だんだんとお互いの不満が募り、口もきかない、連絡はメールやライン、顔も極力合わせない・・なんていう家庭内別居の方は結構いるのではないでしょうか?
でもだんだんと月日が経過してくると、このままでいいのだろうか?この先どうしよう?でも誰に相談したらよいのかわからないという方もいると思います。
相談をするには誰が適任なのでしょうか?
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目次
1.目的に応じて相談する
ただ話を聞いてほしいのか、アドバイスがほしいのか?別居して冷却期間をおくのか、離婚を選択するのか?など目的によって相談する相手も決めると良いでしょう。
1-1.友人
とにかく話を聞いてほしい、相談したい。愚痴がいいたい、ストレスを吐き出したいという場合には友人が良いかもしれないですね。
でも家庭内別居や別居、離婚の話となると、言いたくないという方もいると思います。
1-2.カウンセラー
ただ話を聞いてほしい。
場合によってはアドバイスも・・という相談なら利害関係のないカウンセラーであれば、話しを聴いてくれ、自分に気づきを与えてくれるでしょう。
家庭内別居で相手を憎んでばかりいたけれど、カウンセリングを受けていたら、自分の考え方に原因があるかも?なんて気づくこともあると思います。
今は離婚に特化した離婚カウンセラーとかたっているかたもいますので、踏み込んだ相談もしやすいのではないでしょうか?
1-3.行政書士
協議離婚をめざし、成立して書面を作成してほしいという相談なのであれば、行政書士に相談するのが良いと思います。
1-4.弁護士
相手との仲介、交渉などもしてもらい、家庭内別居から離婚へ向けての全般的な相談をするならなんといっても弁護士ですね。
ただ費用がそれなりに高くなりますから、最初は市区町村の無料弁護士相談や弁護士事務所がやっている初回無料相談などを利用するのがおすすめですね。
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2.相談後の家庭内別居からの選択
2-1.別居
色々な人に相談したけれど、夫婦関係の修復は現時点で不可能だけれど、すぐに離婚というのも決断できない・・という場合には別居をするのがよいですね。
別居のメリットとしては、家庭内別居と違い物理的な距離ができますから、冷静になれますね。
離れて生活をすることで、お互いの大切さに気付くこともあります。
実際に別居をしてから夫婦関係の修復をして今はお二人仲良く過ごされている方もいらっしゃいます。
別居をするにあたり、生活費を気にする方もいらっしゃると思いますが、離婚が成立するまでは夫婦であるため相互扶助の義務があり、給与の多い側が少ない側へ支払をするという「婚姻費用請求」というものがあります。
生活費のことが心配な方もあらかじめ生活費を貰えるよう話し合いをしておき、話しに応じてくれないようであれば調停をおこして婚姻費用請求をしましょう。
詳しくはこちらの記事に書いております。
相手が会社員であれば、調停で決まった婚姻費用の支払がされない場合に相手の給与を差し押さえることも可能です。
2-2.夫婦関係を修復する
家庭内別居や、別居をしてみたけれど、やはり相手の大切さやありがたさ、に気付き失いたくないと思った・・離婚するほどではないという考えに至った・・などと気付くこともあるでしょう。
夫婦関係を修復するためには
歩み寄る
お互い意地をはるのでなく、歩み寄ること。また意地をはっていて、会話もなし、連絡はメールのみだとしても夫婦関係を修復したいのであれば、自分から折れてでも歩み寄ることが第一歩です。
まずは挨拶からはじめましょう。
相手が反応をしてくれなくても「おはよう」「おやすみ」「いってらっしゃい」「お疲れ様」と声をかけましょう。
他人を変えたければまず自分からです。会話なしで口をきいてないのに自分から挨拶なんて・・と思ってませんか?プライドを捨てて歩み寄ることが夫婦関係修復には必要です。
最初は反応がなくても根気よく続けていけばきっと変化があるはずです。
そして前述のようにクリスマスなどのイベントをきっかけにしてさらに歩み寄ることができるかもしれません。
相手を受け入れる
生活していく上で不満が募るというのはよくあることです。
でもそれを不満と捉えずにこの人はこういう人なんだと受け入れられたら不満でなくなります。
こうあるべきという観念をすてる
夫婦お互いが「妻はこうあるべき。こうすべき。」「夫はこうあるべき・こうすべき」というのがあるとお互いの理想の押し付け合いになってしまいます。
お互い譲るべきところは譲り、協力すべきところは協力していかないと、うまくいくものもうまくいきませんね。
相手を変えたければまず自分から変わるので3。
今まではこうすべきという固定観念が支配して相手をコントロールしていた場合にはお互いが相談しあう関係性になり、相談して決めていくというように変えていくとうまくいくかもしれませんよ。
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2-3.離婚へ向けて
家庭内別居中に離婚を決意した、もしくは別居もしてみたけれど、やはり離婚しか考えられないという場合には離婚に向けて段取りをしましょう。
協議離婚
夫婦間で協議し合意すれば協議離婚が成立します。
一般的にはこちらの離婚が一番多いそうです。
調停離婚
協議離婚に夫婦間で合意ができない場合にそれでも離婚したい際には夫婦関係調整という調停の申し立てをします。
離婚について当事者間の話合いがまとまらない場合や話合いができない場合には,家庭裁判所の調停手続を利用することができます。
調停手続では,離婚そのものだけでなく,離婚後の子どもの親権者を誰にするか,親権者とならない親と子との面会交流をどうするか,養育費,離婚に際しての財産分与や年金分割の割合,慰謝料についてどうするかといった財産に関する問題も一緒に話し合うことができます。裁判所HPより
夫婦関係調整(離婚)
相手方の住所地の家庭裁判所又は当事者が合意で定める家庭裁判所に申し立てをします。
必要書類および費用
- 収入印紙1200円
- 連絡用の郵便切手(裁判所にお問い合わせください)
- 申立書とその写し
- 離婚調停不成立調書
- 夫婦の戸籍謄本(全部事項証明書)
- (年金分割割合についての申立てが含まれている場合)年金分割のための情報通知書
調停の結果双方が合意し調停が成立すれば離婚が成立します。調停の期間はたいていは半年から一年程度のことが多いようです。これは裁判所の混み具合や相手の都合で調停日が定期的にとれるかまた相手との交渉により変わってきます。
審判離婚
夫婦関係調整の調停で不成立の場合、まれではありますが裁判官の判断で審判が下り離婚が成立することがあります。
ただし審判が下されてから当事者の異議申し立てを2週間以内にした際には審判の効力がなくなってしまいます。
裁判離婚
調停で離婚が成立せず、それでも離婚したい場合には裁判での離婚をめざすことになります。
離婚について家事調停で解決ができない場合には,離婚訴訟を起こすことになります。
離婚訴訟では,離婚そのものだけでなく,未成年の子どもがいる場合に離婚後の親権者を定めるほか,財産分与や年金分割,子どもの養育費などについても離婚と同時に決めてほしいと申立てることができます。又,離婚訴訟とともに,離婚に伴う慰謝料を求める訴訟を起こすこともできます。裁判所HPより
離婚訴訟の手続き
原則として夫婦どちらかの住所を管轄する裁判所に訴状を提出します。ただし調停を行った裁判所と異なる際には調停を行った裁判所で行うこともあります。
離婚裁判に必要な費用および書類
- 収入印紙(裁判所に確認が必要)
- 郵便切手(裁判所に確認が必要)
- 訴状2部
- 夫婦の戸籍謄本およびコピー
- 年金分割の申し立てもする際には「年金分割のための情報通知書」及びそのコピー
- 源泉徴収や通帳のコピーなど
離婚訴訟の場合にはほとんどのケースで本人尋問が行われ、これを裁判官は重視します。
裁判の行方により裁判官から和解が提示されることもあります。夫婦双方が合意すれば離婚は成立し慰謝料額等の決定もされます。
和解が成立しない場合には裁判において離婚の可否、慰謝料等が裁判官により判決としてくだされます。
判決は強制力がありますが、納得できなければ上訴(控訴・上告)もできます。
裁判の期間については司法統計では半数が1年以内に第一審を終え、9割がたが2年以内に終了しているようです。
3.まとめ
家庭内別居のことや今後のことを相談するには、その目的に応じた相談者を選ぶと良いですね。
ただ話を聞いてほしいのか、離婚をしたいのか、夫婦関係修復を目指すのか・・目的によって相談者を選ぶことであなたに有意義なアドバイスがもらえるでしょう。
こちらの記事もご覧ください。
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