朝の吐き気と血糖値の関係性

血糖値が朝の吐き気に関係があるのか?そもそも血糖値ってよく聞くけれど、いったい何を基準に血糖値から何がわかるのでしょうか?

1.血糖値とは

d2c63bf087e7fe6871207201f3ad1d28_s

血糖値とは血液内のグルコース=ブドウ糖の濃度を表すものです。100mlの血液にどれくらいブドウ糖が含まれているかを示します。

血糖値は食事により変動が多いため、検査をするタイミングで変わってきます。通常空腹時で80~100㎎/dlです。


2.吐き気は機能性(反応性)低血糖症や糖尿病の合併症からくることも

27d9dbb468f90e89fbf0e3f9e217d94b_s

 

2-1.機能性(反応性)低血糖の症状

機能性(反応性)低血糖の症状は食後30分から3時間以内におこることが多いです。

  • 吐き気
  • 嘔吐
  • 冷や汗
  • 血の気が引く
  • 目の前が急に暗くなる
  • 息切れ
  • 動悸
  • 不安感
  • 手足が冷たくなるなど・・

血糖値のブドウ糖が低くなることにより冷静な思考、判断が難しくなります。血液中の糖が減少したときには糖を増やすためにノルアドレナリンやコルチゾールという副腎皮質ホルモンが分泌されます。

ノルアドレナリンは緊張や集中力を高める働きがあります。このためうつ病の治療にノルアドレナリンを増やす抗うつ剤が処方されますがノルアドレナリンは一度に大量に分泌されてしまうと、興奮作用があり恐怖や不安を引き起こしてしまいます。そのため反応性低血糖症状はうつやパニック症状などの精神疾患をもたらすこともあり、不登校の場合にも見受けられる症状です

また日本において機能性低血糖は医師の間まだあまり知られていないそうですがアメリカでは認知が進んでいるようです。

2-2.機能性(反応性)低血糖の原因

糖質のとりすぎ

なんだか意外な気もしますが、糖質の取りすぎが代表的な原因です。

甘いジュースには糖分がたくさん含まれていることはご存知の方が多いと思いますが、ジュースやお菓子の糖質は体が即座に対応できる糖質量をはるかに超えているそうです。

また私たちが主食の白米やパンなど精製された食品も糖質が高いことは知られている通りです。普段何気なく摂取している食物からの過剰な糖質の摂取が代謝への負担となってしまっています。

刺激物質

コーヒー、アルコール、たばこなども血糖値を即座にあげてしまいます。

アレルギー・甲状腺機能の障害・貧血・胃下垂

これらをもっている方は機能性(反応性)低血糖になりやすいようです。

ストレス・自律神経の乱れ

副腎が血糖をコントロールする役目を担っていますが、ストレスや自律神経の乱れにより低血糖になりやすい状態になります。

2-3.糖尿病の合併症場合

低血糖とは逆に血糖値が高くなる糖尿病の場合、高血糖が続くことによりソルビトールという物質が末梢神経にたまってしまいこのため、知覚神経障害、運動神経障害、自律神経障害がおこることがあります。

この自律神経障害の症状に吐き気や発汗、ほてり、下痢、便秘などがあります。このような症状が出ないようにを医師の指示に基づき血糖値を管理することが必要になってきます。

3.機能性(反応性)低血糖の治療

57832e5a11a4253138e1e4f0c44d0750_s

治療は専門機関での受診が必要です。ただし治療薬はなく、食事療法とサプリメントで血糖値を安定を図ります。

GI値の低いものを食べる

GIは、Glycemic Index(グリセミック・インデックス)の略で、食後に血糖値の上昇度を示す指標です。

急激に血糖値を上げると低血糖がおきてしまうためGI値の低いものを食べて血糖値が急激に上げるのを防ぎます。一般に砂糖やブドウ糖果糖液糖が入ったものや精製された食品はGI値が高く

主な食品のGIは下記となります。

穀物・パン・麺類 GI値 野菜類 GI値 その他野菜・芋類 GI値 果 物 GI値
食パン 95 にんじん 80 じゃが芋 90 苺ジャム 82
フランスパン 95 かぼちゃ 65 山芋 75 パイナップル 65
精白米 88 ごぼう 45 とうもろこし 75 黄桃缶詰 63
もち 85 玉ねぎ 30 長芋 65 レーズン 57
うどん 85 トマト 30 里芋 64 みかん缶詰 57
ロールパン 83 オクラ 28 60 バナナ 55
そうめん 80 長ネギ 28 銀杏 58 ぶどう 50
赤飯 77 キャベツ 26 さつま芋 55 マンゴ 49
ベーグル 75 ピーマン 26 らっきょ 52 メロン 41
コーンフレーク 75 さやいんげん 26 レンコン 38 41
胚芽精米 70 大根 26 松茸 29 37
クロワッサン 70 竹の子 26 えのき 29 さくらんぼ 37
玄米+精白米 65 グリーンアスパラ 25 エリンギ 28 りんご 36
玄米フレーク 65 ブロッコリー 25 椎茸 28 洋梨 36
パスタ 65 春菊 25 しめじ 27 キウイ 35
おかゆ(白米) 57 かぶ 25 なめこ 26 ブルーベリー 34
玄米 55 ナス 25 きくらげ 26 プルーン 34
ライ麦パン 55 セロリ 24 マッシュルーム 24 レモン 34
オートミール 55 かいわれ大根 24 モロヘイヤ 24 なし 32
そば 54 クレソン 23 こんにゃく 24 オレンジ 31
中華麺 50 小松菜 23 にが瓜 24 グレープフルーツ 31
50 チンゲン菜 23 しらたき 23 パパイヤ 30
全粒粉パン 50 きゅうり 23 レタス 23 あんず 29
パスタ(全粒粉) 50 サラダ菜 22 みょうが 23 イチゴ 29
おかゆ(玄米) 47 ほうれん草 15 もやし 22 アボガド 27
肉類・魚介類 GI値 GI値 豆腐・海藻類 GI値 菓子・飲料水 GI値
ちくわ 55 まぐろ 40 こしあん 80 麦芽糖 105
かまぼこ 51 アジ 40 つぶあん 78 氷砂糖 100
焼豚 51 エビ 40 厚揚げ 46 上白糖 99
ツナ缶 50 イカ 40 小豆 45 チョコレート 91
ベーコン 49 たらこ 40 グリーンピース 45 大福餅 88
サラミ 48 ししゃも 40 油揚げ 43 ドーナツ 86
つみれ 47 しらす 40 豆腐 42 キャラメル 86
ハム 46 イクラ 40 おから 35 フライドポテト 85
豚肉 46 納豆 30 ショートケーキ 82
ソーセージ 46 乳製品・卵 GI値 大豆 30 ホットケーキ 80
鶏肉 45 練乳 82 枝豆 30 みたらし団子 79
45 アイスクリーム 65 カシューナッツ 29 クッキー 77
45 生クリーム 39 アーモンド 25 ハチミツ 75
ラム 45 クリームチーズ 33 豆乳 23 メープルシロップ 73
牡蛎 45 ドリンクヨーグルト 33 ピスタチオ 23 クラッカー 70
ウニ 44 マーガリン 31 ピーナッツ 20 カステラ 69
シジミ 44 スキムミルク 30 ひじき 19 プリン 52
44 バター 30 昆布 17 ココア 47
うなぎ蒲焼 43 30 青海苔 16 ゼリー 46
ハマグリ 43 低脂肪牛乳 26 寒天 12 100%ジュース 42
帆立 42 牛乳 25 もずく 12 カフェオレ 39
アサリ 40 プレーンヨーグルト 25 ところてん 11 果糖 30

 

食べる順番に気を付ける

糖質の低い野菜などの副菜から食べ始め、次にタンパク質となる肉や野菜、そして次に炭水化物(できれば少量)を頂き血糖値の急激な上昇を抑えるとよいです。

炭水化物は繊維質の多いものととると血糖値の上昇が緩やかになります。

食事回数を多くし1度の食事を少量に

1日3回の食事回数だと低血糖症の場合には低血糖を引き起こしやすくなるために食事全体の量を変えずに6回にする。もしくは3回でないと難しい場合には3回の食事を軽めにして間食をするという方法でも良いようです。


4.まとめ

血糖値が低すぎても高すぎて糖尿病の合併症の場合にも吐き気が出てしまうことがわかりましたね。日ごろから食品のGI値を意識して食べ方に気を付けることで病気予防にもなり、糖質制限のダイエットにもなりますね。

また自律神経の乱れも原因となることから、普段からストレスをためない工夫をして自律神経を整えておくことで予防に繋がりますね。

こちらの記事もご覧ください。

朝吐き気がしたとき薬の選び方は?サプリメントで吐き気がするの?

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です