親子関係の心理的特徴が思春期に及ぼす影響

思春期に限らず親子関係というのは人間関係や人格形成の基礎となっていると思います。

親子関係というのは親の親もしくは先祖代々の家庭環境の特徴が影響しているともいえます。

なぜ親子関係はそういった特徴を引継ぎ、思春期に影響するのでしょうか?

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親子関係が思春期に及ぼす影響

発達心理学では各段階において獲得すべきものがあると考えられており、主に思春期以前は親子関係が深く関与しておりその人の基礎となるものを獲得しますが、それが獲得できていない場合にはさまざまな生きづらさを抱える要因になってしまうといえます。

適切な親子関係でない場合にはその影響は大きく思春期になる頃には子供はただでさえ葛藤の多い時期であるのに、更に生きづらさを抱えてしまうことになるのです。

下記はエリクソンの人間の成長の8段階です。

獲得すべき(身に着けたい)もの 欠損(大人になって表れやすい傾向)
乳児期(口唇期) 基本的信頼 不信
2歳前後 自律 恥と疑い
3~6歳 イニシアチブ 罪悪感
児童期 生産性 劣等感
思春期 自我同一性 自我拡散
成人期 親密さ 孤独感
親となる時期 生殖性 停頓
中・老年期 統一 絶望

心理的特徴の連鎖

自分の家の常識が他の家では常識でなかったりしますよね?

これは成長過程においての環境、つまり家庭環境の影響からその人の性格や固定観念というもの出来上がってくるためです。

思春期においては思春期前までは親は絶対的な存在であり、パーフェクトな存在とも感じていたのが、思春期になり、客観的に物事を見ることができたり、他の家庭にお邪魔した際に全く違う親子関係があると感じたり、親以外からの情報と知識を得ることで疑問を感じたり、反発心を抱くようになります。

親子関係が良好で自分の親のようになりたいと思ったり、はたまた親子関係が悪く自分が親になったときは同じことはするまいと思ったり、とくに親子関係を気にしてなかったけれど、自分の親と同じような育児をして同じような親子の関係性になったりと、大きく分けて2つに分かれますね。

自分の親が全て物事を決めるという特徴があり(支配)でそれを特に問題とも思わず育ったときにはきっと同じようなことを自分の子供にも無意識にしていると思います。

いわゆる支配(過干渉)という心理的特徴の連鎖を受け同じ親子関係となるような育て方をしていることになります。

逆に同じような過干渉の親に育てられた影響で、支配されていると感じ、窮屈だと感じる子供もいます。

その場合には親子関係がぎくしゃくしたり、子どもは親のような心理的特徴を持った育児はしないと思ったりします。

たいていはこのように親と同じ特徴を持った対応をするか、親への反発心から異なる特徴をもった親子関係を築くことになります。

次にその心理的特徴についてお話しして参ります。

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心理的特徴と影響

人間には主に心理的特徴といえる3つの固着があると言われています。

その心理的特徴である固着から人は歪んだものの見方をしてしまっていることが多いにあります。

無意識にネガティブな心理的な特徴を持ちその影響から思春期になり、さまざまな葛藤のなかで自分自身を追い込んでしまい、生きづらさを感じてしまったり、本来したいことができないということさえあるのです。

これは思春期に限らずこの心理的特徴の影響で生きづらさを感じたり親子関係が上手くいかないと感じ続けてしまい、大人になっても悩み続けてしまうことさえあるのです。

生きづらさを解消するためにも自分たちの親子関係がどのような固着があるのかを知ることから始めましょう。

知らないと意識さえできません。

またこのほかに思春期の親子関係に影響が出るのは、幼少期の親子関係において基本的信頼の獲得ができたいないという場合です。

これも次に述べる固着の拒絶や欠乏などに該当するのではないかと考えられます。

基本的信頼が獲得できていない親子関係の場合には子供は親に不信感を感じたり、愛情を欲したり、満たされない気持ちを抱えたまま思春期を迎えてしまいます。

この影響から思春期になって家出をしてしまったり、非行に走ったり、いつまでも親離れできない、自立できない、不登校やひきこもりになってしまうことさえあるのです。

この特徴についても下記の欠乏や拒絶に該当すると思います。

それでは3つの心理的特徴について確認していきましょう。

支配

親から指示をされて育ってきた場合には自分が親となった時に子供を支配するような親子関係になっていることが多いと思います。

もしくはそのような親子関係を望まない場合には干渉したり、支配しようするのはやめようとしていると思いますが、その行いが意外にも支配になっていることもあります。

支配する親子関係の場合思春期の子供は反抗する傾向が強いと思います。

しかし反抗していくと更なる支配を生むことがあります。

例えば何日も前から決まっていた予定があり、そのとき親は口うるさく予定の日の前には〇時には起きて、〇じには出かけるのよなどと伝えているにもかかわらず、思春期の子供はなかなか起きなかったり反抗をします。

そうするとますます親の干渉は強くなり口うるさく「早くおきなさい」「時間がないわよ」などと言うことになり、更なる支配を生みます。

思春期の子供は支配されたり、干渉されたりすることを嫌っているにも関わらず自らの行いで支配を招いてしまうのです。

もしくは思春期であっても反抗せずに親から支配される関係性を保った場合には自分は無力だと感じ、次第にやる気をなくしたり、不登校、ひきこもりにさえなってしまうこともあります。

それに気づかず親が支配をつづけようとすると影響を受け続け状況は悪化することはあっても改善せずに長期のひきこもりになる可能性さえあるのです。

たいていはこのように自分の固着が同じ固着を生むというループに陥ってしまいます。

欠乏

欠乏という心理的特徴をもつ固着というのは、自分が何か満ち足りなかった経験からあきらめ、その空虚感をほかで埋めるようになります。

思春期の親子関係において、親が放任だったり、ネグレクトだった場合などにおきる特徴といえます。

私自身欠乏の固着はないと感じていたのですが、NLPのマスターを受講の際に先生とお話ししていて欠乏の固着があることを発見しました。

私の母はネグレクトとかではありませんが、比較的放任でした。

口やかましく何かを言っていたこともあった記憶はあるのですが覚えていないので私があまり気にしていないことに口やかましかったのだと思います。(笑)

放任と自分が感じていたのは、勉強や進路に関してです。

今思うと母の対応は私の意思を尊重してくれていて良かったのですが、当時私は私立の中学に在籍していました。

その当時の中学受験というのは今と比べると少なかったこともあり、私の友達の親はThe 過干渉という感じの親ばかりだったのです。

そのためテストの成績がよければ○○買ってもらえる~なんて話をあちらこちらで聞くことがあり、思春期の私は単純に羨ましいと思ってしまったのです。

今思えばこれは条件付の愛情ですね。

また母と娘でショッピングというのは今も昔もよくある光景だと思いますが、母はあまりものを買ってくれることはなく母と一緒に二人で出かけたという記憶はありません。

しかし父と祖母がよく一緒にでかけてくれたり、欲しいものを買ってくれていたのでとくに欠乏の固着などを感じることはなく不満もなく育ったのですが、きっとそこに欠乏感があったのだと今は思います。

この欠乏の影響から私は息子を支配してしまっていたのです。

自分が足りなかったものを息子には同じ想いをさせないようにしよう、失敗は未然に防ぎ、私ができることはなんでもやってあげようと思ってしまったのです。

そしてその影響は思春期の息子に不登校という形であらわれてしまいます。

支配の影響が不登校をもたらした原因の1つであったことを不登校になってだいぶたってからようやく理解できたのです。

拒絶

例えば親が子供を叱ったり、けなしたりする親子関係の場合には子供は自信を失い、自分はダメな人間だ。誰も自分を受け入れてはくれないと思ってしまうという特徴があります。

思春期であれば親が成績のことなどで叱ることが多い場合にはその子供は自分は愛されていない、能力がない、価値がない人間だと捉えてしまうことがあります。

この影響から子供は評価してもらおうとあれこれとつくしたりします。

結果的には批判的な人を引き寄せてしまう(と感じるだけの場合もある)という結果に陥ってしまうこともあるのです。

このような固着が思春期の親子関係に影響し、思春期の悩みがまさにこの固着からきていることもあります。

さてこれらの心理的な特徴がわかったところで、思春期の親子関係はどのような関係性を築いていけば良いのでしょうか?

思春期の適切な親子関係とは

①心理的特徴を知る

自分達親子の関係性にどのような心理的特徴の影響があったかわかりましたでしょうか?

まずどのような心理的特徴があったかをみつけて、それをしないように親が意識して接していくことが必要です。

この特徴を意識していくと、自分の思い込みだったことに気づくことがあります。

人によって同じことでもとらえ方が違うのはこの固着があるためです。

この固着があるために事実とは違う受け止め方をしてしまう場合があるのです。

まずは心理的特徴を知り、意識していくことで適切な親子関係を目指しましょう。

これは親子関係だけでなく、自分自身の生きづらさがある場合にはそれを取り除くきっかけになるはずです。

②本人の意思を尊重し見守る

思春期の子供は自分のしたいことを考え、将来についても考えています。

親からすると本当に考えているの?勉強していないようだけれど、不安だわ・・などと親はつい思ってしまいますが、その子なりに考えているものです。

ここであれこれを口やかましく言ってしまうと、自主性が育たず、自立を阻むことになりかねません。

とかく思春期の子供は親に反抗しがちでもあります。

だまって本人の意思を尊重し見守るというのも親の大切な役目ではないでしょうか?

つまり「ありのままのあなたでよい」ということを伝えるのです。

ありのままのあなたで良いということは、どんなことをしても親が認めてくれるという安心感がありますから、子供は思春期にストレスが多く葛藤をしていても家でエネルギーをチャージできます。

これがいちいち口出しされたり、咎められると、家自体が居心地悪く、親と接するのも嫌になり部屋からでてこなくなったりします。

エネルギーがチャージできないから、困難を乗り越えるパワーもわかなくなります。

ありのままのあなたで良いというメッセージは結果的に本人は信じて貰えている→認められている→自己肯定感が高まるというプラスのループになります。

つまり皮肉なことに親が不安から口出しすると不安を引き寄せるのと反対に、サポートに徹し見守ることで、良い結果をもたらすのです。

③精神的自立と課題の仕分け

子どもが自立するためには親も子離れし精神的自立をする必要があります。

子どもを生きがいにしてきたかたは子供の人生をまるで自分の人生かのように、心配し、口をだしてきたのではないでしょうか?

既に過干渉の記事で詳しく書いていますが、あれこれと指示をされ育ってきた子供は思春期にはその影響をうけ問題行動をおこしたり、成人してからひきこもりになってしまうこともあります。

どんなに立派な学校に入ろうともそれは子供の功績であり、親のものではありません。

受験することは子供の問題であり、親の問題ではないのです。

このように問題(課題)の仕分けをすることが必要です。

これを勘違いして子供の学歴などを自慢する方がいますが、その方の功績ではないのです。

いつまでも○○さんのお母さん、お父さんでなくあなたはあなたなのです。

まとめ

思春期にはそれまでの親子関係の心理的特徴からの影響が出やすい時期でもあります。

特徴をとらえておくことで、親も子も生きづらさを解消し悩まずにすむようになります。

まずはその特徴を意識して過ごしてみると意識に変化がおこるはずです。

特徴がわかったとたん顔つきが明るくなる方もいらっしゃるほどです。

親子関係の行き詰まりは不登校やひきこもりにつながる可能性があります。

今は不登校でなくても心配な方、親子関係がうまくいかないとお悩みのはこちらから是非カウンセリングをお申込みください。

こちらの記事もご覧ください。

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