子供が不登校になると親としてはなんとか学校へ行ってほしいと思ってしまいます。
いきなり教室への復帰は無理でも、体育祭や文化祭、特に修学旅行のさまざまな行事には是非に行ってほしいと考えてしまうのが親心です。
特にのちのち良い思い出となるであろう修学旅行。
せめて行事だけでも参加させたいと思ってしまいますよね。
ではどのような段階を踏めば行事に参加できるようになるのでしょうか?
修学旅行などの行事が先なのか、別室登校が先なのか?これはどちらが先でもあり得ることだと思います。
実際に息子がどのような経緯で別室登校をし、修学旅行を参加したのかについても書いていきます。
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1.別室登校・修学旅行・体育祭等行事の前に
親だけが気が焦って別室登校や修学旅行・体育祭等の行事への参加をおぜん立てするのでなく、まずはお子様がその状態にあるかどうかを見極めましょう。
- 不登校当初より状態が落ち着いてきた
- 前向きな発言が出てくるようになった
- 昼夜逆転がなくなってきた
- 学校の話をするようになってきた
- 暇、退屈などと言うようになってきた
- 身体症状がでなくなってきた
上記の項目がある程度あてはまることが第一条件です。
その上で子供がどのような気持ちなのかを確認し、別室登校というものがあるということを伝えます。
その際の希望、たとえば朝からではなく午後から登校するとか、少し遅めに別室登校して、お昼までとか、勉強は何をしたいとか、細かい希望を確認しておくとよいでしょう。
修学旅行や体育祭等行事から参加を目指したい場合には数か月前から修学旅行や体育祭など行事がいつからあるという
事前情報をインプットしておきましょう。
不登校になってすぐのころは学校の情報はタブーくらいの意識でよいと思いますが、状態がよくなってきたら、少しずつ情報を入れていくのもこつだと思います。
そして学校におこさまの現在の状況を伝えて、学校の情報を、学校側と共有しておき不登校の間も連絡をとっておくことが大切です。
できれば学校と子供本人が繋がっているという実感を持てるように、定期的に先生と子供が交流できているのが望ましいと思います。
息子の場合には担任の先生が定期的に学級日誌のようなものとメッセージを送ってくれたり、電話をして下さったときに息子が替われる時には替わって話をしてもらうようにしていました。
話はできるだけたわいのないものにしてもらっていました。当時はテレビの話などをしていたようです。
この積み重ねがあったからこそある日息子から「明日から学校へ行く」という言葉を引き出せたと思っています。
さらにクラスの友達ともかかわることができるのであれば、交流ができていると良いですね。
別室登校と言っても学校へ行くわけですから、本人にとってはとても勇気がいることです。
修学旅行や体育際等の行事もそうですね。
いきなりクラスメイトの中に入らなくてはいけないので、先生や友達と繋がっていれば、多少なりとも安心感が生まれるはずです。この段階では多少親が友達と交流できるようにお膳立てしてもよいと思います。
子供が別室登校をする、修学旅行・体育祭等の行事に行くと言っても必ずしもすぐに実行できるとは限りません。
我が家の場合も息子が「明日から学校へ行く」と言い始めてから実際に登校するまでに2ケ月かかりました。
それだけ決心してからも葛藤が続いており、実行するまでにはかなり本人が自分と戦っていたんだと思います。
親御様は学校へ行くときくととてもうれしくなりすぐ実行できるものと思ってしまわれると思いますが、本人の中では相当の覚悟が必要なのだと理解をし、常に見守り本人の行動や気持ちを受け入れてあげてください。
ここで焦って「行くといったのに、いったいいつ行くの?」「嘘ついたの?」などと言っては絶対にいけません。
状態が2歩も3歩も下がってしまいますよ。引き続き子供の気持ちを受け入れ理解を示しましょう。
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2.別室登校・修学旅行・体育祭等行事に向けて
2-1.別室登校から始める
別室登校に関しては学校により対応がさまざまです。
小学生なら保健室登校であったり、中学だと不登校の生徒も多くなるため一室を不登校の生徒向けに開放していたり、もしくは専用の部屋はなくても会議室などを使用させてもらったりしてプリント学習など基本的には自習をさせている学校が多いと思います。
中には時間の空いている先生が対応してくれて補習をしてくれたり対応は学校により色々なようです。
別室登校がある程度できてくると、修学旅行や体育祭等行事にも参加できるのではないかと本人も思えてくると思います。
不登校のまま突然修学旅行や体育祭等行事に参加するよりは、別室登校といえども学校に来ているという自信や皆からも受け入れられているという実感から自信が持てると思います。
別室登校だと、クラスのある教室ではないため他のクラスメイトとの交流がありません。
なので開始する前に学校の要望を伝えて友達と交流できるように先生に相談するとよいでしょう。
息子の場合には、別室登校の際に担任の先生が息子に希望を聞き、息子と仲の良い友達に声をかけてくれて、その子たちが休み時間に息子がいる別室に来てくれて交流をしました。
そのうち息子の方から、休み時間になると教室に赴き友達と交流を図っていたようです。
事前相談の際にお子様が交流したい友人の名前を伝えておいて、別室登校の際に交流できるようにしておくと良いかと思います。
少しずつ友達と交流ができてくれば、クラスの皆と授業までは受けられなくても顔を合わせることはできるようになると思います。
我が家の場合には別室登校を少しして、友達とも交流がある程度でき始めたころに修学旅行という行事があったたので、すんなりと参加することができました。
2-2.修学旅行・体育祭等行事参加から始める
不登校の期間が長くても友達とは交流できているケースもあると思います。
部活だけは参加していたり、放課後遊んだりできている場合です。
友達と交流が持てていない場合には交流が持てるように学校にも相談して取り計らってもらいましょう。
先生が自宅に訪問してくれる際に子供と仲の良い生徒を一緒に連れてきてもらったり、本人が会うことに対して不安がある場合には先生が友人が書いたメッセージを届けたりするのも本人はうれしいはずです。
もし直接ラインやメールで交流できるのであれば、最初はお願いして友人側からメッセージを送ってもらうというのもよいと思います。
いづれにせよ行事から復帰をしたいのであればクラスメイトとの交流が重要になりますので、少しずつ交流できる状態を築くことが大事になってきます。
可能であれば、先生と相談して、修学旅行・体育祭等の行事のグループ、チーム、などは本人が仲の良い友人を一人でも入れてくれるようにお願いしておくとよいでしょう。
これは割とどこの学校でも対応してくれると思います。
行事をきっかけに学校に対するハードルが低くなるかもしれないので是非御願いしてみましょう。
行事に参加のためのハードルは、クラスの皆の中に入ることです。
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3.まとめ
まずは別室登校や修学旅行・体育祭等行事に参加できる状態になるまでが時間がかかると思います。
そのためには、本人の自信回復と友人との交流がポイントになってきます。不登校の子供は皆心が繊細で、敏感です。
ご家庭では不登校になっている本人をけなしたり、怒ったり、責めたりするのではなく、お子様が学校へ行けないという事実を受け止め、見守り、理解をしてあげることが重要です。
そして、少しずつ本人が自信を回復できるようにしていくことが次のステップです。
本人が自信回復できれば、社会に復帰しようとするはずです。子供の場合にはそれが学校なのです。
別室登校からでも、修学旅行や体育祭等の行事からでも復帰できるようになるはずです。
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