処法と周囲がすべき対処法についてお伝えします。
人が怖い・学校が怖いと向き合う
なぜ人が怖くなってしまったのか、学校が怖いと思うのか、あらためて向き合ってみましょう。
辛いことかもしれませんが、一度は必ず向き合う必要があります。そうでないと、かえって長引いてしまいますし、ふとしたことで人が怖い、学校が怖いということがいくら蓋をしても、その蓋が外れてしまうことがあるからです。
人が怖いのはなぜか?学校が怖いと思うのはなぜか?どうして怖いと思ってしまったのか?それらのことを第三者目線で考えてみましょう。
自分に足りなかったものはなにか?勇気、忍耐、冷静さ、自信・・これらがわかれば人が怖い、学校が怖いことに立ち向かうヒントが得られるはずです。
何事も気づけなければ変わることができないのです。
乃木坂46の白石さんも人って怖いと言っていました。
不登校が前向きな経験に。乃木坂・白石麻衣さんも不登校だった。
自己受容
人が怖い自分、学校が怖いと思う自分を受け入れられないと、自己否定がおき、「なんて自分はだめなんだ・・」「学校が怖いだなんて、自分はだめなやつだ・・」というマイナス思考になってしまいます。
怖いものは怖いのです。いいじゃないですか?今のあなたは人が怖いのです。学校が怖いのです。だから学校に行けない、学校に行きたくなくなってしまうのです。
その恐怖心からきっと慎重に発言をしたり行動をすると思います。慎重に行動できるのはよいことではないですか?
学校や人が怖い、学校に行けないということ自体を良し悪しではなく、そのままの自分を受け入れるのです。
そしてその自分を否定せずに肯定する。ありのままの自分でいいんだと。
自己受容ができないといつまでも葛藤し、自己否定し続けなにもできなくなってしまい、前に進めません。
過去は変えられないのです。前に進むしかありません。
人は思うほどあなたを見ていない
人の視線が怖い、人にどう思われるかと思うと怖い・・でも意外に人は見てませんよ。「そんなことなことない、見てるから怖いんです。」とおっしゃる方もいるでしょう。
でも人は思うほどあなたを見てないという情報をあなたにインプットしておいてください。
何かの際に思い出して、怖くないと思えることもありますから。
そしてそう思うのは自己否定しているからです。大丈夫。あなたはあなたのあるがままでいいのです。
完璧主義をやめる
何事も満点を取らないと・・と思うと、できない確率が高くなるため自己否定が起きやすくなってしまいます。目標のハードルは越えられるものを少しずつ上げていくようにしましょう。
いきなり高い目標を掲げて自分はできなくてダメなんだ・・と思ってしまうのではなく、少しずつ目標のハードルを上げていき、達成感を味わってください。その積み重なった達成感が自信回復へとつながります。
ロボットではないのですから、誰だって失敗しますよ。失敗を恐れず、失敗したら、良い経験に変えていくのです。
認知を変える
人が怖い、学校が怖い、自分はダメだという認知を変えていく。
人は怖くない、学校は怖くない、自分はこういうことができる。最初に人が怖い、学校が怖いということと向き合ったと思いますが、そのことから怖くないという認知に変えていくのです。
自分だけではなかなかできないという方は認知行動療法を受けたり、NLPカウンセリングを受けてみてください。
別室登校や保健室登校から始める
人が怖い、学校が怖いと思って学校に行けなくなったあなたは教室に行くのは怖いかもしれませんね。
まずは少しずつで大丈夫です!別室登校や保健室登校から始めて教室復帰をしてみませんか?
そもそも無理に学校に行けなくたっていいと思います。
別室登校の仕方等については詳しくこちらに書いております。
保健室登校についてはこちらをご覧ください。
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3.人が怖い・学校が怖い人への周囲の対処法
否定せず受容する
学校に行けないことを家族や友人、先生が責めたり、人が怖い、学校が怖いと言っている生徒を責めたり、からかったりしない。学校に行きたくないというより行けないのです。
本人にとって人が怖い、学校が怖い、学校に行きたくないというのは深刻な問題であり、ほかの人に言われるまでもなく、誰よりも自分を責めている状態です。
そんな自分はダメなんだと自己否定、自責の念が強い状態です。
そこへ周囲があいつはサボっている、人が怖いんだってなどとからかうような発言をしてしまったり、なんで学校に来れないんだと叱責してしまうとますます自己否定が強くなり、心理状態が悪くなってしまいます。
責めずに、もし会ったら笑顔で接するように心がけるといいでしょう。
できれば、周囲の人から率先して声をかけてください。
もし学校に来れたら「おはよう」「元気?」「昨日のテレビみた?」学校に来れなかったことに触れず、何気ない会話や挨拶が一番です。
挨拶をしてくれると、学校が怖くて来れなかった本人は久しぶりに来てもみんなが受け入れてくれていると感じることができます。
是非挨拶、声掛けもお願いします。
特別扱いは必要ありません。ただ否定せず受け入れてほしいと思います。
自信をつけさせる
学校が怖い、人が怖い、学校に行けないという本人は自己否定が強いです。
そのために自信をつけさせることが必要です。学校に行けなくなる不登校の子供は今までできていたこともできなくなってしまい、うつのような状態になってしまっていることが多いです。
今までできていたのにという観念は捨て、少しでも何かができたら褒める。そしてできるだけ本人にお手伝いや学校においては何か実現可能な役目を与える。
そしてお手伝いをしたり、役目を果たしたら必ず「ありがとう」「助かったわ」「よくできたね」と声をかける。これが大切です。
この積み重ねをしていくことで、少しずつ自信が回復します。
情緒不安定の改善方法はこちらが参考になります。
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不登校・ひきこもりランキング
4.まとめ
学校が怖い、人が怖い、学校に行きたくないというのは決して怠けていたり、ふざけているわけではありません。
本人にとっては切実で深刻な問題です。
親であれば、学校に行けなくたっていいと思って欲しいです。
学校に行かなくてもいろいろな道はありますし、留年したっていいじゃないですか。
わが子が自殺したり、引きこもりに長年なってしまうよりは。
周囲が理解し受容することで、本人の自信も回復します。一人でも多くの方が理解できる社会になれば、不登校問題も解決していくのではないでしょうか?
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こちらの記事もご覧ください。
学校に行きたくなる方法を考えてみよう~中学生・高校生の不登校~
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