不登校になって、時間がある程度経ってしまうと、いきなり教室復帰するのはお子さんにとってはとてもハードルが高いかと思います。そんな時思いつくのが、別室登校だと思います。どれくらいの時間がたち、どのような段階になれば教室復帰に向けて別室登校できるのでしょうか?また恋愛がなぜきっかけなの?と思う親御様もいらっしゃるかと思いますが、これは実例としてあり、しかも恋愛すると一気によくなるんです。
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目次
1.別室登校に踏み出せる条件
- 家にいると暇だ、退屈だと言うようになってきた
- 家にいると落ち着いている
- 身体症状がない
- 学校のことを話題にするようになってきた
- 発言が前向きに変わってきた
- 少し行動的になってきた
- 自ら外出するようになってきた
上記の項目のおおよそが当てはまれば別室登校から始めて教室復帰へ向かうチャンスかもしれません。では別室登校するためにはどうしたらよいでしょうか?
一般的に不登校から別室登校できるまでの時間はあくまで統計的なものですが、半年程度の方が多いようですがもちろん個人差があります。ちなみにうちの場合も半年程度たったころ別室登校を開始し始めました。
2.別室登校をするために
2-1.学校との情報共有
まずは別室登校に限らず今後の教室復帰のためにも不登校の段階で学校と連絡を定期的にとっておくことが大事です。本人の状況、学校の様子を親御様と学校と共有しておくことが大事です。そのうえで、学校で別室登校の対応についてどのような対応が可能なのか時間や内容など情報収集し、要望も伝え、お子様へ情報としてインプットすることをお勧めします。別室登校ができるようになってきてからも親御様は学校とは連絡を密にとるようにして、段階に応じて教室復帰へ向けて対応を考えてもらうようにしましょう。
2-2.子供への事前インプット
子供は別室登校なんて、言葉すら知らない可能性があります。1の条件がある程度当てはまってきたら、学校で別室登校ができることと、どのような対応をしてくれるかという情報をインプットしておきましょう。この段階では、あくまでインプットにとどめておいてください。くれぐれも登校を促す発言はせずに、子供に情報を与えて考えてもらいます。小学生の場合であれば、保健室登校がいいと思います。
2-3.別室登校へ向けて
子供へ別室登校の情報のインプットができて1の条件が変わらない、もしくはさらに良い状態になってくれば、子供から「学校へ行ってみようかな?」などという嬉しい言葉が聞けるまであと少しのはずです。この言葉を聞いたときに親はとても嬉しくなると思います。でも焦ってはいけません。お子様の言葉に偽りはなくても実際に行動できるまでに時間がかかることもあります。
実際私の息子は「明日から学校へ行く」と宣言したので、慌てて先生に連絡をとって別室登校の受け入れ準備をお願いし、私自身天に舞う思いでしたが、実際に学校へ別室登校できたのは学校へ行く発言から2か月後でした。皆さまのお子様がそうとは限りませんが、子供も葛藤しています。行きたいけど、行けない、不安・・・どう思われるかな・・など不安は計り知れません。子供が行くといって行動したときが適切なタイミングですので、くれぐれも「明日から行くっていったなじゃい」「いつになったら行くの?」などという言葉はかけないようにしてください。せっかくいいところまで状況は回復していますので、別室登校までもう少し時間が必要なんです。
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3.別室登校の前にできること
まず別室登校へ行く気配が見えてきたら、お子様の状態に合わせてやってみるといいことがあります。
3-1.制服を着てみる
長いこと学校へ行っていない子供は制服自体が学校の象徴ととらえ拒否感をもっている場合があります。いざ学校へ行こうとしてもなかなか制服を着終えないという話も聞きます。まずは制服に抵抗がないかどうか、試してみるとよいと思います。小学生などで制服がない場合にはランドセルに時間割通り教科書を入れてみるように勧めてみましょう。
3-2.学校まで行ってみる
これは実際の登校時間でなくても、週末でも日中でも学校まで行けるかどうかを確かめてみます。学校が近い場合はともかく電車やバスを乗って通学する場合には最寄りの駅やバス停までもいけないということもあります。私の息子の場合には学校が近くなると具合が悪くなるということもありました。学校の最寄り駅までついても嘔吐してしまい、帰ってくるということもありました。どこまでの段階なら可能なのかを把握しそのうえでお子様の状態を図るといいと思います。学校まで到着しても、中に入れないというケースもあります。そもそも家から外に出られないということもあると思うので、その場合にはまだ登校するタイミングではないのだなと思い、別室登校に限らず登校を促すのはやめて、その行動を非難せずに、トライしたことをほめてあげましょう。
今までずっと家にいて、ようやく学校へ行こうと勇気を振り絞ってした行動です。それが道半ばだったとしても大変な決断です。よく勇気を出して行動したとほめてあげましょう。ここで気を付けていただきたいのはがっかりした顔を見せたり、ため息は厳禁です。行けなかったことを一番悔やみ、悲しんでいるのはお子さまご本人です。これだけは絶対に気を付けてください。
3.別室登校の開始
3-1.別室登校の時間
別室登校の時間も様々です。先生や、お子様と相談して、通常の登校時間に行くのか、ずらしていくのか、午後からいくのか、放課後に行くのかそれとも部活だけいくのか、時間も相談しておきましょう。起立性調節障害がある方は登校時間を午後からにする方が動きやすいかと思いますので、午後から登校するとよいかもしれないです。また短時間から始めて時間を少しずつ長くしていくのが負担が少なく始められると思います。
3-2.別室登校の過ごし方
別室での過ごし方なども事前に子供の要望を聞いて学校と相談しておきましょう。小学生であれば保健室登校を検討されると良いかと思います。まずは登校することに重きをおき、別室登校が順調に行けばすこしずつ勉強などもできるようにしていくといいと思います。学校にもよりますが、定期的に学習指導をしてくれる場合もあったり、空き時間に空いている先生が指導してくれることもあるようですが、基本的には自習時間となることが多いようです。
4.別室登校ができたら
別室登校ができたら、多くの親御さんは次は教室復帰へと、ひとつあらたなハードル設定をしてしまうと思います。でもよく考えてみてください。不登校になり、別室登校できるまで、どれだけ時間がかかりましたか?お子様にもよるので、意外とすんなり不登校から脱して別室登校まで順調にできるケースもなくはありません。でもたいていはある一定の時間不登校という状態が続き、このまま学校へ行けないのではないかと、不安で不安で仕方なかった方がほとんどではないでしょうか?その状態から比べて別室登校ができるというのは、お子様の心が満たされ、準備を経て、勇気を出して別室登校が叶ったわけです。なので、急がないでください。焦らないでください。少しずつ上り坂をお子様が上がっています。それを急な坂にしないでください。別室登校できただけでもかなり気力を使い疲れて帰宅すると思います。そこで親が教室復帰へ向けてできることはなんでしょうか?
4-1.別室登校できたら教室復帰へ向けて親が心がけること
- 家という空間を子供が居心地の良い環境にする
- あれこれと学校のことを無理に聞きだそうとしない
- 子供が話すことを聴く
- 親が焦ったり不安な気持ちを子供に伝わらないようにする
過剰に気を遣う必要はありませんが、別室登校であっても学校に行くことでかなり体力、気力を消耗しています。家の中を快適にして、心も体もエネルギーがチャージできるようにしましょう。疲れた羽を休められて始めて次へと飛び立てるのです。ここの対応を間違えるとまた不登校に戻ってしまいますので、上記を心がけて教室復帰を目指しましょう。
また勉強の遅れも大きな不安のひとつだと思います。とはいえ別室登校だけで疲れ果てているというのが現状かと思います。もし子供が勉強に関して不安を口にするようであれば、無理に勉強は勧めず、それでも本人が勉強をしようという意思がみられる場合にはオンライン学習や、家庭教師、今はインターネット家庭教師というのもあるそうです。無料体験学習などもあるので、そこから始めてみてもよいでしょう。
ただ別室登校でエネルギーを消費してしまうと思うので勉強はくれぐれも無理強いしたりせず様子を見て徐々に、本人の意思を尊重して進めてくださいね。
4-2.教室復帰へ向けて先生にお願いしてほしいこと
不登校の子供が登校する、教室復帰するにあたってのハードルの一つは学校や友達の恐怖心や自分のことをどう思っているか?というのが気になるところだと思います。別室登校から次の教室復帰へのハードルをクリアするために先生にお願いしてみてほしいことがあります。
- 先生が率先してコミュニケーションをとる
- 子供と相談して上で、別室に友人を呼んでもらう
- 給食やお昼を別室で友人ととる
- 給食(お昼)だけでも教室復帰する
まず学校への恐怖心を和らげるためにも先生から率先して挨拶をしてもらうようにすると良いと思います。それだけでもとても子供は安心します。まずは挨拶。関わりが薄い先生にも担任の先生を通してお願いしておくと良いでしょう。そして担任や関わりにある先生との何気ない雑談。これって非常に重要なんです。話す相手がいる。自分に声をかけてくれる人がいる。自分は学校に来ていいんだと思えるようになります。これによって承認欲求が満たされます。不登校の子供に共通するのは繊細な心の持ち主だということです。なので是非先生に働きかけてもらいましょう。別室にわざわざ先生が顔を見せに来てくれたら更に嬉しいと思います。
そして次に教室復帰へ向けてかかせないのがクラスメイトとの接点です。別室登校が軌道に乗り始めたら、次はお子様と教室のみんなとの接点をもつ時間を持てるように、教室復帰のためにも先生に取り計らってもらいましょう。その際に子供に何も告げずにいきなりクラスのみんなに合わせたり、教室へ復帰させるのではなく、先生と子供で合意したうえで、別室登校した部屋に休み時間などにクラスの友達にきてもらうのがいいかと思います。実際うちの息子が別室登校を始めたときには、先生が事前に息子に希望を聞いてくれて、子供が話したいお友達を呼んでくれるところからスタートしました。そうこうしているうちに、別室登校している息子のほうから休み時間だけ、教室に行ったり、お昼を一緒に食べたりするようになりました。教室復帰へ向けて重要なことの1つです。
5.恋愛も教室復帰へきっかけの一つ
タイトルを見てえっ恋愛!?って思ったのではないでしょうか?でも実際に恋愛すると一気に不登校が解消した、教室復帰を果たしたという例はいくつか知ってます。恋愛対象の相手が学校にいる、ましてやクラスが一緒であれば教室に行くことも可能になります。やはり恋愛のパワーってすごいです。そうはいっても不登校当初は恋愛は別室登校や教室復帰のきっかけになかなかなりづらいのです。なぜかというと心のエネルギーが少ないからです。恋愛はあくまで心が満たされた状態で別室登校が目指せる状態以上になってから一気に子供の状態をよくするいわばスパイスになります。不登校の子供が学校へ別室登校しだして恋愛したり、教室復帰し始めて恋愛すると加速度的に状態がよくなります。ある程度心のエネルギーが満たされて上昇している段階に恋愛がスパイスとなり加速度的にエネルギーが満タンになるといってもよいでしょう。とはいえこればかりは親は何もすることができないのですが、参考情報までにお伝えしておきます。子供が恋愛してそうだったら見守りましょう。
まとめ
別室登校ができてきたら、教室復帰へ向けて光が見えてきますね。せっかくの良い状態が、後戻りしないようにご家庭でのサポートも重要です。子供が家でくつろげる空間を作って、心と身体のエネルギーを充電できるようにしてあげたいものです。教室復帰して恋愛をしたりするとそこから加速度的によくなることが実例としていくつもあります。もしお子様が恋愛してる様子が見られたら、ぜひ見守ってあげてください。
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