母子分離不安が原因で不登校になる子供の多くは小学生以下です。
高校生(思春期)になっても母子分離不安はあるの?「ないでしょう」と思われるかもしれませんが、実はあります。高校生の不登校の原因の1つとなる母子分離不安。
高校生の場合はどのようなものなのでしょうか?
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目次
1.高校生(思春期)の母子分離不安とは
母子分離不安とは母親から離れたときに感じる不安状態のことをいいます。
人はみな生まれたときには自分のことを自分で世話することはできませんので、おもに母親が、食事の世話や、排泄の処理、泣いたら抱っこする、あやすなどして愛情を注ぎながら終始面倒をみてくれます。
そのなかで愛着を築き、安心を得ます。そのため子供も成長するにつれ母子分離した状態であっても不安になることはなくなり、母子分離不安は解消されるのが一般的です。
しかしながらそれが築けていないまま高校生までなってしまうこともあります。
幼少期から高校生(思春期)になるまでずっと母親がいない状態が不安であったり、もしくはいままでは周囲からしたら問題ないように見えていたのに急に高校生になって母子分離不安になってしまった。
でも本人からすると実はずっと母親がいないと不安なまま高校生(思春期)になってしまったということもあります。
高校生の思春期真っ盛りともなると一般的には親はうっとうしい存在で、母親がいないからと言って不安になることはありません。
しかしながら高校生(思春期)になって母子分離不安が解消されない、もしくはいったんは母子分離不安を感じることはなくても高校生(思春期)になって母子分離不安になり不登校の原因となることがあります。
高校生(思春期)の母子分離不安であっても幼少のころの母子分離不安と本質は同じです。どんな状態かというと
- 母親がいないと不安になる。イライラする。
- 母親が外出すると不安になる。イライラする。
- 常に母親にそばにいてほしい
- 母親が旅行などで長期不在の状態が耐えられない
このように不安や恐怖を感じます。ではなぜ母子分離不安を感じるのでしょうか?
2.高校生(思春期)での母子分離不安になる原因
- 母親が育児放棄していた
- 病気や諸事情により母親が育児をしていなかった
- 母親と過ごす時間が少なかった
- 母親の生きがいが子供であり、子供に執着しすぎていた
- 子供が母親の愛情を感じられなかった
- 自分は母親から嫌われていると思い込んでいる
- 母親が過干渉(なんでも指示をする)
- 共依存
- 母親が過度な心配性
- 母親が子供を生きがいにしている
主に上記のようなケースが考えられます。
比較的多いのは自分がどこかへ出かけないといけないときに、帰ってきたらお母さんがいなくなっているのではないか?という思い込み。
もしくは母親がでかける場合であれば、お母さんが戻ってこないのではないか?死んでしまうのではないか?事故に合うのでは?という不安を持つという方が多いようです。
ではなぜそう思ってしまうのかというと、上記1に記載した原因が考えられます。
母親が子供の世話をするにあたり、愛情をしっかりと注いできて、それを十分に子供が感じとれていれば高校生になるころには母子分離不安は解消されているはずですが、それが適切な時期に十分にできていないと、母子分離不安になることがあります。
では高校生(思春期)の母子分離不安はどのように解消していけばよいのでしょうか?
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3.高校生(思春期)の母子分離不安を解消するには
小さい子供であれば、スキンシップ、触れ合うということを重点的に愛情を注ぐという方法が一番ですが、思春期の高校生ともなるとなかなかそうはいかないと思います。
母子分離不安であり、本当は母親にいてほしい、そばにいたいと思いながらも、思春期であるため、恥ずかしがり、表向きには嫌がると思います。
しかし母子分離不安というのは母親がいないと不安ということなので・・
3-1.母子密着型でない場合
- 一緒に何かをする時間をつくる(テレビや映画を見るなど・・)
- 同じ空間で過ごす時間をつくる
- 愛情が伝わるように接する
- カウンセリングを受ける
などが有効かと思います。
これまでに子供が母親からの愛情を感じられなかったことが主な原因となるため上記のように一緒に過ごすことを意識して、愛情を注ぎ、子供が愛情を受けていると実感することが大事です。
食事を子供の好きなメニューにすることなどは思春期であってもさりげない愛情表現として取組易いですね。お母さんはあなたのことが好きということが伝わるようなことをすると良いですね。
思春期の場合にはスキンシップはハードルが高いかもしれませんが、時には背中をさするくらいならできると思います。
ただし母子が密着しすぎ(過干渉)、執着等が原因の場合には少し対応が変わります。
3-2.母子過密着型の場合(共依存)
3-2-1.カウンセリング
- 認知行動療法
- 家族療法
このケースの場合には母親が子供に対して執着している、過干渉であることに気づいていないことがあります。
子供の問題と母親の問題を混同してしまってわからなくなっている方も結構いらっしゃいます。
あらためて物事を整理して考えることで、気づくことがあります。
そのためカウンセリングをうけ第三者から冷静に見て適切な親子関係なのかということや問題を整理してもらうということも有効だと思います。
認知行動療法というのは認知のゆがみ修正するというものですが、具体的には物事の見方や捉え方が認知ですので、これを修正していきます。
この場合にはお母さんが「私がいないと子供は何もできない」そして子供も「お母さんがいないと自分は何もできない」という思い込みがあると考えられますので、その認知(物事のとらえかた)を修正していきます。
修正した上で、下記3-2-2のように母親が指示をしなくても子供に任せて判断、選択ができるようにしていきます。
高校生は既に大人の領域に入っていますので自立できるようにする意味でも自分で何でもできるようにさせたいですよね。
また家族というのはそれぞれの思考や行動にとても影響しあいます。
問題を個人でとらえるのでなく、家族をひとつのシステムとしてとらえ、家族の関係性を適切な状態に近づくようにしていきます。
当事者の子供と母親以外の家族の関係が希薄なケースが考えられるためその場合には他の家族と子供との関係性を改善していくことも有効になるかと思います。
特に思春期であれば父親との関わりがただでさえ希薄になる傾向にあると思います。
下記が家族関係を表した図です。図1の場合には父と子供の関係が希薄です。
それとは逆に図2ではそれぞれが適度に関わりがあることがわかります。図1の場合には父が子供とかかわりを深め距離を縮めていくと良いことがわかります。
3-2-2.母親が指示を出さず本人に判断をさせる
高校生の思春期になるまで今までなんでも口を出して指示をしてきたのにいきなり何もかも自分でやりなさいという極端な方向転換は返って悪化する原因になりますので、時間をかけて少しずつ本人が自分で選択、判断できるように促し、母親もついやってあげてしまいたくなっても我慢して、見守るということが大事になってきます。
少しずつできるようになったら距離を置いていくというのがいいと思います。
子供が思春期の高校生になるまで先回りをして、指示アドバイスをし続けてしまってきた場合にはその習慣を変えるのは親にとっても、子供にとっても既に高校生までそのようにきてしまっているため時間がかかると思います。
時間がかかるということをわかった上で焦らずに少しずつ変えていきましょう。
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4.まとめ
母子分離不安と一言にいってもこれまでの関わりかたの違いによって対応も違います。特に生まれてから、高校生になるまで、子供を生きがいにしてこられたお母様はお子様から離れることが必要となってきます。
高校生の思春期ともなると自立していく準備が大事な時です。寂しいと感じるかもしれませんが、このままいくと不登校の長期化やニートになる可能性も出てきます。
本当にお子様のことを考えるのであれば親がいなくなっても困らないように自立できるようにしてあげるのが優しさではないでしょうか?大事なお子様だからこそ将来を見据えた対応が必要となってきます。
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母のか干渉でいま児童相談所に一ヶ月以上います。娘16さい。母に虐待された?といった可能性あり。愛情のうらがぇしが爆発した感じです、どう話し合いをしたらしたらじそうからでてよい関係になりますか
児童相談所にいらっしゃるということは、親御様との話合いはうまくいかなかった結果なのでしょうか? いづれにせよ辛い状況ですね。話合いが出来たとしても親が過干渉だと認識し、変わろうとしない限りは同じことが繰り返される結果になる可能性が高いです。詳細なことをお伺いしないと何ともお答えできませんが、親が過干渉や虐待を認識し変わろうとしない限りは解決は難しいです。該当するかどうかはわかりませんが、毒親の記事が参考になるかもしれません。よろしければ無料相談をご利用ください。
母子家庭で、高校生の子供がいます。
最近、私が体調悪く会社を休んでいる状況なのですが、娘が私をとても心配しており、私が受診の際に学校を休むのが重なります。
本人も夏バテや生理で体調が悪いので、そのせいだとは思うのですが、私のことが心配で休んでいるのかもしれないと考えるようになりました。
娘は学校は楽しく行ってるのですが…。
私は心配性が過ぎるので娘も心配性になってしまい申し訳ない気持ちですが、今の娘の状態も母子分離不安になるでしょうか。
コメントありがとうございます。
娘さんが学校を休むのはお母さんを思ってということもあるでしょうが、他にもあるかもしれませんね。
よかったら、「登校拒否・不登校」の記事などを参考にしてみてください。
頂いた情報だけで母子分離不安とも言い切れませんが、その可能性はありますね。ひょっとしたら共依存かもしれません。
共依存については「情緒不安定」「機能不全家族」や「毒親」の記事で書いておりますので、そちらもよかったら参考にしてください。
お母様が早く元気になるといいですね。お大事になさってください。
高2の娘がいます。約2年程前に離婚をし高1の息子と3人で暮らしています。私は元々というか10年程前から同居のストレスからか自律神経失調症になり通院、投薬を続けています。なんとか社会復帰(?)し仕事を始めもしたが過敏性腸症候群になってしまいよくお腹の調子を悪くするようになりました。4ヶ月程前ガクッと体調が崩れ食事もままならないほどに。「1度大腸の内視鏡検査受けてみたら?」とかかりつけのお医者さんに言われ総合病院で検査を受けました。結局異常は見つからず過敏性腸症候群のまま投薬治療に。そんな頃からか娘がやたらに私に対し依存、監視、時には監禁状態にするようになりました。私が何か隠して捨てているんじゃないかとゴミ箱をあさってみたり、ちょっとでも姿がみえないと「何してるの?」とまるで取り調べのように聞いてきたり。また抱っこを求めてきたりキスしてきたりもします。私の返答1つにも過剰に反応し「今はそんな答え求めてない!」とブチきれることも。自律神経の薬や過敏性腸症候群の薬を飲むことにもやたらに敏感に反応します。「自分だけ病人のフリしてずるい!」「私はなんで病気じゃないの?」「私も病気になりたい!」とまで言います。そうかと思えば「1人になりたい。私には1人の時間がない。出てけ!帰ってくるな!死ね!」と言われたり。常に娘の怒りに触れないよう接するのにかなり疲れています。娘のことは勿論大事です。でも実際今の私の1番のストレスの原因になってるのが娘であることに間違いなく。一体どうしたらいいのでしょう?補足ですが私のことを全て知っていたいらしく私の携帯も全てチェックします。
yukoさん。コメントありがとうございます。
お嬢さんはきっといろいろなことが不安なんでしょうね。
お嬢さんに今以上に愛情をかけ、必要なときにはできるだけ一緒に過ごす。
とはいえ思春期なので親がうっとうしいこともあります。
よかったら思春期の記事もお目通しください。
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