不登校と引きこもりの定義をご存じでしょうか?
不登校だけど引きこもりでない子供もいます。
引きこもりだけれど不登校ではない人もいます。
いったい何が違うの??

そもそも不登校って?

不登校についての定義はご存知でしょうか?
文部科学省の定義では
文部科学省は、1998年度以降、「不登校とは、『何らかの心理的、情緒的、身体的、あるいは社会的要因・背景により、児童生徒が登校しないあるいはしたくてもできない状況にあること(ただし、「病気」や「経済的な理由」による
ものを除く)』をいう。」としている。なお、30日以上欠席の理由区分として、『病気』、『経済的理由』、『不登校』、『その他』として調査していている。
以前は登校拒否という言葉がありましたね。
登校拒否というと、ヤンキーや非行に走る子供をイメージされる方もいるかもしれないですね。
登校拒否と不登校は定義に違いがあるのか?の記事も参考にしてみてくださいね。
引きこもりの定義は?
引きこもりを厚生労働省では下記の通り定義しています。
「仕事や学校に行かず、かつ家族以外の人との交流をほとんどせずに、6か月以上続けて自宅にひきこもっている状態」を「ひきこもり」と呼んでいます。
この定義からすると不登校で半年以上たち家に引きこもっている場合には引きこもりと言えるということになりますね。
違いとしては不登校であっても家に引きこもり続けているわけではなく、外出して家族以外の方と交流があれば引きこもりということにならないんですね。
不登校と引きこもりの違い

上記の定義から違いがあることはわかりますが、おそらく大半の方が不登校と引きこもりの違いを深く意識して使用しているとは感じません。
あくまで私の感覚だと、やはりある程度の期間外にでず、家に引きこもっている場合には『引きこもり』と使うような気はします。
ただ、明らかな違いとして、学生ではない年齢で引きこもりの場合には不登校という言葉はつかえないということになります。
学生でなく、引きこもりでもなく、外には出たりするけれど、定職についているわけでも、学業に従事するわけでもない人をニートと言っているのではないかと感じます。
ちなみに内閣府の若者無業者調査の中ではニートに関して下記記載がありました。
いわゆる「ニート(通学も仕事もしておらず職業訓練も受けていない人々)」とは、非求職型及び非希望型の無業者として、日本では通常理解されている
引きこもり・不登校の違いという点で一つ違うのは不登校の場合は思春期に多いことから、思春期特有の悩みから不登校になっている場合があります。
- 自分が何者であるのか、このままでいいのか
- 異性が気になる
- 親の価値観に疑問を持つ
- 中2ギャップ
主にこれらが思春期の不登校の要因になるものですが、違いとして引きこもりの場合には親の価値観の疑問以外ははあてはまらないと言えるでしょう。
親の価値観に疑問を持つというのはどういうことなのか?
これまでは親がこのほうがいいといえばそれにしたがい、あなたのためよと言われ指示通りにやってきたけれど、思春期の頃にはある程度の経験や知識を得ているため親の言っていることが本当に正しいのか?と疑問を持つことがあります。
親が望むものを子供が望むものであれば問題はありませんが、自分の子供とはいえ別人格です。
親がいいと思うことが、必ずしも子供もいいと思うとは限らないのです。
不登校と引きこもり違いはあれど本質は同じ
不登校と引きこもり、多少の違いはあっても根本的な原因や、改善するための対応は同じです。
不登校も引きこもりも共通点として
- 自己肯定感が低い
- 繊細である
主にこの2つが共通しています。
自己肯定感を高める対策
まずは言うまでもなく自己肯定感を高めることが必要です。
本人としては物事のとらえ方をできるだけネガティブからポジティブにする必要があります。
ただポジティブ変換するまでのエネルギーがない状態が不登校・引きこもりです。
そのためにも周囲の対応というのが重要です。
今の状態を非難せずに、認め受け入れること。
少しの変化も見逃さずに、褒めるポイントを見つけ、さりげなく褒め続けること。
シンプルにいえばこれだけです。
でも褒めるポイントなんてありません・・とたいていの親はいいます。
それは今の状態が、今までの状態と比べて悪いからです。
で、あれば今の悪い状態から少しでも変化の兆しを見つけたらすかさず褒めるのです。
私はカウンセリングの中で、具体的にアドバイスをしてます。
このブログ内にもたくさん書いています。
でも実際にお会いして、お伝えすると、やはり理解度が違うようです。
みなさん腑に落ちたと仰います。
早期解決を目指すためには親や周囲が変わること。
あと、宣伝するわけではありませんが、やはり専門家に相談するのが一番てっとり早いと思います。
不登校や引きこもりの親御様はたくさんの本を読んでたくさんの知識をお持ちです。
でも解決していないということはできていないということになります。
1冊の本に解決法が書いてあり、それを熟知して、わかるようにその人にあった説明をしてもらい、質問ができたり、アドバイスをもらえるのと、自分で読んで実践するのでは、時間に差が出ます。
最近この本をぜひ読もうと思って読んでいる本があるのですが、言葉が難しくて、理解が悪くなかなか読み進めません。
たまたまその本を熟知し、私が得たい知識を身に着けていらっしゃる方がセミナーをすると伺い、参加しました。
理解度は圧倒的に違いますし、時間短縮です。
このことからも自分においても、人に頼らずになんでも自分でやるというよりは専門の人に教わるほうが効果が早いなと感じた次第です。
気質は変えられるのか?
繊細であることは生まれつきの気質的なものもありますが、年齢とともに様々な経験のもと成長し環境などにより変わっていく可能性もあります。
不登校の子供に多いのは親が過干渉であるということ。
過干渉の親の元に育つと、様々な失敗を回避して過ごしてきたため、困難に立ち向かうという経験不足も1つの要因とも言えます。
過去は変えられませんので、環境を変えたり、今からでも親が過干渉をやめ、転ばぬ先の杖をつかないことです。
親が失敗を恐れて常に完璧を目指すと子供は失敗に対して不安と恐れを抱きます。
ましてやその失敗を親が責めたりしたらどう感じると思いますか?
もしも学校もそんな環境だったら・・・
親が失敗にも寛容に接し、誰でも失敗はあることを教えていけば、子供も今回は失敗したけれど大丈夫と思えます。
時には親が失敗をする姿を子供に見せるのも、子供の固定観念を取り払うのに有効です。
親が変われば子供の気質も変わる可能性はあります。
過去と他人は変えられない。
それがたとえ子供であってもです。
ただ、親が変わることで、子供も変わっていく可能性はあるのです。
下記記事も参考にしてみてください。
母親の過干渉が子供の心理に及ぼす7つの悪影響をチェックしてみよう
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不登校・ひきこもりランキング
まとめ
引きこもりと不登校の違いについては、おわかりいただけましたか?
多少の違いはあってもそれを改善する対策に違いはありません。
彼らの自己肯定感を高める取り組みを今からでも始めてみませんか?
こちらの記事もよろしければどうぞ。