アメリカとの文化の違いが引きこもりを生んでいる?!

日本は引きこもりが多くアメリカには少ない。そんなイメージを持つ方は多いのではないでしょうか?

引きこもりはアメリカには少ないのでしょうか?なぜ日本は引きこもりが多いのでしょうか?

アメリカとの文化や社会構造の違いに答えはありそうです。

アメリカと日本の文化や価値観の違いから解明してみたいと思います。

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アメリカの不登校と引きこもり

アメリカにも不登校はあり一定数はいるようです。

ただし、日本とアメリカでは捉えかたが違うようです。これは文化や社会構造の違いといえそうです。

アメリカにも不登校があるということは日本と同じように不登校の一定数が引きこもりになる可能性はあると思いますよね?

アメリカの不登校については「学校に出席することについての深刻な感情的苦しみ・不安やかんしゃく、うつ、身体症状を含むこともある。」という状態を意味しているようです。

日本の不登校の定義は文部科学省では下記のように定義しています。

「不登校児童生徒」とは「何らかの 心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により、 登校しないあるいはしたくともできない状況にあるために年間 30日以上欠席した者のうち、病気や経済的な理由による者を 除いたもの」

不登校の定義としてはアメリカも日本もさほど変わらず同じ理解といえます。

ただし、日本の不登校とアメリカの不登校では大きな違いがあったのです。

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アメリカでの不登校の対応が引きこもりを減らす

アメリカでの取り組み

日本の場合には不登校になると、学校が働きかけをする場合はありますが、法的に何か決まりがあるということはありません。

たいていの不登校の親は学校のスクールカウンセラーや、教師に相談を最初しますが、スクールカウンセラーも特に何か対策をしてくれることはなく、ほとんどのケースではただ親の話を聴くだけです。

スクールカウンセラーの場合にはご自身が体験されていたりしない限り、特に不登校に特化して何かを学ぶということはあまりなく、来談者中心療法(日本のカウンセリングで多い技法)が施されるだけです。

来談者中心療法というのは、相談者が答えをもっているとの考えから、話を聴き、答えを引き出していくというようなものです。

来談者中心療法は時間はかかりますが、自分で問題に気づき、答えを導きだすためとても良い技法なのですが、不登校そのものは親の問題ではないために有効ではないこともあり、時間がかかる点が難点です。

しかし不登校の背景に親子間の問題や、親自身の問題などが隠れているケースも多く、有効な場合もあります。

ただし時間がかかるため、親もただ悩みを聞いてもらうだけでなにも解決しないと感じてしまう方が多いのが実情です。

そこで行き詰ってしまう親は私のような不登校を専門または得意とするカウンセラーに相談をして、解決を図ります。

しかし不登校という状態をなんとかしたいと思いながらも本やネットで情報収集し、親なりの対策をするだけにとどまる親が多く、時間ばかりが流れ、数年後不登校から脱出できるケースもあれば、適切な対応ができず、状態が悪化もしくは変わらず不登校から引きこもりになるケースが多いです。

最初は部屋からは出て家族とは交流のある引きこもりも、親との関係性が悪化したりすると部屋からさえも家族が活動している時間は出てこなくなったり、家族とも一切口を聞かない引きこもりになってしまうこともあります。

このためやはり本格的な引きこもりになる前の不登校のうちに相談に行かれることをおすすめしたいと思います。

一方で、アメリカの場合には不登校の考え方と取り組みに違いがありました。

不登校は教育を受ける権利の喪失ととらえられ、再登校を社会の義務と考えているのです。

このアメリカの理念から不登校の早期解決を図るために専門家に相談をしたりして登校を働きかけるという取り組みが行われるそうです。

そしてこの不登校の子供への働きかけがない親は学校により警察に通報され裁判所に出廷を求められるとのこと。

そして裁判官、先生、保護観察官等により不登校から再登校できるようなプログラムを提示され半年ほど保護観察下に置かれることもあるようです。

アメリカでの引きこもりが日本での不登校から引きこもりになる数と比べると少なくなる理由の一つといえそうです。

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ホームスクーリング

アメリカの場合にはホームエデュケーションも浸透しており合法です。

保護者が教師となって教育したり、家庭教師を雇ったり、ネットで在宅講座を受けることができます。

不登校だからホームスクーリングというわけではなく、ホームスクーリングのほうが良い教育を受けさせられると考えている方もアメリカには多いようです。

また宗教上の理由で子供の精神を守るためにあえてホームスクーリングにするというケースもあるとのことです。

アメリカ文化

またアメリカでは生まれて間もなく一人で寝かせるなど、日本と比べると早期に自立するように取り組む文化です。

親が子供の世話をするのは18歳までとされています。

不登校になった子供であっても上記のようなアメリカ社会全体の取り組みから引きこもりになるケースは少なくなるだけでなく、日本でいう引きこもり年齢には自立して親元から離れるために引きこもりかどうかの実情が把握されていないということも考えられます。

また親元から離れ自立しなくてはいけないという文化から、それを機に働き始めるというケースも多く、アメリカでは不登校から引きこもりになりにくい環境だともいえるでしょう。

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日本の文化が引きこもりを増やしている?!

日本では「和をもって貴しとなす」が良いとされる傾向にあり、皆同じならよいけれど、そこからはみ出した人には厳しい目を向けるような傾向がありますよね。

一方でアメリカは個性を尊重する国ですよね。

ここからもアメリカと比較すると日本は引きこもりを生みやすい環境だといえます。

日本の場合には社会的に成功しなければならないプレッシャーがとくに男性においてまだまだ強いですし、上記の概念から日本は対人恐怖症が多いとも言われています。

そして引きこもりの方の多くに対人恐怖症など不安症状を持つ方がいます。

一方で、そのような症状が出ても日本の場合にはカウンセリングを受けたり精神科に行くというのはハードルがあります。

アメリカの場合にはカウンセリングやセラピーを受けるのは一般的です。

ここにも引きこもりを生み出す要素が日本はアメリカに比べてあるといえます。

カウンセリングやセラピーは日本ではまだ一般的でなく、不登校や引きこもりであることを、恥じて、相談に行くという行動をとらないことが多いです。

そもそも不登校や引きこもりを恥ずかしいとか、よその人に言えないという親の元では解決が難しいともいえます。

そのためなんの手段も取らず、正しい対応がわからないために不登校でとどまらず引きこもりにまでなってしまうともいえるでしょう。

アメリカでは引きこもりや不登校には親のサポートが必要だと考えられています。私もそう思います。

それだけ親の対応というのは重要ですし、親が不安を抱えていては解決が難しいのです。

なぜかはこちらの記事を参考にしてみてください。

ここまで読んだらきっと不登校の専門家の助けが必要だとわかるでしょう。

いつまでも自己流で接していては、不登校やひきこもりの解決が遠のく可能性があります。

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そして次にまだまだ日本がアメリカと比べたら学歴社会であること。これも引きこもりを助長しているといえます。

さらに前述のようにアメリカでは自立するための教育を早期から開始しますが、日本ではいつまでの親元を離れないということも多く、引きこもってしまっても親が衣食住を完備して生活を不自由なくさせてしまうというのも引きこもりの助長になっているのでしょう。

日本のやり直しが難しいという社会的構造もアメリカに比べたら不登校や引きこもりの人に希望を持たせることが難しいため引きこもりになってしまう人が多くなるとも考えられます。

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アメリカから学ぶ引きこもりの早期解決

アメリカのように社会全体で不登校の問題に取り組み親をサポートする取り組みが不登校からの引きこもりを増やさないといえるでしょう。

親は自分たちだけで引きこもりや不登校を解決しようとせずに専門家のサポートを受け、適切な取り組みを行うことが早期の引きこもり解決につながると思います。

引きこもりだからと精神科や思春期外来にまずは相談に行く方もいらっしゃいますが、病気が隠れているケースならいいのですが、そうでないと無理やり診断をくだされ薬を処方されたけれど解決できなかったということもあります。

なかにはお医者様に説教され落ち込み、親御様が引きこもり状態なんてこともあります。

日本の場合には、医者でない専門家にお金を払って解決したり、カウンセリングを受けたりということに抵抗があったり、親の世間体があるために相談できないなどが不登校や引きこもりを長期化させてしまっているように感じます。

実際私のところに相談に方はいらっしゃる方々は不登校や引きこもりの初期の方よりも、ある程度学校との相談や病院にもいき、自分で情報収集したり、本を読んだりして自分たちで取り組んでこられたけれど、行き詰ってしまった方たちがほとんどです。

なぜ不登校の段階で、初期の段階で専門家に相談しにいかないのでしょう?

身体の不調は顕著だけど心の傷は見えないからです。これが不登校や引きこもりを悪化させる原因の一つともいえますね。

ぜひご自分たちだけでなんとかせようとせず、早期にご相談いただければと思います。

また引きこもりにさせないために日本もアメリカのように早期から自立に向けての教育をしていくのが良いのだと感じました。

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まとめ

アメリカは早期から自立を働きかける教育を施し、不登校になっても社会的に親をサポートし解決を図る取り組みをされていることで引きこもりが少ないのだということがわかりましたね。

また日本の文化が引きこもりを助長してしまうこともおわかりいただけたと思います。

引きこもりの解決には専門家などへの相談がおすすめです。

カウンセリングのお申込みはお問合せフォームからどうぞ。主に親向けへの対応を具体的にアドバイスさせていただきます。

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