小学生のいじめと登校拒否・不登校の対処法

小学生の登校拒否・不登校の要因はさまざまですが、いじめの場合には学校自体が怖くなってしまうこともあります。

また先生の対応や周囲の対応が適切でないと長引いてしまうことにもなりかねません。

今回は小学生の登校拒否・不登校の要因がいじめに関する場合の親や周囲の適切な対処法についてお届けしたいと思います。

1.小学生のいじめによる登校拒否・不登校

今思えば小学生の時、いじめに加担していたことになってたかも!?と思う出来事がありました。

また逆にいじめられてた!?と思うこともあります。

小学生の時に転校してきた女の子がいて公立の小学校なのに電車で通ってきた子がいました。

特にその子が目立つとか変わっていたという感じはなくおとなしくあまり話をしない小学生でした。

何かのきっかけで男子の誰かが○○(苗字)と呼び始め、そこから皆も同じように○○菌と言い始めてしまったのです。

ただ、その呼び方以外には誰かがその子を仲間外れにしたり、いじめたりしているということはなかったと思います。

でも今考えると○○菌てひどいですね。小学生ですし、言われた女の子は傷ついたと思います。

またいじめられた経験(自分ではあまり認識はないですが)になるかもと思うのはやはり呼び方で、私のことをさると呼ぶ女子二人組がいました。

これは今考えてもなぜさるという呼び名になったのかは不明ですが、とにかく特定の女子二人組がさると私のことを呼ぶようになりとてもいやだったのは覚えています。

今思えばいじめと言えるかもしれないですね。

幸い他の子たちが同調しなかったので、いじめという認識を持たず、少しいやな思いをしたという程度の思い出となっています。

程度の差や受け止め方の認識によってもいじめかいじめでないか判断が変わることもありますね。

小学生のいじめで多いのは下記のようなケースです。

  • 特定の嫌がる呼び名
  • 仲間外れ
  • 陰口を言う
  • いじめの対象の子供が近寄ると逃げる
  • 勉強ができる
  • 持ち物がなくなる
  • 持ち物にいたずらされる

2.いじめる子供

いじめる側はいじめる子供を心底嫌ったり憎んでいるとはかぎりません。

  • あの子が気に入らない
  • ちょっと他の子と違って面白い
  • 反応がおもしろい
  • 自分のストレス発散
  • 自分を守るため(弱さの裏がえし)

たいていは小学生であれば、ちょっとしたことで、いじめられる子のことを気にいらないなどの理由からいじめてしまうことが多いと思います。

しかしストレス発散という理由の裏には厳しいしつけや家庭内不和、過干渉などが隠れていることもあります。

実話としていじめの加害者が大変優秀で成績がよい生徒だったということもあります。

いじめの理由としていじめた子供の親が羨ましかったというのです。

なぜならこの子は常に親の過干渉を受け、勉強をさせられて嫌気がさしていたところ、いじめた子供の親と接する機会があり、その対応を羨ましいと思ったそうです。

そして成績優秀な彼は立ち居振る舞いが模範的なため先生も気づかず、また彼も先生のいるところではいじめたりしませんから優秀な頭脳をいじめの方でも生かしていたのでしょう。

こんな理由でいじめられた子供はたまったものではありません・・自分の子供は模範生徒だし大丈夫だなんて、親も先生も思ってはいけません。

子供のいじめの背景には成育歴や家庭の状況というものも隠れていることがあるのです。子供が親からの愛情不足を感じているためいじめをしてしまっていることも考えられます。

機能不全家族が原因のいじめ・・いい子がいじめることも

3.小学生のいじめによる登校拒否・不登校の対応

いじめる側が100%悪いという認識を忘れない

いじめられる側に問題があるという方が稀にいらっしゃいますが、どんな理由があるにせよいじめる側が100%いけないのです。

これは絶対に忘れてはいけない認識です。少しでもいじめられた側にも責任があるかのような不用意な発言をしてしまうと、登校拒否・不登校になっている小学生の傷口に塩を塗る行為となってしまいます。

ただでさえ、不登校・登校拒否になっている子供は小学生であれ罪悪感を感じています。

そんな時に親が子供に「あなたが何かいじめられるようなことをしたんじゃないの?」などと言ったら子供はどう感じると思いますか?

親が味方になってあげなくて誰が子供の味方をするのでしょうか?

親も追い詰められどうしてうちの子がいじめられるの?という不安な想いから言ってしまうのだとは思います。

しかし言われた子供はただでさえ人間不信なで不登校・登校拒否の罪悪感があり、傷ついているのに自分の親に責められるようなことを言われたらどう思うでしょうか?

人間不信に拍車がかかり、さらには親に受け入れて貰えてないことで自己否定に陥ってしまいます。

いじめる側が悪いという認識を忘れないでください。

受容する

いじめられた子供は決して悪くありません。そして登校拒否・不登校になっていることを受け入れましょう。

なぜ学校に行けないの?もっと強くなりなさい!やり返しなさい!なんていう発言は不登校になっている当人の対応に問題があったのだと言っているようなものです。

子供の気持ちに寄り添いいじめられて辛かった気持ち。学校が怖いという気持ち。登校しなくてはいけないと頭ではわかっているけれど、登校できず登校拒否・不登校になっている自分・・複雑な気持ちでいるはずです。

親だけでなく、周囲がみな受容してくれると子供は安心できます。

人が怖い・・学校が怖い・・学校に行きたくない場合の本人や周囲の対処法

安心安全な場所が必要

いじめで登校拒否・不登校になっている小学生にとって、小学校が安心、安全ではなくなってしまっています。

おそらく学校が怖いという表現をされているのではないでしょうか?学校が怖いについてはこちらに詳しく書いています。

文部科学省でも下記不登校生徒への対応をとりまとめています。

 

不登校に対応する上で持つべき基本的な姿勢として

安心して通うことができる学校の実現
いじめや暴力行為を許さない学級づくり,問題行動への毅然とした対応が大切であること。また,教員による体罰等の人権侵害行為等があってはならないこと

文部科学省報告より一部抜粋 文部科学省HP

不登校・登校拒否の生徒をなくすためにも、学校の先生方は前述のとおり、いじめた側が悪いという認識をもち、受容するということをした上で学校を安心して過ごせるように取り組んで頂きたいと思います。

繰り返しになりますが、そのためにはいじめられた子供が悪くないこと。

そして登校拒否・不登校になっているのは決して甘えや怠けではないこと。

本人は登校しようと思ってもできずに苦しんでいて好きで登校拒否・不登校になっているわけではないことを他の児童にもわかるようにしてもらいたいと思います。

そうでないとせっかく登校拒否・不登校となっている生徒が学校に行けてもまた同じことが起こってしまう可能性やさらなるいじめが起きる可能性もあり、また登校拒否・不登校になるかもしれません。

また学校だけでなく、家庭が安心して過ごせる場所であるという大前提が必要です。

簡単なようで実はできていないことがあります。

たとえば家庭内不和があり、両親がけんかが絶えない、兄弟げんかが多い、嫁姑の争い、母親の過干渉など子供にとって家で安心してくつろぐことができない環境である場合があります。

母親の過干渉の影響はこちらにも書いていますが、登校拒否・不登校になる要因ともなります。

いじめられたことが登校拒否・不登校の原因だと思ってもそれはきっかけにすぎないことがあります。

同じ出来事が起きても子供のとらえ方によっては大したことないと思える子供と、自信を喪失して無気力になってしまうほどの衝撃を受ける子供がいます。

これは生まれ持った気質もありますが、育った環境要因でたくましさがかけてしまったり、困難に立ち向かう力がついていないということもあるのです。

親も抱えこまないで相談を

子供が登校拒否・不登校になってしまうと親もどうしてよいかわからずに、親も家に引きこもり、暗く過ごすうちに次第に無気力となりうつになってしまうこともあります。

私も息子が登校拒否・不登校状態になった当初は、いったい全体どうしたらいいの?どうなるの?と不安が押し寄せ、夜も眠れずに奈落の底に突き落とされた気持ちでいっぱいでした。

このどん底から這い上がることはできるのか?光がさすことはあるのか?光がさすなんて考えられないと絶望していました。

絶望というのはこういうときに感じるんだと・・

でもちょっと待ってください。登校拒否・不登校の問題はあなたの問題ではなく子供の問題なのです。

最初はこの問題の仕分けできないのです。よくわかります。登校拒否・不登校は子供の問題です。

あなたの問題ではありません。そして親が落ち込むと子供はどう感じると思いますか?

お母さんが暗い・元気がない→ 登校拒否・不登校の自分が親を苦しめているんだ → そんな自分はダメな人間なんだ

という構図ができあがり、子供は更に自己否定してしまいます。登校拒否・不登校の生徒はみな自己否定し、自己肯定感が低いです。

最悪の場合には自殺を考える子供もいるのです。自己否定せず自信を持たせる方法についてはこちらをご覧ください。

そうはいっても自分の大切な愛すべき子供が登校拒否・不登校というのは親にとってもつらい話ですし、なんとかしてあげたい気持ちでいっぱいだと思います。

自分だけで抱え込まずに是非専門の方に相談してください。今や登校拒否・不登校専門のカウンセラーはたくさんいます。

無料相談などもありますから、無料相談をしてみて相性のあう相談者をみつけると良いでしょう。

また登校拒否・不登校となっている小学生にカウンセリングを受けさせたいと考える親御様もいると思います。その場合には遊戯療法をしているカウンセラーがよいと思います。

ただし現実的に登校拒否・不登校となっている小学生にカウンセリングを受けさせるのは困難でしょう。

私も息子が登校拒否・不登校になっている際に遊戯療法をしているカウンセリングをうけさせていましたが、それよりも親が早期に専門の方に相談して適格なアドバイスを受け適切な対応をすることが一番の解決方法だと思っています。

もちろんこの記事を読み実践されれば改善されてくるはずです。しかし当事者というのは意外と気付けていないことが多いものです。

そのため第三者目線があったほうが早期解決にはつながりますし、親自身ストレスや不安を抱えているはずです。

それを取り去り常にありのままの子供を受容できるような寛大で余裕のある心持ちが必要です。

そのためにも親が限界になってしまってはいけません。

不登校は親が限界になってしまうと解決できない

保健室登校・別室登校・フリースクールを利用する

学校に行けず、登校拒否・不登校の子どもをいきなり終日今までのように登校させようと思うとハードルは高くなってしまいます。

別室登校や保健室登校、フリースクールというものがあることをご存じでしょうか?

別室登校について詳しくはこちらを、保健室登校についてはこちらをご覧ください。

また自治体によっては家に心理を学んだ大学生を派遣するサービスや、民間でも同じようなサービスがあります。

教室復帰から始めるのでなく、少しずつ階段を上るような感じで登校を開始してみてもよいのではないでしょうか?

そして保健室登校や別室登校ができるようになったら先生方も積極的に声をかけてあげてください。

挨拶だけでもOKです。それだけでも本人は受け入れられてる、認めてもらっているという認識となり、自己肯定感をあげるのにとても有効です。

周囲のちょっとした心がけから子供たちが変わっていくことが可能なのです。

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4.まとめ

いじめによる小学生の登校拒否・不登校・・親もとても悲しく辛いものです。

でも親が一番の理解者になり味方となることで子供も徐々に笑顔を取り戻すはずです。

親も我慢せずに辛い気持ちを専門の方に話をして受容され、心にゆとりを持ち適切な対応をしていくことで変わってくるはずです。

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こちらの記事もご覧ください。

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