機能不全家族の共依存をやめたいのにやめられない・・

共依存とはどのような状態かおわかりになりますか?

機能不全家族の共依存とは具体的にはどのような状態なのでしょうか?

事例を確認しながら、やめたいのにやめられない理由やどうしたらやめることができるのかを考えてみましょう。

機能不全家族の共依存

共依存とはお互いが依存しあう状態です。

自分とその相手が過剰に依存しあっている、共依存しあうことで、お互いが存在価値を見出しあっている状態ともいえます。

具体的にはどのような状態が機能不全家族の共依存なのでしょうか?

例えば家族の中にアルコール依存者や介護を必要とする人がいるとします。

アルコール依存者や要介護者は献身的に世話をしてくれる家族に依存します。

また世話をする家族は自分を犠牲にして献身的に世話をすることで自分の価値を見出し、自己肯定しようとするのです。

ほかにもギャンブル依存の家族が一人でもいればほかの家族が得た収入を一瞬にして使い果たしてしまうことがあります。

それでも機能不全家族で共依存になっている場合には自分が身を粉にして自己犠牲をして働いてでも借金を返すことに自分の存在価値を見出し、ほかの人がいくら離婚や家を出ることを勧めても聞く耳を持ちません。

自己否定が強いために、献身的にサポートすることで、認められたいという気持ちを満たし、自己肯定しようとしているのが機能不全家族の共依存状態です。

自己否定の改善方法はこちらに書いております。

機能不全家族の共依存の特徴

  • 自己否定感が強いためにほかの人に認められることで満足を得る
  • 自己犠牲してでもほかの人に認められようとする
  • 相手との人間関係に囚われ視野が狭くなっている(病的な人間関係になっていることもある)
  • 相手から依存されることで自分の価値を見出す
  • 社会的にも精神的にも自立できていない
  • 怒りのセンサーが働かない
  • 愛情と共依存を勘違いしている
  • 相手の問題や落ち度も自分の問題、落ち度としてとらえてしまう
  • 相手をコントロールしようとする
  • 共依存が暴力や精神的暴力に発展してしまうことがある
  • 面倒をみたがる
  • 抑圧的
  • 他の人からの評価が気になる
  • 自分は価値のない人間だと思い込む
  • 嫌われることへの恐怖

私も相手の問題や落ち度などを自分が悪いからだと思い込んでしまっていた過去があります。

主人の威圧的なものの言い方や、怒るのは「お前が俺を怒らせているんだ」「お前が悪いんだ」と言われ続けてきたことで、いわば洗脳されていたんだと思います。

不思議なものでずっと言われ続けていると、そう思い込んでしまいます。

次第に何か怒られると「自分に落ち度はなかったか?」「自分が悪いんだ」「自分がダメだから怒らせてしまったのだ」と常に考えてしまうようになっていきました。

そして主人が怒ることに敏感になり、主人がいると家の中に緊張感が広まり、次第に息子も主人がいるとくつろぐことができなくなっていったのでした。

自分が悪いと言い聞かせながらも納得できない自分がいて、次第にその納得できないことが積み重なり、自分でもストレスフルだと感じたときに顔面神経麻痺になりました。

自分では共依存のつもりはなくてもきっと「自分が悪い」と思い込もうとして、自分さえ我慢すればという条件で家庭円満を図ろうとしており、相手の機嫌を損ねないようにしていたのです。

今思えばこの時には共依存状態だったのだと思います。

また相談にのった方で、親が30過ぎの息子の何もかもを干渉する過干渉で、子供の預金管理までも行い、そのため家を出ようにもでられないという男性がいらっしゃいました。

でも手段はあるのに出ようとこれまでしてこなかったのは共依存なのだと思います。

機能不全家族の共依存は共依存という自覚はなくてもなんだか自分の家はおかしい、この状態から抜け出したい・・でも共依存となっているためにその状況から抜け出せない・・そんな様子が垣間見えます。

お互いを頼ったり、支え合ったりすることは悪いことではありません。しかし自分はそれが正しいと思わなかったり、やりたくないのに、相手の言いなりになったり、相手のためによくないけれど、怖いから、後が面倒だからとしたがってしまうと共依存からなかなか抜け出せません。

機能不全家族の子供の影響、役割などはこちらに詳しく書いております。

機能不全家族の共依存をやめたい

共依存と自覚をする

まずは共依存と自覚をしないことにはいつまでも共依存を繰り返してしまいます。

例えばギャンブル依存症の場合に共依存となっている機能不全家族が援助し借金を返すことがあります。

これはよくないことはおわかりだと思います。

ギャンブル依存症の本人の自覚そして共依存となっている機能不全家族の自覚。

ギャンブル依存の本人がきちんと責任をとり自覚しないことには共依存をやめたくても克服できません。

まず最初にそれぞれの自覚が必要です。

機能不全家族の渦中にいるとこれが一番難しいのだと思います。

自分は正しいし、これが良いと信じての言動をしているからです。いわゆる認知の歪みですね。

そのため共依存と自覚するには第三者と話をするというのが一番良いと思います。

友人に話をしてみる。カウンセラーに相談する。第三者の話から自分の家族が機能不全家族であることを感じ取り、共依存だと気づけるかもしれません。

共依存の相手と一定の距離を置く

共依存の相手が機能不全家族の場合には同じ住まいという場合がほとんどでしょうから、共依存をやめたいのであれば一定の距離をおくことでかなり状態が変わるはずです。

夫婦であれば、別居をする。子供の立場であれば自立できる年齢であれば、就職し、家を出て自立する。

簡単なことですが、これが一番共依存を克服する近道だと思います。

そして相手軸から自分軸を取り戻すのです。

怒りの感情を出す

共依存になっていると、自分の中に怒りがあるのに、見て見ないふりをしてしまいます。

なんだか納得できない、なんか違う、自分が本当に悪いのだろうか?そんな気持ちがあるけれど、相手が怖い、威圧的な態度だったりすると、言いたいことが言えない、言えない雰囲気・・結局見て見ぬふりをしてしまう。

しかし積み重なると胸が苦しい・・言いたいことが言えない・・本人は辛くなってしまう・・

共依存をやめたいのであれば怒りの感情を吐き出す訓練をするのです。何か違うと思ったらその場で言う。

最初はなかなかできないと思います。しかし心がけていると少しずつできるようになります。

最初は言いたいことを相手に直接言うのはなかなか難しいかもしれません。

まずは紙に書きだす。誰もいない部屋で思いを吐きだす。独り言でもいうようにする。だんだんとできてきたら直接本人にも言うようにする。

段階を経て徐々に取り組み共依存をやめるようにしてきましょう。

自己肯定感を高める

自己肯定感とは自分に対する評価といっていいでしょう。自分を肯定する。自分はこのままでいいんだと思えるようになることが大切です。

共依存の場合には自己否定が強く自分には価値がないと思っている人がほとんどのために相手に従う、世話をするなどしてそこで自分の存在価値を肯定しようとしているわけですから、共依存しなくても自己肯定できるようにすることが共依存をやめるには必要です。

本来人間は生まれてから親に無条件の愛情を注がれることによって自己肯定感を高めていきますが、この段階ですでに機能不全家族の中にいると自己肯定感が低くなってしまう傾向があります。

親に抱きしめられ、愛情を感じ、無条件に受け入れられるということで安心して自分は自分のままで、ありのままでいいんだという自己肯定感が育っていきます。

また自己肯定感はあった、高かった場合でも機能不全家族におけるできごとや何かをきっかけに低くなってしまうことがあります。

そうは言ってももう一度こどもには戻れないし、共依存をやめたければ、今から自分で自己肯定感を高めていく必要があります。

そのためにも目標を高く設定しないことが大切です。少し頑張れば達成できる目標を設定して、徐々にクリアしていく。

その達成感の積み重ねによって自己肯定感が高まるはずです。

もしその目標が達成できなくてもまた頑張ってみる。もしくは目標を見直してみる。

全て完璧な人などいないのですから、できないこともあって当然です。できないことはできないと認めることも大切ですね。

でもできないことがあってもできることもあるはずです。これは次に書く認知の修正をしていくことでとらえ方が変わってきますね。

認知の修正

機能不全家族の場合には一般家庭とは違う認知がおそらくたくさんあることでしょう。

父親は怖くてすぐ怒鳴るから父親には従わなくてはいけない、自分の意見を一切言えないというご家庭があると思います。

もしくは家庭内では母親以外一切の発言権がない、いつも家庭内に緊張感がただよい、気軽に会話もできないなど色々でしょう。

一昔前であれば、お父さんが絶対的な権力を持つご家庭が多かったかもしれません。

しかし今や男女平等ですし、父親が怖くて怒鳴るから、家族の平和のためにと言って自己犠牲をして自分の意思に沿わないことを無理やり感情を抑圧して成し遂げるというのはよくありません。

まさに共依存となっているわけです。共依存をやめるためにも少しずつ認知の修正をする。一人でするのがむずかしいのであれば、認知行動療法を受ける。

カウンセリングを受けてみるなど人の手を借りてもよいと思います。

何でも自分でやらなくてはいけないということはないのです。なにもかも人任せはよくありませんが、一人で無理であればだれかの手を借りるということをしてみてはどうでしょうか?

一人で苦しむ必要はありません。時には誰かに話をするだけで自分の認知が人とはかなり違っているということもわかります。

友達に話をしづらければカウンセラーの手を借りてもよいのです。

こちらの記事があなたの認知を変えるのに参考になるかもしれません。

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まとめ

機能不全家族の共依存をやめたいのにやめられないという方は多いのではないでしょうか?

まずは自覚すること。そして共依存を克服するために書いたことを徐々に取り組んでみてはどうでしょうか?

すぐには変われなくても焦らず少しずつきっと変われるはずです。自分が共依存をやめたいのであれば。

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