思春期・反抗期の不登校を解決するための適切な対応

不登校が多くなるのは反抗期ともいえる思春期に一番多いです。

中学生~高校生が一番多いでしょう。

実際に不登校の相談を受けているほとんどが思春期でもあり、反抗期ともいえる中学生や高校生の相談が多く、あとは小学生が少数といったところです。

この反抗期ともいえる思春期に不登校は多く親としては接し方にも悩むと思います。

思春期ゆえの対応のしづらさと、不登校への対応の悩み。

そして不登校を解決するために、親ができることはあるのでしょうか?

思春期は反抗期?

思春期の時期というのは自我同一を目指し、自分はこのままでいいのか?

この先どのように生きていくか?など自分のやりたいことやどのようにあるべきかなど、自我同一を目指して思い悩む時期です。

今までは素直に親の言うことを聞いてきた子供も、思春期ともなると、知識も増え、現代の世の中はたやすく情報を入手することもできるために、その情報を自分なりに選別し、価値観を築く時期が思春期ともいえます。

そして、思春期というのは親を客観的にもみることができるようになってきます。

そのため今まで大好きだったお母さんやお父さんに対しても疑問を持ったり、細かいことにも自分の考えと違うなどの理由から反発心も沸いてくるために反抗期ともいえるのが思春期ですね。

そしてこの反抗期ともいえる思春期はとても大切です。

反抗期である思春期に不登校になる子供が多いのは文科省の調べでもわかっていることです。

特に中学に入ってから不登校は多くなり中1ギャップや中2病=不登校と認識されている人も多いと思います。

そして思春期ならではの反抗期が不登校になった子供になかったというケースも実はとても多いのです。

親からすると反抗期もなくいままでとてもいいこだったのに、不登校になってしまって、原因がわかりません。というところでもあります。

ではなぜ反抗期ともいえる思春期に不登校になってしまうのでしょうか?

思春期の不登校

思春期の時期というのは、だんだんと将来を見据え、その準備をしていく時期です。

その思春期に不登校になるには原因は1つではなく、たいていは複数あわさり、本人も不登校になる原因はわからないものです。

日本特有の観念と繊細さ

日本というのは、人と同じであることを美徳とするような暗黙の風潮があります。

それがゆえに日本は対人恐怖症が多いとも言われています。

個性が強い子供は嫌煙されがちです。

そのため人と合わせることを今までは無意識にしてきたものの、思春期ともなり、自分らしさ、自分とはどういう人間かというのを考えたときに、人に合わせてやってきたことが自分らしくなかったり、辛くなってきたりすることがあります。

それでも学校生活ではみんなと同じでないといけない、合わせて行動しないといけないことも多々あり、合わせることがいままではできていたのに思春期となり、捉え方の変化など心の変化により、合わせることがストレスとなり、そのストレスが積み重なり、いつの間にか疲弊してしまうことがあるのです。

真面目で良い子であれば、学校での人間関係だけでなく、親にも気を遣いすぎてしまっている子供もいると思います。

そのような子供は思春期といえども親に反抗できない、もしくは親があまりに支配的、威圧的な場合には反抗しても無駄だと思う様になってしまいます。

このような思春期の子供の場合には親からすると、思春期といえども反抗期のない子供といえるでしょう。

そして、不登校になるすべての子供に共通するのは、繊細で敏感であるために、悪く言えば些細なことまで気になってしまうのです。

そのために何気ない一言に傷ついたり、人との比較の中で自分が劣等感を必要以上に感じてしまったりしていることがあるのです。

それは家族から受けた傷という可能性もありうるのです。

しかしこの不登校の特徴はよくいえば感受性豊かで、細かなことにも気づける能力があるとも言えるのです。

無気力になるのは親のせいかもしれない

よくうちの子供は無気力で困りますという親御さんがいますが、生まれつき無気力な子供というのはいないはずです。

今不登校になっている子供に笑顔はないかもしれません。表情も無表情かもしれません。

しかし、昔からそうでしたか?

いや違うはずです。

ではなぜ無気力になるのか?それは親が支配し続けるいわゆる過干渉な親のせいだともいえます。

詳しくはこちらの記事にも書いていますが、過干渉はマイナスの影響がとても多いものです。

支配タイプの親は、すべてのことに、~すべきというものがあり、子供のためにという免罪符でそれをするように誘導します。

しかしその~すべきが親の理想の押し付けになっているケースもあります。

その理想の押し付けで思春期まできてしまい、親が決めた学校が自分には合わなかったりすると、子供としては親が決めた学校だからという言い訳をしてしまうことにもなります。

また常にレールを敷かれた人生で負け知らず、失敗知らずできた場合には、困難を乗り越えるという力が培われてきていません。

常に親が失敗や危険を回避してきたからです。

そのために思春期で初めて迎えた困難を解決すべき術を見つけられず途方にくれ無気力になるということもあります。

そのほかにも思春期にはホルモンバランスの変化などで、不調をきたしそれが無気力となっている場合もあるとは思います。

ではこれらのことから、反抗期である思春期に不登校になる子供たちに親はどのように接していったらよいのでしょうか?

まずは思春期に不登校になっている子供の気持ちを確認してみましょう。

ニート、不登校、引きこもりは毒親が生み出す!?解決法は?

思春期の不登校の子供の気持ち

  • 根ほり葉ほりきかないでほしい
  • 見守っていてほしい
  • 無理やり学校にいかせないでほしい 関連記事はこちら
  • 不登校がいけないことはわかっているけれど、学校にいけない、自分でもわからない
  • とにかくやる気がでない 無気力
  • 不登校になる自分はダメな人間だ
  • お父さんやお母さんは不登校の自分にあきれているに違いない
  • どうして不登校になってしまったのか自分でもわからない

上記のような気持ちを親はわからずに勝手に下記のようなことを思っていませんか?

  • 「学校に行くつもりはあるのかしら?」
  • 「勉強せずにすごしていて大丈夫なのかしら?」
  • 学校に行かないなら働きなさい
  • なんて情けないんだ
  • そんな弱くてどうするんだ

などと思ってしまっているのではないでしょうか?

多くの親は相談の際に「不登校になって早〇年、とか〇か月で家にいるときは別にいつもと変わらず普通なんです。本当に学校に行くつもりはあるのでしょうか?」と言います。

もちろん不登校の子供は学校に行きたいんです。行かないといけないとわかっています。でも行けないし、その理由が自分でもよくわからないから、葛藤し、自己否定をし続けてしまうのです。

思春期の不登校のお子さんをお持ちの方は上記をよく理解することが、解決するためには必要です。

しかし残念ながら教師でさえ不登校を正しく理解していない人が多く、教師によっての言動で不登校の子供や親が傷ついているという現状もあります。

不登校が前向きな経験に。乃木坂・白石麻衣さんも不登校だった。

思春期の不登校を解決するために親がすべきこと

不登校を受け入れる

不登校を受け入れてない、理解していないもしくは受け入れられていない場合には解決が遠のきます。

自分の子供が不登校だなんて、恥ずかしくて言えない。ありえない。近所にも不登校を隠してますという方は結構います。

こんな風に受け止めてしまっている場合には残念ながら不登校を解決できないかもしれません。

親が不登校を受け入れていないと、子供は敏感に察知します。

不登校=自分なのに、不登校を受け入れられていないということは、自分自身が受け入れられていないと感じますし、否定された気持ちになります。

まずは不登校を受け入れ決して無理に行かせるのはやめてください。これは親に限らず学校の先生にもぜひにお願いしたいところです。

登校拒否・不登校は無理やり学校に行かせるべきなのか?の記事はこちら

見守り本人の意思を尊重する

不登校に限らず思春期というのは親にとやかく言われることを嫌う傾向があります。

自我同一を目指し自分探しの時期である思春期ですから、親の意見を全面的に受け入れていた子供も、客観的に物事をみるようになり、親の希望通りにいくとは限りません。

それが長く生きている親からしたら、遠回りな道であっても、苦労が伴う道であっても基本的には本人の意思を尊重するほうがよいと私は思います。

失敗したとしても自分で決めたことならまた頑張ることができます

しかしこれが親の決めたことであったら、どうでしょうか?親のせいにして、頑張ることができないかもしれません。

何も考えていないように見えても思春期の子供たちは十分すぎるほどいろいろなことを考え葛藤をしているはずです。

見守る、待つということも不登校に限らず、反抗期でもある思春期はとても大切です。

感謝の気持ち

親によっては不登校になっている子供に、「そんな奴は家を出ていけ」とか「学校に行かないなら働きなさい」などといってしまうケースもあります。

ここまで読み進めてきたかたなら、このような発言は思春期の子供にすべきでないということは理解していただけると思います。

ここにも親のこうあるべきという支配欲が顔をのぞかせています。支配欲を捨てて、今子供が元気で生活できている、子供が存在しているということに感謝の気持ちを持ちましょう。

明石家さんまさんの娘さんのいまるさんの名づけの意味をご存知でしょうか?

生きているだけでまるもうけというところから名付けたそうです。

生まれてこれない子供もいますし、幼くして亡くなるお子さんもいます。そして子供が欲しくてもできない方もいらっしゃいます。

子供がいるだけで、存在しているだけでも感謝してみてはどうでしょう?

そう思えばそれだけで幸せなのですから、こうあってほしい、という願望はでてこないはずです。

お子さんが生まれるときのことを思い出してください。勉強ができる子に育てようとか、良い会社に入れるようにしようと考える親よりも圧倒的に無事に健康に生まれてくることを願ったはずです。

その気持ちを思い出し、日々の生活に感謝する気持ちをもってみませんか?

共感と声かけ

子供が話をしてくれない・・部屋から出てこない・・という不登校の子供もいます。

そもそも思春期ともなると、親といるよりも友達と過ごすことが楽しい時期でもありますし、反抗期のような時期でもあり、親と話すこと自体が面倒だと思う子供も少なくありません。

話かけてもまるで無視されているかのようだったり、返事をしなかったりすることもあるでしょう。

だからと言って、親も思春期の子供に腹を立てて、同じように無視していては、本人は受け入れられていないと感じたり、場合によっては見捨てられたと感じてしまうかもしれません。

思春期という時期は自立を目指す一方で、まだまだ甘えや依存もある時期です。

話をしだしたら傾聴し、話をしなくても「おはよう」「ただいま」など挨拶をしたり、できるだけ共感したり、適度な声掛けをするとよいと思います。

その声掛けですが、決してネガティブなことは言わないでください。「学校まだいかないの?」「明日は行けそう?」などはNGです。

行けるようになれば本人が言うはずです。焦らずに信じて待つというのも大切です。

ただ勘違いして頂きたくないのは、ただ待つというのではだめです。適切な対応をしつつ待つのです。

登校刺激は内面が満たされてから

不登校になってある程度の時期がたつと、親はしびれを切らして、もういいだろうと不登校の子供の状態を無視して登校刺激をしてしまうことがあります。

登校刺激の適切な時期というのは〇日たったから、〇か月たったからという明確な時期というのはないのです。

その子供の状態などにより、時期も方法も異なります。

この点に関しては勝手な判断をせず、不登校を専門としているカウンセラーに相談するのが一番良いと思います。

また不登校に関しては単なる心理カウンセラーに相談してもただ話を聞いてくれるだけだったと仰る方が多いです。

不登校は残念ながら一般的な理解が進んでいません。そのため相談するのは専門としている方のほうがはるかに実のあるアドバイスをもらえるはずです。

よろしければお問い合わせフォームからお気軽にお問合せください。カウンセリングお申し込みの方には具体的な登校刺激等お子様の状況に応じたアドバイをさせて頂いております。

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まとめ

思春期・反抗期におきる不登校。ただでさえ子供との接し方に悩む時期でもあるのに、ましてや不登校となると親もどうしていいものか、困り果てる方も多いと思います。

しかし親の適切な対応で、必ず不登校は改善できます。

具体的なアドバイスが欲しい、早期解決を目指したい方はお問い合わせフォームから是非カウンセリングにお申込みください。

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