別室登校をどれくらいの期間できたら、不登校から脱することができるのか?
もちろんこれは個人差もありますし、周囲の対応によると思います。
ではどれくらいの期間、どのような状態で別室登校ができて、不登校から脱することができるのでしょうか?
息子の例などを参考にお伝えしていきます。
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目次
1.別室登校とは
別室登校とは学校内の会議室などの部屋や保健室を利用して教室でなく別室に登校することをいいます。
学校によっても対応はさまざまですが、小学生だと保健室利用が多いですね。
中学生になると不登校の生徒が一気に多くなるため1つの教室を別室登校用に設けている学校もあります。
そこで自習したり、時間が空いている先生が指導してくれたり、給食をいただいたり、するというのが多いと思います。
どのような方法でできるかは学校に相談し、希望も伝えるとよいと思います。
期間については設定されていないと思います。あくまで本人の状態次第といえるでしょう。
2.別室登校できる状態になるには
まず別室登校できる状態になるには、本人にその意思があることが大前提となります。
別室登校といえども学校へ行くのですから、本人にとってはとても不安で勇気が必要です。
本人の意思を大切にしてくださいね。
そのうえで
2-1.別室登校できる状態
- 本人の気持ちが前向きになってきた
- 身体症状がでなくなってきた
- 昼夜逆転がなくなってきた
- 勉強しようという意欲が出てきた
- 外出するようになってきた
上記がある程度あてはまることが必要となりますのでたいていの場合は不登校になってからある程度の期間を要すると思います。
うちの息子の場合には本格的に不登校になってから約半年後に別室登校することができました。
半年前後で別室登校できたという話はよく聞きますが、なかにはできずに1年、2年たってしまうという方もいらっしゃいます。
できるまでの期間については本人の葛藤の度合いと、周囲の対応によって変わってくるものと思います。
もちろんできるだけ早くさせたいというのが親の本音だと思います。
2-2. 別室登校・不登校から脱する状態にするために周囲ができること
2-2-1.不登校初期~本格期
子供自身もなぜ学校にいけないのか、眠れないのか、起きられないのか?
頭痛、腹痛、吐き気など身体症状が出るのか、わからずに悩んでいる時期です。
- 不登校であることを責めない
- 不登校であることを理解し受け入れる
- プラスの温かい言葉がけ
- 不登校であっても大事な存在であることを認識させる
不登校初期の期間は特に「なぜ学校にいけないの?」「行きなさい」と無理やり学校へ行かせたり、連れて行ったりしがちですが、これは逆効果です。
本人も行きたいし登校しようと思っています。
でも頭では登校しようと思っていても身体がいうことをきかない時期でもあります。
親はつい行かせようとしてしまい理由を聞いてしまいますが、これも本人にはわからないというのが本当のところです。
なぜなら不登校の原因は複数あり何かをきっかけになるからです。
不登校は突然なるかのように見えて実は要因が積みかさなってきているのです。
きっと予兆のあった期間はあると思います。
我が家の場合には不登校になる前に辛そうにしている期間があり、たまに熱はないけど頭が痛いと言ってお休みすることがありました。
でも翌日は行けるしあまり気にしていませんでしたが、今思えばちょうどこのころに友人関係で悩んでいたのです。
この時期は本人は罪悪感をもってますし、不安でいっぱいです。
子供の気持ちを理解し、葛藤していることをわかってあげることが大切だと思います。
なかには自殺をほのめかす子供が結構います。
息子の場合もそうでした。生きる意味さえわからなくなるほど葛藤しているのです。
このときに私が意識したのは不登校だろうと、どんな息子であっても私にとっては大事な存在であることを繰り返し伝えました。
私自身正直毎日が不安でとても辛い期間でした。
仕事中はとても不安で良くないことを想像してしまい、帰ってきて息子が無事に家にいることが確認できた時には本当に安堵していました。
2-2-2.不登校安定期
最初のころは朝になると頭痛、腹痛など身体症状が出ていた子供も親が責めずに上記の対応をある一定の期間しているとある時期から、落ち着いてきます。
この時期になると親から見ると今までと変わらないのではないか?
学校へ行けるのではないか?せめて別室登校くらいならできるのではないかと思うようになると思います。
でも本人は依然として悩んでいるはずです。
ただ少し状況に慣れて罪悪感は薄れてきているかもしれません。
でも責めてはいけません。上記の期間の対応を引き続きしたうえですることは
- ほめることを意識する
- 親の失敗談を話す
- 家を居心地よくする
- 役割を与える
- 学校の先生やクラスメイトと繋がっておく
不登校の子供に共通しているのは、心が繊細、敏感であり、自信を喪失していることです。
そのため自信をつけていくことがこの期間だけでなく以後ずっと重要になります。
ほめることと役割を与えることで自分の存在意義を感じられるようになるはずです。
人間誰でも人の役に立つと嬉しいものです。できるだけ「ありがとう」と言葉に出して感謝を伝えましょう。
また家を居心地よくするというのも重要です。
これは掃除がされてきれいという意味ではないので誤解ないようにお願いしたいのですが、家族間の不仲などがあって、言い争いがあったり、不穏な空気が流れていてはゆっくりと心を休めることができません。
そのためこれを機に夫婦や嫁姑の不仲など解消できるのが望ましいです。
不登校の子供に共通する点があるように親にも特徴がります。
詳しくはこちらをご覧いただき、意識を変えて頂くとよいと思います。そして言葉がけにも注意を払って下さい。
時に正論は不登校の子供にとって凶器となります。
また舌打ちをしたらい、非難するような言葉、感情的なものの言い方もやめた方がよいと思います。
2-2-3.登校刺激をする
上記の期間に正しい対応をしていれば、子供も少しずつ状態が良くなり心が満たされてくると思います。
本人から学校に行くという言葉を引き出せるかもしれません。
その言葉を聞けると一番良いのですが、聞けなかったらいよいよ登校刺激をする期間です。
- 別室登校というものがあることを伝える
- 学校の先生やクラスメイトと連絡をとりあう
- 制服を着てみる提案をする
- 学校のない日に通学路を歩いてみる(電車やバスに乗る)提案
- 環境を変える
ここでも無理に学校へ行きなさいというようなことは決してしません。
あくまで情報提供にとどめ本人が選択するように促します。
無理やり別室登校までできても本人は親が決めたことだからという意識をもってしまうとまた不登校に戻ってしまう可能性が高くなってしまいます。
この期間の登校刺激もいままでの2-2-1から2-2-2-を忘れずに心にとめて行ってください。
環境を変えると聞くとなんだろう?って思いますよね。
もちろん引っ越しも1つですが、そう簡単にはできないですよね。部屋の模様替えでもいいです。
カーテン変えるだけでもいいですし、部屋の入れ替えでもいいです。
何か気分が変わることもさらに前向きな気持ちにさせてくれます。
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3.別室登校の期間
別室登校の期間については、これは個人個人により異なります。
参考例としては私が知る限りでは半年程度の期間というのが多いです。
実際に息子も半年程度別室登校の期間がありその後教室に復帰しました。
別室登校の期間中は毎日登校したわけではなく、週に2~3日程度。
一回あたり2~3時間でした。
これもやはり本人の葛藤度合いと周囲の対応によっては短くも長くもなると思います。
また別室登校できたからといって必ずしもそのまま順調に教室に復帰できる保証はありません。
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4.不登校から脱するのに重要な3つのこと
- 自己肯定感を高める
- 将来に希望がもてる
- 学校や友人とのつながり
別室登校を果たしても最終的に不登校から脱して教室や社会に復帰できないことには意味がありません。
親は子供に学校を行かせることに注視してしまいがちですが、最終的には社会にでて自立できるようにしていくのが親の務めだと思います。
そのためには上記3つが重要となってきます。
人は自信がつくと社会に出ようとします。
子供にとっての社会は学校です。
そして将来に希望がもてなくては生きる意味も働く意味もわからなくなるのです。
そのためには親がいきいきと楽しく過ごしていることが重要なのです。
子供は親の姿を見ています。今の子供の状態はあなたの鏡です。
必ず親の影響を受けているはずです。
まずは親が変わることが大事です。親が変われば子供も変わってきます。
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5.まとめ
別室登校の期間も不登校の期間も子供の問題だけでなく周囲の対応の仕方で変わってきます。
まずは不登校の子供をありのまま受けとめてあげてください。
そして周囲は子供が自信を取り戻し、前に進めるようなサポートをすることが大切です。今までの自分の対応を振り返ってみることをおすすめします。
親が対応を改めれば子供は変わっていきます。きっと教室復帰もできるはずです。
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