高校で不登校になると、これまでと違って出席日数や、単位など気になる点がいろいろと出てくると思います。
しかしこれまでの高校にまた戻れるという確約もなく、不登校を受け入れる高校や全寮制高校への転校を考えることもあると思います。
不登校からの転校は不登校を解決できるのでしょうか?
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目次
不登校からの転校が成功する条件
いくら不登校を受け入れてくれるとはいってもただ高校を転校するだけで不登校が解決するとおもいますか?
不登校から転校して不登校を解決するための条件や転校すべきかどうかについて確認していきましょう。
①転校が本人の意思であること
親の思い込みや、理想の押し付けなどで転校しても不登校は解決しません。
安易に環境を変えれば不登校が解決できると思うのはよくありません。
確かに適切な時期、状況で環境を変える転校という手段はとても有効なこともあります。
しかし親や先生主導で安易に不登校受け入れの高校に転校しても解決できるとはかぎりません。
本人が元の高校に再登校したいと思っているのであれば、適切な対応をし、適切な時期に別室登校や保健室登校という方法もあるのです。
②本人が転校に見合う心の状態であること
不登校も本格的になって落ち着いた状態になってくると、親からみたら高校に戻れるのでは?と思ったり、一方で高校に行く気配もなく、登校しようとすらしていないんじゃないか?と感じてしまうこともあるでしょう。
転校に限らずもとの学校に再登校できるかどうかの見極めというのは難しいですね。
少なくとも本人が辛そうにしていたり、部屋にひきこもっていたり、身体症状が出るときにはまだ転校や再登校できるときではないと思います。
家にいても暇そうにしていたり、外にでかけるようになったり、前向きな発言がでるようになったら再登校や転校してもよいタイミングといえるでしょう。
③転校先が本人に合っている高校であること
不登校受け入れといっている高校であっても、ただ受け入れるというだけで、不登校の子どもの心情を理解してくれていない高校もあります。
そのため受け入れ高校というだけでなく、学校での不登校への理解や教育方針などについて情報収集をして確認しておく必要があります。
できれば、子供と一緒に見学に行き、子供自身が雰囲気などを確かめたうえで、本人が希望する高校に転校することをおすすめします。
④本人が転校を希望すること
本人がもとの高校に再登校を目指しているにも関わらず親がその学校や対応を気に入らず転校させようとしてしまっていることがあります。
本当に転校をする必要があるのか?本人が転校を希望しているのか?
これが一番大切なことです。
親主導の転校は、何かあったら「親が決めた高校だから」という言い訳になってしまう可能性ががります。
本人が本当に転校したいのか?高校を本人が選び、本当に行きたい高校なのか?
そもそもの話ではありますが、不登校を克服するめの転校なのであれば、これが一番重要だと思います。
不登校受け入れ高校
- 全日制高校
- 定時制高校・昼間定時制高校
- 通信制高校
- 単位制高校
- 全寮制高校
- エンカレッジスクール(東京都)
- チャレンジスクール(東京都)
不登校を受け入れてくれる高校の場合には転校するさい学科試験があるとは限らず、面談だけというところも多くあります。
また学科試験に関しては基礎力を図る程度という高校も少なくありません。
単位や出席日数に関しては学校により取り扱いは異なりますが、不登校受け入れの高校の場合には融通がきくことも多いと思います。
転校する高校をお子さんと決める前にきちんと確認する必要がありますね。
せっかく転校する高校を決めたのに条件が整のってなかったとなると、そこで一気にモチベーションも下がってしまいますから、気を付けたいところです。
また全寮制高校の場合には初めて親元を離れることになる方がほとんどだと思います。
全寮制高校ならではの良さもある反面、親主導で進める転校の場合には、見放された気持ちになる可能性もあります。
必ず本人に全寮制高校のしくみ、特徴、雰囲気など確認をしてもらってから転校をすすめるとよいでしょう。
親が適切な対応をすることで、不登校は解決すると私個人は思っていますが、あまりに親子関係がこじれてしまっていたり、親子関係はよくても、同居する家族との問題がある場合などは全寮制高校を志望の1つにすることは選択肢としてはよいと思います、
ただし、根底には親の適切な対応ができていない場合には全寮制高校に入って仮に不登校が解決できたとしても、親子関係の影響で再度不登校やひきこもりになってしまうこともありますから、全寮制高校にいけば不登校問題は解決すると思いこんでしまうのは危険です。
確かに全寮制の不登校受け入れの高校は不登校教育をし、子供のメンタル面をサポートし、自立を目指す教育をしてくれます。
そこで不登校を克服し、心の状態がよくなっても、戻ってきた家、親が以前と同じ状態であると、また不登校、ひきこもりになりかねないということは、申し上げておきたいと思います。
不登校受け入れの全寮制高校に転校すれば安心と学校任せにしてはいけないということです。
仮に全寮制高校を卒業し不登校を克服できたとします。
そうすると、親からしたら以前の子供=元通りの子供と思い込んでしまい、また不適切な対応を重ね不登校、ひきこもりになる可能性があるということです。
親も子供が全寮制高校に入るのであればその間、本来はどのような対応が適切か学び二度と子供が不登校、ひきこもりにならないようにしたいですね。
また不登校受け入れ高校とは名ばかりの高校もあります。
なにをもって不登校受け入れ高校なのか、不登校に対してどのような理念を持ち、対応をしていくのかをきちんと確認しておくことが大事です。
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不登校受け入れ高校への転校・経験談余話
我が家の場合には転校というと少し違いますが、息子は中学受験をし、中高一貫校に通っており、そのまま高校に上がることは可能でした。
しかし本人が学校を辞めるといいだし、本当に辞めていいものかとても悩みました。
このまま今の高校に上がるほうが良いのではないか?と思う一方で、進学校のため勉強はどんどん進んでおり、時折息子は登校していましたが、授業中寝ていることもあるようでした。
おそらく1つは勉強に追いついていないためわからない。そして2つめの理由としては、まだ葛藤中のためやっとの思いで登校しているような状態だったので、登校するだけで疲れていたのだと思います。
こんな状況だったので、考えた末本人の意思を尊重し辞める決断をしました。
そしてひきこもりへとなっていきました。
時はたち、息子のほうから「今から入れる高校はある?」と聞いてきました。
このときのことを私は今でもとてもよく覚えています。久しぶりに聞く嬉しい前向きな発言でしたから。
そこから不登校受け入れの高校を探し、資料請求をし、見学をしてまわりました。
しかしこれも順調だったわけではありません。不登校の子どもというのは一気に回復ということはないのです。
自分で中学を辞めると決め、ひきこもり、わかっていたものの、自分が1年遅れになるという現実をつきつけられたのです。
始めて学校見学に行ったときに息子は実感したようでした。
高校に行くと決めた決心も揺らいでしまい、このままではまたしばらく引きこもりになるかもしれないなと思いながらも、見守り、私は自分の信じた方法で、対応するように心がけていきました。
すこしずつすこしずつ活力が戻り、なんとか本人の意思で高校を選択するにまで至りました。
中学卒業と同時に学校をやめひきこもり1年。そして1年遅れで高校入学となりました。
親が今のタイミングで不登校受け入れの高校に転校するのが良いと思っても子供の準備がまだ整っていないこともあります。
焦ってブランクを作らないようにと、転校をすすめてもよくないこともあります。
上記の不登校の転校が成功する条件をきちんと満たしているか今一度確認したうえで転校を検討してみましょう。
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まとめ
不登校受け入れ高校に転校するかどうかは本人次第といえます。
全寮制高校の場合にはきちんと見学し、システムなど本人が納得したうえでの転校をおすすめします。
子供の意思を尊重し、子供のタイミングでの転校が功を奏すはずです。親主導はやめておきましょう。
具体的なアドバイスが欲しいという方は是非カウンセリングをお申込みください。
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