ボーダーな毒親とは?

ボーダーと聞いてピンときますか?境界を表す英語ですね。

ボーダーというのは境界性人格障害のことを表します。

ボーダーな毒親とはどのような親のことを言うのでしょうか?

ボーダーの特徴や対処法についてまとめてみました。

1.ボーダーとは

 

Borderline Personality Disorder =境界性人格障害とも境界性パーソナリティ障害とも呼ばれています。

ボーダーの情緒不安定についてはこちらをご覧ください。

パーソナリティ障害にはいくつかのタイプがあり、アメリカ精神医学会の診断基準で10種、世界保健機構の診断基準で8種があげられています。アメリカ精神医学会の診断基準では大きく分けて、次の3つに分類されています。括弧内にそれぞれの特徴を記します。

  • A群(奇妙で風変わりなタイプ)
    • 妄想性パーソナリティ障害 (広範な不信感や猜疑心が特徴)
    • 統合失調質パーソナリティ障害 (非社交的で他者への関心が乏しいことが特徴)
    • 統合失調型パーソナリティ障害* (会話が風変わりで感情の幅が狭く、しばしば適切さを欠くことが特徴)
  • B群 (感情的で移り気なタイプ)
    • 境界性パーソナリティ障害 (感情や対人関係の不安定さ、衝動行為が特徴)
    • 自己愛性パーソナリティ障害* (傲慢・尊大な態度を見せ自己評価に強くこだわるのが特徴)
    • 反[非]社会性パーソナリティ障害 (反社会的で衝動的、向こうみずの行動が特徴)
    • 演技性パーソナリティ障害 (他者の注目を集める派手な外見や演技的行動が特徴)
  • C群 (不安で内向的であることが特徴)
    • 依存性パーソナリティ障害 (他者への過度の依存、孤独に耐えられないことが特徴)
    • 強迫性パーソナリティ障害 (融通性がなく、一定の秩序を保つことへの固執(こだわり)が特徴)
    • 回避性[不安性]パーソナリティ障害 (自己にまつわる不安や緊張が生じやすいことが特徴)

※ICD-10で該当するタイプの名称を大括弧内に示す。*印はICD-10にないもの。なお、ICD-10では、境界性パーソナリティ障害は情緒不安定性パーソナリティ障害の下位分類のひとつである情緒不安定性パーソナリティ障害境界型と位置づけられている。

これらのパーソナリティ障害の共通の特徴としては、発達期から(遅くとも思春期から成人期早期から)その徴候が認められること、認知、感情、衝動コントロール、対人関係といったパーソナリティ機能の広い領域に障害が及んでいること、その徴候が家庭や職場など広い場面で見受けられるなどを挙げることができます。

厚生労働省 みんなのメンタルヘルスより

ボーダーの代表的な特徴としては

  • 対人関係が不安定
  • 白か黒かという二極思考
  • 衝動的行為や自傷行為
  • 見捨てられ不安
  • 感情のブレーキがきかない
  • 人を試す行動をとる

などがあります。

2.ボーダーな毒親

言動

  • 子供の弱点をピンポイントでついてくるボーダーな毒親
  • 相手の愛情や忍耐力を試す言動をするボーダーな毒親
  • 子供を自分に依存させて自立を阻むボーダーな毒親
  • 自分の責任を子供に押し付け自己満足を図るボーダーな毒親
  • 自分が必要とされなくなることを恐れて支配する毒親
  • 相手を支配しゆさぶりをかける毒親
  • 普段はよき親を演じるが急に逆切れして怒り出すボーダーな毒親
  • 不可解な行動を繰り返し行う毒親
  • いう事を聞かないなら死ぬと言う情緒不安定な毒親

ボーダー(界性人格障害・境界性パーソナリティ障害)は遺伝的要因と環境的要因から作られると言われています。

毒親の毒親もまたボーダーということもあるのです。幼い時期に安定した親子関係が築けずに愛着障害があったためにその後の人格形成影響しているとも考えられています。

毒親の連鎖ともいえる機能不全家族の連鎖についてこちらに書いております。

治療法

ボーダーに治療法はないのかというと、ありますすが、かなり長期にわたるため患者となるボーダーな毒親と治療者が長期にわたって協力する必要があります。

具体的には認知行動療法やカウンセリングです。どちらにおいても本人が変わろう、治そうと思う気持ちを持たないとなかなか難しいと言えるでしょう。そのためクリニックによっては本人および家族の協力がないと、治療を行わないというところもあります。

気分の落ち込みや不安、不眠などに対しては対処療法として抗鬱薬、抗精神薬、睡眠薬などが処方されることもあります。

ニート、不登校、引きこもりは毒親が生み出す!?解決法は?

3.ボーダー毒親の対処は

ボーダーな毒親と関わる人は振り回され疲弊してしまいますね。

ボーダーな毒親が変わろうとしている場合に、応援するのであれば、ボーダーの人は常に不安と恐怖を抱えていることを理解し受け入れてあげる必要があります。

感情的にならずに冷静に観察することで解決の糸口が見えてくることもあります。

しかし治療は長期にわたることから、その前に自分の精神を病んでしまう可能性が考えられます。やはりその場合には物理的にも心理的にも距離おくということが望ましいため、家を出て自立するのが一番の方法と言えるでしょう。

しかし自立すると言ったら反対するのは目に見えています。一人暮らしをする場合にはこちらを参考になさってください。

絶縁する方法についてはこちらに書いております。

4.まとめ

ボーダーへの知識が高まり毒親の言動がボーダー所以のものだとわかっても周囲にいる人たちはとても辛いですね。

本人が治療を望み変わる意識を持てたらよいのでしょうが、なかなかそうもいかないから毒親と言われてしまう・・子供としても困ってしまう問題だと思います。

しかし自分の精神を病んでしまっては元も子もありません。まずは自分の精神衛生状態が良い状態になることで、自然とどのようにしていくべきか、したいかが見えてくるのではないでしょうか?

毒親の洗脳を解く方法についてはこちらに書いております。

毒親のタイプ別影響についてはこちらをご覧ください。

毒親は機能不全家族ともいえます。機能不全家族についてはこちらです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です