毒親の生活保護申請する?子供に扶養義務があるのか?

毒親に限らず親が経済的に困窮した際には子供は扶養義務があるのでしょうか?

生活保護申請はできるのでしょうか?毒親と絶縁していても扶養しないといけないのでしょうか?

生活保護と扶養義務について調べてみました。

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1.扶養義務とは

親子といえども毒親に育てられた場合には、毒親に対して恨みや復讐心をもってはいても感謝を持てず、ましてや毒親を扶養するなんてとんでもないと思う方もいらっしゃると思います。

そして毒親の場合にはその影響を回避するために子供が絶縁していることもあります。

毒親でないにしても、親への扶養義務というのは少し重荷に感じる方もいるのではないでしょうか? 経済的に困窮している毒親への支援としては親族の援助と公的には生活保護があります。

扶養義務とはどういうものなのでしょうか?

民法第877条

  1. 直系血族及び兄弟姉妹は、互いに扶養をする義務がある。
  2. 家庭裁判所は、特別の事情があるときは、前項に規定する場合のほか、三親等内の親族間においても扶養の義務を負わせることができる。
  3. 前項の規定による審判があった後事情に変更を生じたときは、家庭裁判所は、その審判を取り消すことができる。

民法第740条

直系血族及び同居の親族は、互いに扶け合わなければならない

子供は親の扶養義務があるということになります。ただし、近年は毒親のような親に育てられた場合には親子が疎遠になったり、経済的余裕のないことから扶養をしないケースも多くなってきています。

また扶養といっても夫婦や未成年の子供に対してのものと、それ以外とでは程度が異なり、生活保持義務生活扶助義務とで区別がされています。

生活保持義務は自分と同等の生活をさせるという義務で、主に夫婦間や、未成年の子供に対して負う義務となります。

これに対して生活扶助義務は自分の収入にふさわしい生活をしたうえでお金に余裕がある場合に最低限の生活を維持させる義務ということになり、成人している場合には親に対してはこの部分が扶養義務となります。

扶養義務に関しては強制力はなく、正当な理由がなく扶養義務を拒む場合には家庭裁判所で調停または審判を行うことができます。

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2.生活保護申請について

子供が毒親と絶縁していたり、扶養が行われない場合や毒親が子供と疎遠となって自ら生活保護の申請をするケースもあります。

生活保護申請の手続きの流れ

1.事前相談

生活保護制度の利用を希望される方は、お住まいの地域を所管する福祉事務所の生活保護担当までお越し下さい。生活保護制度の説明をさせていただくとともに、生活福祉資金、各種社会保障施策等の活用について検討します。

2.保護の申請

生活保護の申請をされた方については、保護の決定のために以下のような調査を実施します。

  • 生活状況等を把握するための実地調査(家庭訪問等)
  • 預貯金、保険、不動産等の資産調査
  • 扶養義務者による扶養(仕送り等の援助)の可否の調査
  • 年金等の社会保障給付、就労収入等の調査
  • 就労の可能性の調査

3.保護費の支給

  • 厚生労働大臣が定める基準に基づく最低生活費から収入(年金や就労収入等)を引いた額を保護費として毎月支給します。
  • 生活保護の受給中は、収入の状況を毎月申告していただきます。
  • 世帯の実態に応じて、福祉事務所のケースワーカーが年数回の訪問調査を行います。
  • 就労の可能性のある方については、就労に向けた助言や指導を行います。

厚生労度省HPより

 

生活保護申請を毒親が行うと扶養義務者に対しての扶養の調査が行われます。聴取や書面によりあなたが扶養できるかやあなたの収入に関して問い合わせが行われます。

その他上記の調査により生活保護を受給できるかどうかが決定されます。ひと昔前まではプライドや生活保護受給をすると肩身が狭いという理由から本来は生活保護を受けるべき人であっても申請しないという方がいらっしゃいましたが、最近は実際には生活できるレベルの収入があるにも関わらず安易に申請をして、問題になるケースもあります。

そのため役所のほうでも生活保護申請の際にはまずはほかに扶養してくれる家族がいないかどうか?家族と相談して扶養してもらえるよう扶養義務のある家族に連絡をとるように促されるようです。

3.毒親への扶養義務はあなた次第

扶養義務に関しては役所も当事者間の話し合いを重視しているようです。

そのため現実には親と絶縁状態にあるため扶養はできないと回答し、扶養しないケースも多くなっているようです。

以前話題となったかなり収入のある芸能人の親が生活保護費を受給してしたというニュースがありました。これを機に十分な扶養が行われている場合には生活保護は必要ないとみなされ、生活保護費は支給されなくなったようです。

毒親への扶養義務から生活の援助をするのか?それともこれまでの仕打ちからやはり関わりたくないし、援助はできないと決め毒親に生活保護の申請をするように助言するのか、結局のところはあなた次第です。

もちろん自分の生活の余裕がない場合には扶養義務はありませんので、その旨を回答して毒親には生活保護申請をしてもらうことをお勧めします。

4.まとめ

扶養義務と生活保護について理解は深まりましたでしょうか?毒親への援助となるとこれまでの事情やすでに絶縁していたりすることもあり戸惑う方もいらっしゃると思います。自分の生活が成り立ち余裕がある場合には自分の気持ちと配偶者がいる場合にはよく相談をして決めるとよいですね。

毒親の借金やお金の無心で困っている方はこちらを参考になさってください。

毒親と絶縁をお考えの方はこちらをどうぞ。

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