アスペルガーやADHDなどの発達障害と登校拒否・不登校の関係は?

アスペルガーやADHDの発達障害の子供が登校拒否・不登校になりやすいという傾向があります。

また登校拒否・不登校となって初めてアスペルガーやADHDなどの発達障害であることに気づくこともあるようです。

なぜ登校拒否・不登校になりやすいのでしょうか?発達障害、アスペルガー、ADHDという言葉をよく耳にするようになってきたと思いますが、違いがわからない方も多いのではないでしょうか?

今回は発達障害・アスペルガー、ADHDについてと登校拒否・不登校の関係について考えてみたいと思います。

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1.発達障害とは

発達障害とは生まれつきの脳の特性です。遺伝・先天的なものですが、解明はされていません。

発達障害は治ることはありませんが、療育や訓練などで症状を緩和することは可能です。

「発達障害」は「自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害その他これに類する脳機能障害であってその症状が通常低年齢において発現するもの」と定義されています。

厚生労働省HPより

2.アスペルガーとは

アスペルガー症候群は広い意味での「自閉症」に含まれるひとつのタイプで、幼児期に言語発達の遅れがなく比較的わかりにくいですが、成長とともに対人関係の不器用さがはっきりすることが特徴です。これまでは学童期以降あるいは成人後に初めて診断を受けることが少なくなかったのですが、幼児期に診断を受けるケースも増えてきました。早い時期から子どもの特徴を理解し、ニーズに合った適切な支援につなげていくことが、子どもの発達には望ましいことです。

厚生労働省 e-ヘルスネットより引用

アスペルガーの特徴

  • 冗談や曖昧な表現がわからない
  • 興味の対象が独特である
  • 言ってはいけない言葉がわからない(場にそぐわない発言、正直すぎる発言など)
  • 想像力が乏しい
  • 臨機応変な対応ができない
  • 発言が一方通行
  • 自分のペースで話をする(相手にあわせることができない)
  • 興味があるものに関してはつきつめて勉強をする(こだわりが強い)
  • 五感に極端に敏感もしくは鈍感なことがある
  • 記憶力が高い

3.ADHDとは

AD/HD(注意欠如/多動性障害)は、「不注意」と「多動・衝動性」を主な特徴とする発達障害の概念のひとつです。

AD/HDの診断については、アメリカ精神医学会(APA)の診断基準DSM-IV-TRに記述されており、下記などの条件が全て満たされたときに診断されます。

  1. 「不注意(活動に集中できない・気が散りやすい・物をなくしやすい・順序だてて活動に取り組めないなど)」と「多動-衝動性(じっとしていられない・静かに遊べない・待つことが苦手で他人のじゃまをしてしまうなど)」が同程度の年齢の発達水準に比べてより頻繁に強く認められること
  2. 症状のいくつかが7歳以前より認められること
  3. 2つ以上の状況において(家庭・学校など)障害となっていること
  4. 発達に応じた対人関係や学業的・職業的な機能が障害されていること
  5. 広汎性発達障害や統合失調症など他の発達障害・精神障害による不注意・多動-衝動性ではないこと

厚生労働省 e-ヘルスネットより抜粋

ADHDの特徴

  • 忘れ物が多い・物をなくしやすい
  • 忘れっぽい
  • 気が散りやすい(集中できない/興味のあることは集中し過ぎる)
  • 落ち着いてじっとしていられない
  • 順番が守れない
  • 乱暴になることがある
  • 他の人の邪魔をしてしまうことがある(人の話をさえぎるなど)
  • ケアレスミスが多い
  • 計画をする、順序立てが苦手

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4.アスペルガー、ADHDなどの発達障害と登校拒否・不登校の関係

アスペルガーの場合には、相手を思いやる、相手の立場で考えることが苦手のために人と衝突し、対人間関係においてトラブルを起こしがちです。

このために言ってはいけない言葉を相手に言って傷つけることもしばしばあり、孤立したり、学校でも叱られることが多々でてきます。

そして次第に自己否定がおき、登校拒否・不登校となってしまうことがあります。実際にアスペルガーの子供はなぜ叱られているのかが理解できず、そのために自分ばかりがなぜ叱られているのか?と感じ先生や生徒がアスペルガーに理解がない場合には不信感を抱いたり、学校に居場所を見つけられず登校拒否・不登校となってしまうようです。

一方でADHDの場合には衝動性のために人と衝突することはあっても相手の気持ちを理解することができます。

しかし不注意なことや落ち着きがないため叱られたりからかわれたり、馬鹿にされたりということがあるために学校に行きたくなくなります。

そして自己否定が進み登校拒否・不登校になってしまうのです。

ADHDもアスペルガーも対人関係において問題が起きやすくなっているのは共通するところです。

文章にすると簡単に登校拒否・不登校になっているかのように感じられるかもしれませんが、アスペルガーやADHDなど発達障害の本人は登校拒否・不登校になるぎりぎりまで頑張り続け、葛藤しています。

疲弊しきって心も身体もエネルギーがなくなると登校拒否・不登校になってしまうのです。


5.家庭を安全基地に

発達障害であるアスペルガーやADHDの発見が遅れると子供は親にも非難されたり、叱られることが多くなってしまうため、学校だけでなく、家にいても安らぐことができません。

アスペルガーやADHDの疑いがある際にはできるだけ早く発見することで療育をおこなうなどして改善していくこともできます。気になる時には成育歴を記録し受診の上医師の判断を仰ぎましょう。

そして家族はアスペルガーやADHDの特性を理解し、そのために登校拒否・不登校となっている現実を受け止めましょう。

はたからみると登校拒否・不登校に突然なったように感じるかもしれませんが、アスペルター、ADHDがゆえに他人から誤解を受け、本人は悪気がなく発言したり、不注意から叱られたり、登校拒否・不登校の状態になるまでかなり頑張っています。

その結果が登校拒否・不登校という形で表れているのです。周囲のみんなが理解するのが一番よいですが、せめて家族はアスペルガー、ADHDである発達障害について理解をし、登校拒否・不登校を否定せずに受け入れてほしいと思います。

そのためにも「いつになったら学校に行くの?」「頑張りなさい」などと言うのはよくありません。今は心も身体も疲弊しきっている状態だと思いますので、充電期間だと思ってください。

そして心のエネルギーが溜まるためにも家の中で安心、安全にくつろげるようにしてあげてほしいと思います。

家でも非難されたり、叱られたり、その他にも家族不和のため争いごとが絶えないなどと言う場合には、安心してくつろぐこともできずエネルギーが溜まりません。

さらに登校拒否・不登校が長引くと思ってください。子供が心おきなくくつろげる居場所を作ってあげてください。

私たちも職場で叱られてばかり、家に帰っても愚痴を聞かされたり、配偶者から文句を言われたりしては疲れがとれませんよね?それと同じことです。

家族だけでも登校拒否・不登校を受容し認めてあげるということが重要です。

6.アスペルガー、ADHDなど発達障害の登校拒否・不登校解決に向けて

周囲の理解と受容

家族に限らず少なくとも学校関係者などはアスペルガーやADHDなどの発達障害について理解をしておいてほしいものです。

学校の先生であってもアスペルガーやADHDなどの発達障害について理解がないと子供を傷つける発言をしたり、必要以上に怒ったり、叱ったり不適切な対応をしてしまうことがあるでしょう。

そうすると自己否定が強くなる一方です。アスペルガーやADHDなどの発達障害についての理解と、登校拒否・不登校に関して理解し受容することが大切です。

またたまに会ったおじいちゃん、おばあちゃんがアスペルガー、ADHDなどの発達障害や登校拒否・不登校について理解がなく、傷つける発言をしてしまうこともあります。

普段交流がなくても事前に会うことが決まっているのであれば、理解を求めるとよいでしょう。

決して登校を焦らせたりする言動は禁物です。

自己肯定感を高める

ADHD、アスペルガーなどの発達障害だけでなく登校拒否・不登校の生徒に共通しているのは自己否定が強いということです。

ではどのように自己肯定感を高めたらよいのか?こちらに発達障害の方の自己肯定感を高める方法について詳しく書いておりますので参考にしてみてください。

自己肯定感が高まってきたら子供は変わってきます。いきなり教室復帰が難しいようであれば、保健室登校や別室登校から始めてみてはいかがでしょうか?

別室登校はこちらを、保健室登校はこちらを参考になさってください。

7.まとめ

発達障害であるアスペルガーやADHDの場合も登校拒否・不登校になっている子供たちは傷つき疲弊しています。

周囲がアスペルガー、ADHDなどの発達障害の理解はもちろんのこと登校拒否・不登校についても理解をすすめていくことで、登校拒否・不登校にならずにすむ子供もいるはずです。

まだまだ理解されにくい登校拒否・不登校ですが、一人でも多くの方が理解することで、未然に防ぐことができると思います。

今は不登校でなくても心配な方、親子関係がうまくいかないとお悩みのはこちらから是非カウンセリングをお申込みください。

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